Copyright(コピーライト、©)の書き方と表記の意味とは?
ホームページを見ていると、ページの下部に*「Copyright © 2014 〇〇 Inc. All Rights Reserved.」*の表記を見かけることがあります。
一方で、コピーライトの表記がないホームページもありますが、表記がないからといって無断で使用すると、著作権保護法に違反してしまう可能性があるので、注意が必要です。今回はコピーライトの意味やその表示方法を紹介します。
目次
- Copyright(コピーライト、©)とは
- Copyright(コピーライト)と©︎の違いは?
- 実はCopyright(コピーライト、©)の表示は必須ではない!
- Copyright(コピーライト、©)を書く理由
- 正しいCopyright(コピーライト、©)の書き方
- 著作物を使うときは著作権保持者から許諾を得る
- 他社に自分のホームページの内容を無断で複製されたときの対処法
- まとめ
Copyright(コピーライト、©)とは
コピーライトは著作権と同義です。著作権は知的財産権の一つで、文芸、学術、音楽など文化的な著作物を保護する権利です。著作権に違反すると罰金や懲役の処罰を受けることもあります。
ホームページやブログも著作権保護の対象です。著作権法では、著作物は*「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」*と定義されています。ホームページやブログにこれに当たるものが掲載されていれば、著作権保護の対象になると考えていいでしょう。
参考:著作権って何?
Copyright(コピーライト)と©︎の違いは?
©はCopyrightを略したもので「コピーライトマーク」と呼ばれています。万国著作権条約では、著作権があることを示すために必要な表記です。
*©と表記したい場合は、「コピーライト」で変換すれば出てきます。*ぜひ覚えておきましょう。
実はCopyright(コピーライト、©)の表示は必須ではない!
Webページの下に「Copyright © 2020 〇〇 Inc. All Rights Reserved.」のようなコピーライトを記載しているホームページをよく見かけます。実はこのコピーライトの表記、*日本においては実は必ずしも記載する必要はありません。*記載の必要性には、著作権法に関するベルヌ条約と、コピーライトについて規定している万国著作権条約が関係しています。
ベルヌ条約と万国著作権条約の大きな違いは、著作権の効力を発生させる方法にあります。ベルヌ条約では、著作物を創作した時点で自動的に著作権が付与されます。申請手続きは必要がない、無方式主義を採用しています。
万国著作権条約では、登録が必要で、©︎、著作権者名、著作物の発行年の表記を求める方式主義を採用しています。日本は1892年(明治32年)にベルヌ条約に加盟、1956年(昭和31年)に万国著作権条約に加盟しています。
ベルヌ条約、万国著作権条約の両方に加盟している場合は、ベルヌ条約が優先して適用されます。ベルヌ条約では登録や表記は必要ないので、コピーライトの表記は必要ありません。
参考:著作権なるほど質問箱
Copyright(コピーライト、©)を書く理由
上記にも書いたように、本来ならコピーライトを表示する義務はありません。
それでも多くのホームページにコピーライトの表記があるのは、以下の4つの理由が大きいでしょう。
1.無断コピー、無断転載を防止する
コピーライトの表示があることで、このホームページは著作権に保護されているんだなという印象をユーザーに与えられます。著作権で保護されていると知っていながら無断でコピーや転載をしようとは考えにくいでしょう。
また、「コピーライトの表示がなかったから著作権に保護されていると思わず複製してしまった」ということも未然に防げます。無断コピーや無断転載をしないでほしいという意思表示としての役割がコピーライトにはあります。
2.著作権保持者を明確にする
無方式主義では著作権の登録が必要ありません。一つひとつ登録する手間は省かれますが、誰が著作権を持っているのかわかりません。コピーライトの表記には、著作権を持っている著作者の個人名や企業名が記載されるので、だれが著作権を持っているのかが明確です。
3.著作物発行年を明確にする
著作者と並んで表記されるのが、著作物が作られた発行年です。著作権が保護されるのは、原則著作者が著作物を発行して著作者の死後50年です。発行年が明記されていれば、著作物があとどのくらい保護されるのかを把握できます。
4.これまでの慣習
多くのホームページにコピーライトの表記があるために、これまでの慣習からそのまま表記していると考えられます。ユーザーにとってもコピーライトの表記があったほうが安心できるのかもしれません。
正しいCopyright(コピーライト、©)の書き方
コピーライトに記載するべきものは以下の3つです。
1.©の記号
2.著作権保持者の名前(個人名、企業名)
3.著作物の発行年
冒頭にCopyrightと©️を両方記載している場合があります。表記に必須なのは©️です。どちらか一方のみを記載するときは、©️を選んでください。上の3つが必要な要素なので、「©️ 〇〇 2020」とシンプルに表記できます。
上記の3つを満たしていれば、「Copyright © 2020 〇〇 Inc. All Rights Reserved.」という表記は間違いではありません。ホームページのコピーライトを一度確認してみてください。
参考:万国著作権条約パリ改正条約
年号と©マークと何が必要?Copyright(コピーライト)表記の正しい書き方
実はなくても大丈夫?コピーライトを記載する理由とは
ベルヌ条約(べるぬじょうやく)とは
著作物を使うときは著作権保持者から許諾を得る
他社に著作権があるものでも著作物を使用できる場合があります。私的利用に限っての複製もその一つです。しかしインターネット上では注意が必要です。私的利用だからと個人ブログに他人の著作物を複製すると、個人ブログでもインターネットで公開されている以上は不特定多数の人にみられる可能性があり、私的利用の範囲を超えてしまいます。
このような場合は、著作権の保持者から許諾を得る必要があります。他人の著作物を無断で複製してはいけません。
他社に自分のホームページの内容を無断で複製されたときの対処法
ホームページの内容を複製されたときは、Googleにインターネット上で著作権侵害の報告ができます。Googleは報告された著作物は削除する、アクセスを不可能にする、登録ユーザーへのサービスを停止するなど、デジタルミレニアム著作権法に基づいて適切な対応をとります。
申請には以下の入力が必要です。
・氏名
・会社名
・メールアドレス
・著作権を持っている著作物と、著作権を侵害している著作物の説明
・自分のホームページのURL
・著作権を侵害しているホームページのURL
・宣誓供述書
・署名
入力するときには注意が必要です。著作権を侵害しているホームページのURL入力欄に、自分のホームページのURLを間違えて入力して報告すると、自分のホームページが削除される可能性があります。
詳細は以下のGoogleの著作権侵害の削除のページをご覧ください。
参考:著作権侵害の報告
コピーライトの役割を理解しておこう
繰り返しになりますが、コピーライトの表記がなくても創作物は著作権に保護されています。それはインターネット上でも同じです。他人の著作物を無断で複製、転載すると著作権に違反します。気づかないうちに著作権を侵害していた、されていたということがないように、著作権について理解しておくことが大切です。
コピーライトを表記すると著作権があることをユーザーに明示できるので、著作権侵害を防止する一定の効果が期待できます。Web担当者様は、一度ホームページにコピーライトを表記させるかどうか検討してみるのがいいかもしれません。
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- インターネット
- インターネットとは、通信プロトコル(規約、手順)TCP/IPを用いて、全世界のネットワークを相互につなぎ、世界中の無数のコンピュータが接続した巨大なコンピュータネットワークです。インターネットの起源は、米国防総省が始めた分散型コンピュータネットワークの研究プロジェクトARPAnetです。現在、インターネット上で様々なサービスが利用できます。
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- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
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