カタカナ表記のルールを決めよう

長音(─)

文化庁の「外来語の表記」では原則、長音は長音符号「─」を用いて書くものとされています。特に‐er、‐or、‐arなどで終わる用語は、Microsoftも2008年より、長音符号を付けるよう推奨しています。

参考
Microsoft|News Center

・‐er、‐or、‐arで終わるもの
コンピュータ/コンピューター・スキャナ/スキャナー・ユーザインタフェイス/ユーザインタフェース/ユーザーインターフェース

・‐yで終わるもの
メモリ/メモリー・アクセサリ/アクセサリー・セキュリティ/セキュリティー

拗音(ィなど)、V音(ヴなど)、撥音(ン)

これらは、英語の原音やつづりに近い形で書き表そうとする場合に用い、特にその必要がなければ、直音で表してよいとされています。

ソフトウェア/ソフトウエア・レヴュー/レビュー・エンターテインメント/エンターテーメント

なお、ボウリング(球技)とボーリング(穴を掘ること)など、表記で意味が異なってしまう同音異義語には注意しましょう。

記号の表記も統一する

頻出する約物(記述記号類)は、出版業界で慣例化されている、下記パターンに倣うとよいでしょう。

かっこ類

かっこ内に句点(。)は入れません。

・かぎかっこ「」・・・語句の引用や強調、会話文を表現
・二重かぎかっこ『』・・・特に書物や映画の作品名の強調、「」の中の語句をさらに明確化する
・丸かっこ()・・・注記や補足を加える
(例)
彼(1年目の新人)はこう語る。「お客様に『ありがとう』と言っていただけて嬉しかった」。

感嘆符(!)、疑問符(?)

これらの後は1マス(全角または半角)空けるのが一般的です。いっぽうで、読みにくいという見方もあり、ルールは媒体で分かれます。

(例)
お知らせです! 情報番組内で当社が紹介されました。

年や金額の表記

バリエーションが豊富なので、きちんと統一を図りましょう。

・年 1990年/90年/‘90/平成2年/H2
・金額 1万5千円/1万5000円/15000円/15,000円/¥15,000

全角か半角か

基本的に英数字は半角入力が多いでしょう。ただし、媒体(特に縦組みの場合など)によっては1文字の場合は全角、というルールが設けられています。

まとめ

担当者の入れ替わりや外注先の多いweb業界では、最初に策定していたはずの表記のガイドラインが、いつのまにか形骸化してしまっているおそれもあります。
作業の効率化と読みやすい文章を目指して、今一度、表記ルールの見直しや、関係者間での共有を心掛けましょう。