BIツール導入後に持つべき視点は?失敗を防ぐ6つのポイント
BIツールは、膨大なデータをスピーディーに統合し、迅速な判断に役立つ画期的なシステムであり、導入する企業が増加しています。しかし、大きな期待のもと利用を開始するものの、思うように活用できず、「導入は失敗だった」と感じてしまう企業もあるので注意が必要です。BIツールを選択するときだけではなく、社内で使い始めるときこそ、失敗を防ぐポイントを把握しておくべきでしょう。
そこで記事では、失敗を回避するために、BIツール導入後に押さえておくべきポイントを紹介します。スタート時の準備次第で、導入効果をより高められるでしょう。これからBIツールを使い始める方にとっては、なかなか想定しにくい部分かと思いますので、この機会にぜひ参考にしてみてください。
目次
1.導入失敗を回避するポイント
2.利用するメンバーのベクトルを合わせよう
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【BIツール】データの可視化で意思決定が迅速に!活用例とおすすめツール
BIツールを導入するメリット、活用シーン、おすすめBIツール、BIツールの選び方について解説しています。
導入失敗を回避するポイント
BIツールを導入するまでにも、比較・検討などにかなりの労力が必要だったことでしょう。しかし、実務に使うここからが大切です。失敗しないためのポイントを以下の6つに絞りました。
1. 導入目的を確認する
利用を開始したものの、導入目的を忘れてしまい、何となく使ってしまうケースがあります。きっとBIツールを選定しているときに、目的を明確にしているはずです。BIツールの利用を開始する際には、導入目的を再度認識および共有することをオススメします。BIツールは、色々な分析ができる高機能なシステムです。しかし、ハイスペックである故に意外な落とし穴が存在していることに気をつけましょう。
1つのことしかできないツールなら、目的にブレは生じませんが、BIツールの場合、データの処理の仕方や見たいデータが何であるかは、導入目的によって異なります。利用するメンバー全員が曖昧なまま使っていると、ほとんど使わない人や、本来の目的とは違うことに使う人が増えてしまう恐れがあるので注意しましょう。
2. 利用者のための教育体制を準備する
BIツールに限ったことではありませんが、システム導入が失敗するパターンとしてよくあるのが、スタート以降は利用者を放置してしまうことです。「マニュアルを読んでください」と伝達しても、全ての人がBIツールのようなシステムに強いわけではありません。苦手な人ほど、せっかく導入したBIツールに触れることをさりげなく避け、非効率な場合でもExcelを使い続けるかもしれません。使う人がごく一部に限られてしまうという状況に陥るのはなんとか避けたいところです。
BIツールを導入をしたら、利用するメンバー全員を対象にした教育体制を検討しましょう。前述した導入目的の共有とともに、スムーズに実務に活用できるように操作スキルのサポートも必要です。どのようなことができるのか、そのための操作は決して難しくないことを認識してもらい、モチベーションを高めることが、スタートダッシュに欠かせません。
特定の人に操作を頼る状況ではなく、利用するメンバー全員が操作に困らないようにスキルを高めるのが理想的ですが、やはり詳しい人がいるといざというときに助かります。知識の深い人に、先頭に立ってもらえる体制を作っておくと実務利用がスムーズです。
3. BIツールの利用に時間をかけすぎないようにする
BIツールがあると色々なことを試してみたくなります。それは良いことではあるものの、BIツールの利用に時間をかけ過ぎてしまい、最も重要な分析結果からの判断に時間を使いにくくなってしまいます。BIツールは、あくまでもツールであることを忘れてはいけません。人間の能力では時間がかかり現実的ではない分析作業をスピーディーにこなすツールとして、割り切った使い方をしましょう。完璧主義の人ほど陥りやすいので注意が必要です。
BIツールの操作を際限なく行うことは、必要以上に人件費をかけてしまっている、とも考えられるでしょう。そうなると、BIツールにかけたコストがより高くなってしまうという考え方もできます。反対に、最小限の時間でBIツールを利用できれば、コストパフォーマンスを最大限にできるのです。限られた時間でBIツールの操作を行い、クリエイティブなアクションに業務時間を使えるように、スタート時から、利用に関する意識付けをしておきましょう。
4. 役割を決めておく
BIツールを利用する際、どの部門が何をするのか運営体制を明確にしておきましょう。複数の部門で利用する場合、誰が何をするのかを明確にします。そして、分析データを活用する仕組みを作ることが大切です。BIツールにより抽出したデータを有意義に使えないと、導入した意味がありません。マーケティング部門、営業部門、情報システム部門、経営陣など、企業体制や目的によって関わる人は異なりますが、データの活用までの道筋を明確にしておくことが大切です。
