本記事で学ぶ内容

・お客様がファンになっていただくためには段階があることがわかる。
・セールスフローの流れについて理解できる。
・ファンを作るための具体的な取り組みがイメージできる。

マーケティングとはお客様との関係づくりです。しかし、それは互いに人間である以上すぐには作られません。継続的な接触をつづけることで、はじめて信頼関係が作られます。そして、それが安定化し、互いにメリットのある関係にまでなりますと、ファンとなって安定的な収益を生み出すといえます。

しかし、そこに上りつめるためには、やはりある程度の段階をふまなくてはいけません。そして、その段階ごとに施策や注意点があり、今どこを重視すべきか、どこに資源を集中させるべきか、ということを意識して舵取り(かじとり)をすることが必要です。

本記事では、お客様が買っていただくまでの流れやビジネスの安定化について解説します。

お客様の心理状態を把握する

お客様は、いきなり買いたい気持ちになって、私たちの商品を買ってくださるわけではありません。

なんとなく問題を把握している(もしくは把握していない)という状態のお客様(見込み客)が一番遠いわけですが、そのような人を、購買まで導くには次の図のような心理状態にまでもっていく必要があります。

もちろん、問題として認識していないまでも「まあこの金額ならいいか」とこともあるかもしれません。しかし、それはあくまで例外で、基本はいかにお客様を購入までの心理状態にもっていけるかです。ここがノウハウとして、自社にためていかなければ、あなたのビジネスはどんどん先ぼそるばかりでしょう。

基本的には大わくとして、(1)問題の把握・解決欲求(2)商品購入の検討(3)リスク回避の検討、といった段階をふみます。それぞれで目指すべき目標や施策が変わりますが、(3)まで来ているお客様を導くのがもっとも効率的とはいえますが、数はそれほど多くありませんので、バランスよく対応することになります。

ファン化まで導ければ安定する

仮にこのフローを攻略し、お客様に買っていただけたとしても、それが単発で終わってしまっては意味がありません。ビジネスはいかに事業が継続し成長できるか、というところが重要です。ですので、さらに大局的な視点で見ますと、つぎのような概念まで考慮する必要があります。

自由経済ですから、お客様はいつでもどの段階にいても、自由に離脱できます。つねに競合や、お客様自身の環境の変化や時代に左右されます。ですから、多少の離脱は仕方ないにしても、こだわるべきところはその割合です。一定のパーセントで次の段階まで引き上げる力が身につけば、収益を安定させる仕組みとなります。

そして、最終的に目指すのは、ファン化のための確率を上げる、ということです。ここが増えるほど、もしくは安定するほど、あとは母数を増やしていけば良いとなりますので、展望が見えてきます。

ファン化を進めるための具体的事例

ファン化を目指すということはどういうことでしょうか。

それはリピート商材を増やすということです。それらがなければ増やす、開発するということです。ビジネスの安定化は基本リピーター様に支えられることが多いものです。新規獲得はコストやリスクが大きく、資本力が必要となるケースが少なくありません。

その点、リピーター向けであれば、すでに何らかの体験をしているわけですので、売り込みもしやすいといえます。

本来耐久財を売っている電器店で、地方で活性化している事例があります。それがセブンプラザです。

>>セブンプラザ ホームページ

>>よみがえれ!地域密着家電店!セブンプラザ(参考記事)

こちらは、地域の電気屋さんをネットワーク化し、大量仕入れや情報の共有など、チェーン店化を進めるモデルです。1店舗だけでは交渉力がないときにも、まとまった数の店舗が発注すれば価格交渉で有利になります。

また、定期的に各店舗との情報共有をはかり活性化を進めています。

そして、品ぞろえも変えていくそうです。テレビやエアコンなどの耐久財ではなく、電池や電球といった消費財を中心にラインアップさせます。そして、電球1個でも頼まれれば、すぐに出向いて取り付けまで行う。そうすることでお客様のハートをつかみ、大手家電量販店に対抗するのだそうです。

消費財をメインにした関係づくりによって、ファン化のきっかけがつかめ、ビジネスが安定してくるという流れです。あとは、チェーンとして数が増えてくればさらに強固なグループとなるわけです。

このように、規模に関係なく粘り強くセールスフローを強化していけば、ビジネスが安定してくる事例といえます。ぜひ参考にしてください。

ここがポイント

・顧客を買う気にさせるには段階がある。
・顧客をファン化するところまでもっていかないとビジネスは安定しない。
・耐久財メインから消費財+サービスに変わることで大手とも対抗できる。