Webマーケティングを行ううえで最も重要なことは「ターゲット」の選定です。
ターゲットが定まると、どのような集客手段が合っているのか、どのようにアピールすればいいかが決まりやすくなります。
そのターゲットを明確にするために、「ペルソナ」と呼ばれる架空のターゲットユーザーを構築すると、よりターゲットに対する理解を深めることが可能になります。

どのようなホームページでも自分たちの顧客はどんな人なのかを決めることは重要なことです。ペルソナの設定は、ターゲットを定めるだけでなく、自社の強みや弱みも知ることもできますので、必ず行いましょう。

今回は、ペルソナ設定の為に必要な要素を紹介し、設定項目の一例をご紹介します。
ペルソナを定義されていないWeb担当者様や、これからホームページを立ち上げる方はぜひ参考にしてみてください。

ペルソナとは?

「ペルソナ」は、元々は心理学者のユングが「人間の外的側面」と定義した心理学用語です。
そこからマーケティング領域においては「象徴的な利用者像」と解釈されるに至りました。
マーケティングを行ううえで基本となるのは3C 分析(顧客・自社・競合)ですが、この中でも最も重要なのが顧客についての分析です。
サービス、商品というのは、それを購入したユーザーの、何かしらの問題を解決するために存在します。
ユーザーが抱えている問題は何なのか、どうすれば解決できるのか。
これをイメージをするためには、できるだけ実在すると感じられるようなレベルでペルソナ設定を行う必要があります。

ペルソナ作成の為に必要な項目は?

では、「実在すると感じられる」レベルのペルソナを作るためには、どのような項目を埋めればいいのでしょうか。
下記は、弊社があるメディアのペルソナを作成する時に設定した項目です。

【ペルソナ設定項目】

・年齢
・性別
・血液型
・職業
・年収
・最終学歴
・学生時代の活動
・趣味
・恋人の有無・未婚・既婚
・インターネット利用頻度
・勤務時間
・通勤時間
・就寝時間
・食生活(外食派か自炊派か)
・好きな本
・好きな映画
・好きな番組
・好きな音楽
・好きな芸能人
・好きな雑誌
・インドアorアウトドア
・週末の過ごし方

上記はあくまでも一例ですが、この項目を埋めると、具体的なユーザー像を描きやすいのではないでしょうか。
ここまで細かく設定する必要があるのか、と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
前提として、あらゆるサービス・製品はユーザーありきで成立していると理解できれば、そのユーザーの生活や置かれている状況をできるだけ細かく想像することで、彼らがどのような問題を抱えているのかを推測することができます。

また、具体的であればあるほどターゲットユーザーへの理解がぶれなくなり、複数人でWeb周りを担当したり、またはデザイン等の作業を外部の会社にお願いした際も、ターゲット理解の共通化が図りやすくなります。
チーム全体で共通のターゲットユーザーを想定していないと、ホームページの方向性がバラバラになってしまい、訴求ポイントが曖昧で中途半端な仕上がりになってしまうケースも多くなります。チーム内の認識の統一を図るうえでも、ペルソナ設定は非常に有効です。

設定したペルソナは定期的に見直す

しっかり設定したペルソナでも、それが実際のユーザーと乖離しているのであれば変更する必要がありますので、一度設定したら終わりではありません。

例えばペルソナを設定し、ホームページを作成しても、コンバージョンが発生しなければそもそもペルソナの設定が間違っている可能性がありますので見直す必要があります。

実際にコンバージョンしたユーザーとペルソナを定期的に比較し、両者の間に大きな差がないか検証しましょう。差があるのであれば実在のユーザーに近い設定に修正し、場合によってはホームページの内容も変更する必要があります。

ホームページをリリースする前に設定したペルソナはどうしても推測の割合が多くなります。公開後、コンバージョンしていただいたユーザーの一人一人がリアルなペルソナであり、大変貴重な資産となります。
できるだけ彼らとコミュニケーションをとり、彼らが求めているものが何なのかを徹底的に追求し、ペルソナに落としこむということを繰り返しましょう。

まとめ

ペルソナを設定することで、
・ホームページで訴求するポイントがわかりやすくなる。
・チーム内の認識のブレを限りなく小さくすることができる
(ホームページ制作を外部にお願いする際もコンセプトが伝わりやすくなる)
というメリットがあります。なので、ホームページを作成するまえにペルソナ設定をすることは非常に重要です。
しかし、ホームページ公開後、リアルなユーザーとのコミュニケーションを取り合い、乖離が大きいと判断した場合はペルソナを変更することも厭わずやらなければいけません。(提供するサービス内容によっては複数人ペルソナが必要になる場合もあります。)
繰り返しになりますが、大事なのはリアルなユーザー視点を常に持っていることです。