CSRページの作り方

ご紹介してきたようにCSRへの取り組みはサービスの内容や業態によって異なります。
そのため、掲載する際は自社の規模や内容に合わせて変えるようにしましょう。

ページの構成としては、取り組んでいる内容ごとにまとめていく方法の他に2つの分類方法があります。
たくさんの取り組みを行っているほど掲載するページが多くなりがちなので、消費者にとって分かりやすい分類を行うよう気をつけましょう。

ステークホルダーごとに作る

ステークホルダーとは、社員や株主、取引先のほか、消費者や地域住民などの企業と利害関係を持つ人や組織を指します。
それぞれのステークホルダーに対して貢献している内容を記載することで、ホームページを見た人に取って自分に関係のある項目を参照することができます。

具体的には下記のような分類が考えられるでしょう。

・株主…経営情報の公開、組織体制の強化
・取引先(顧客)…フェアアトレード、お客様窓口の設置
・従業員…ハラスメントの防止など労務環境の改善
・地域社会…地域住民への工場見学会の実施、ゴミ拾いなどの環境活動

例:
NTT東日本
[三菱UFJフィナンシャルグループ]
(http://www.mufg.jp/csr/)

ISO26000の中核主題に合わせて作る

企業の社会的責任に関わる国際的規格ISO26000では、CSRの中心として取り組むべき課題を中核主題として7つ定めています。
少し難しい言葉が並びますが、体系立てられた掲載を行えます。

参考:
[やさしい社会的責任― ISO26000 と中小企業の事例 ―]
(http://iso26000.jsa.or.jp/_inc/top_iso/2kaisetsu.pdf)

具体的には下記のような掲載内容が考えられるでしょう。

・組織統治…企業理念、経営情報の公開、組織体制の強化
・人権…発展途上国の拠点での児童労働の禁止、ハラスメントの防止への取り組み
・労働慣行…労務環境の改善
・環境…工場による環境汚染の防止、ゴミ拾いなどの環境活動
・公正な事業慣行…フェアトレード、経営情報の公開、公正取引に関わる法令の遵守
・消費者課題…食の安全など
・コミュニティへの参画及びコミュニティの発展…地域住民への工場見学会の実施

例:
ALSOK

まとめ

今回はコーポレートサイトCSRへの取り組みを紹介している企業の事例をもとに、ホームページへの掲載方法について解説しました。
ご紹介した企業は規模の大きな企業が多く、最初は「こんな大きな取り組み、自社ではやってないよ」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、CSRは企業として「どのように社会に貢献しているか」という幅広い内容を含んだ概念です。規模は違っても、消費者にとって役に立つものを提供していることはどこの企業でも同じでしょう。

CSRの概念に照らし合わせながら、自社行っている取り組みを見てみると新しい発見があるかもしれません。
まずは小さな取り組みでも、ホームページを使ってアピールポイントに変えてみましょう。