役割や体制は、誰もが共通できるように見える化しておくと精度が高まります。使い方の研修のときなど、機会を見て運用体制についても再共有しておくとよいでしょう。
5. 利用ユーザー数とコストを計画的に考える
会社の成長に伴い、BIツールを利用するメンバーが増えていくかもしれません。BIツールの利用に必要なコストの想定も長期スパンで想定しておきましょう。
サービスにより異なりますが、BIツールの利用料金体系には、ユーザー数によって課金されるユーザーライセンス型と、サーバーごとに課金されるサーバーライセンス型があります。ユーザーライセンス型は、利用者が増加するごとにトータルコストが高くなります。それに対して、サーバーライセンス型の場合は、大人数での利用を想定しており高額ながら金額が一定です。
その他、データ容量や機能に応じて料金体系が異なる場合もあるでしょう。BIツールは会社の成長をサポートする重要なツールですので、企業成長に応じてコストの変化も考慮した予算組みと運用が大切です。
参考:BIツールの価格や費用は?提供形態やライセンス体系ごとに詳しく解説
6. マスターするための努力を惜しまない
BIツールを導入したら、知識を深めるために意欲的な姿勢でいること。BIツールの活用について社内の中心となる担当者は、アップデートされた機能の確認や、より効率的な使い方、間違いやすいところのサポートなど、BIツールの利用を常に最適化できるようにアクティブなスタンスでいるのが理想的でしょう。
セミナーやトレーニングへの参加、他社の利用事例を知ったら社内にフィードバックを行うべきです。サポート窓口から得た知識などを社内でナレッジ化をして他のメンバーがスムーズに利用できるように環境を整えることも大切でしょう。最新のテクノロジーであっても、その真価を発揮し続けるためには、使う人の情熱が必要だということです。
利用するメンバーのベクトルを合わせよう
BIツールの導入が失敗しないコツは、「不明確な点を無くすこと」です。そして、利用目的や運用体制などについて利用するメンバーとしっかり共有しましょう。BIツールに限ったことではありませんが、高度な機能を多数搭載しているシステムでも、利用するメンバーの温度差により想定していたパフォーマンスを発揮できない恐れがあるのです。
導入計画を進めていた人はBIツールの導入が終わって一段落してしまいがちですが、実務への活用のスタートラインに立った状態です。新しいシステムが社内に浸透するには、分かりやすいものでもそれなりの障壁はあります。筋道を明確にし、上手にナビゲーションをすれば、最初は慣れない部分があっても浸透は困難ではないでしょう。
注目を集めるBIツールですが、使い手次第で最高のコストパフォーマンスを発揮できるので、注意ポイントを考慮しながら取り組んでみてください。
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BIツールにできてExcelにできないこととは?
BIツールにできてExcelにできないこととは?使い分けで業務を効率的に
BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールは、社内にあるさまざまなデータを統合し、迅速な意思決定に役立たせることが可能です。ガートナー ジャパン株式会社が2019年5月に発表したビジネスワーカー向けのアンケート調査では、対象者の74%が自社でBIツールを利用していると回答しました。しかし、41%の人が自身でBIツール利用しておらず、企業内の個人には、BIツールの利用がまだ十分に浸透していません。そこで今回は、業務効率化に役立つBIツールを知るきっかけになるよう「BIツールにできてExcelにできないこと」をテーマに解説します。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- ナビゲーション
- ナビゲーションとは、もともと「目的地までの経路」や「道順案内」を意味する英単語です。しかし、インターネットの分野では、ホームページにある主要コンテンツをまとめたリンクを指します。これがあることで、ユーザーは目的のページがどこにあるかを短時間で見つけることができます。また、検索エンジンのクローラー(検索ロボット)に対して、効率的にサイト内を巡回させるという効果もあります。 ナビゲーションには「グローバルナビゲーション」と「ローカルナビゲーション」の二つがあります。
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