黄金比の他にも金属比は存在した

白銀比(大和比、第2貴金属比)

白銀比とは、黄金比同様によく知られている比率で、日本で発祥した古くから日本建築で使われている比率です。

日本では白銀比を美しい比率と考え、黄金比よりも馴染みがあり人気があると言われます。
白銀比には2つの種類があり大和比と呼ばれる**【比率 1:1.414 = 1:√2】と、第2貴金属比【比率1:2.414 = 1:1+√2】**があります。

ポピュラーなのは大和比で、直角二等辺三角形の辺の比です。学生時代に「 一夜一夜に人見頃(1.41421356)」と習ったこともあるのではないでしょうか。大和比を使ったもので身近なものといえば印刷物の規格で、例えばA3、A4の紙はいずれも白銀比を採用しています。また、キティちゃん、ドラえもんといったアニメキャラクターでも白銀比が使われるケースを多く見かけます。

一方の第2貴金属比は身近なデザインではあまり見かけることがありません。

比率:大和比 1:1.414 = 1:√2(約5:7)、第2貴金属比 1:2.414 = 1:1+√2(約5:12)
白銀比(大和比)を使った代表的な例:薬師三尊像、法隆寺、生け花、仏像の顔、アンパンマン、キティちゃん、印刷物の規格

● 印刷物の規格

印刷物の規格
画像引用:https://chihochu.jp/52644633/

日本の紙の規格であるA4、B4といったサイズは白銀比を使っています。ご存知の通りこれら規格は、A4を半分にするとA5といったように折り返しても同じ比率が保たれるため、美しさと便利さを兼ね備えた比率と言えます。

● 法隆寺

法隆寺
画像引用:https://www.bs-tvtokyo.co.jp/off/backnumber/backnumber01_37c.html

日本古来の建造物にも白銀比は積極的に使われており、中でも法隆寺の金堂、五重塔は有名です。

白金比

白金比
画像引用:http://kotsuwo.fc2web.com/study_image/trivia/yamagata03.html

白金比は、正三角形の底辺の1/2の長さとその正三角形の高さの比に等しい定数です。別名プラチナ比とも言われる比で、デザインに使える比率として存在はするものの青銅比同様あまりポピュラーではない比です。

比率:1:1.732 = 1:√3(約4:7)
白金比を使った代表的な例:実際の使用例はほとんどなし

第二黄金比

第二黄金比
画像引用:https://chihochu.jp/52644633/

黄金比に対して、第二黄金比という比も存在します。しかしこちらも青銅比、白金比と同様使用されているケースを見かけません。

近似値は1:2.618で、約3:8の比率です。

比率:1:2.618 約3:8
第二黄金比を使った代表的な例:実際の使用例はほとんどなし