エンジニアにとって、勉強のためにも世界トップレベルのソフトウェア企業のソースコードはチェックしておきたいところでしょう。

ソースコードが公開されている*オープンソースのソフトウェアは、誰でも無償で利用でき、再配布や改変も自由に行えます。*ソフトウェアを一から開発するよりも開発コストを軽減できることもあり、利用されているエンジニアの方も多いでしょう。

今回はGoogleが公開しているオープンソースの中でも、代表的なものを紹介します。
GoogleではAndroidやChromeのような代表的なソフトウェアに対して、2000万行ものコードを公開してきました。
現在では、GitHub上には3500件以上ものレポジトリが登録されています。この機会にどういったソフトウェアがオープンソース化されているのかを知って、開発の役に立てていきましょう。

参考:
[Google、自社が公開している人気オープンソースプロジェクト一覧を発表]
(https://mag.osdn.jp/16/10/17/154500)

オープンソースにされている代表的なGoogleサービス

Googleは自社で開発したソフトに関して、ソフトウェア開発プロジェクトに利用できるソースコード管理サービス*「GitHub」*でソースコードを公開しています。

▼GitHub
https://github.com/

GitHubではGoogleのほかにも、FacebookやNASAなど複数の企業がソースコードを誰でも自由に使えるように公開しています。

1.Android

Androidはスマートフォンを中心に利用されているモバイル向けのOSです。
通常OSはメーカーで独占するか、ライセンス契約を結んで他の企業に提供しますが、Androidはオープンソース化されているのが特徴です。

そのため世界中の開発者がライセンス料を支払うことなく自社の端末に組み込めたことで、大きくシェアを伸ばしました。

参考:
Android
Downloading the Source

2.Chromium

Chromiumは、Googleが提供するWebブラウザChromeをオープンソースで開発したものです。
実際に公開しているChromeはChromiumに自動アップデート機能やChrome Web Storeなど、複数の機能を追加して提供しています。

デスクトップ版だけでなく、iOS版やAndroid版のChromeアプリのソースコードも公開されています。

参考:
Git repositories on chromium
ChromeとChromium、何が違う?
iOS版Chromeがオープンソース化される

3.Chromium OS

Chromium OSGoogleが開発したOSであるChrome OSをオープンソースで開発したものです。
機能面でのChrome OSとの違いはほとんどなく、Chromium OSはオープンソースなので自由に改変が行えるというのが特徴です。

参考:
Chromium OS

4.Google Earth Enterprise

Google Earth EnterpriseはGoogleが法人向けに提供していたバーチャル地球儀システムです。2015年にサービスの提供が終了したのに伴い、2017年3月からGitHubで利用できるようになりました。

参考:
Googleが近くGoogle Earth Enterpriseをオープンソース化、ユーザーのクラウドへの移行を誘導
Google、「Google Earth Entprise(GEE)」をオープンソース化

5.DeepMind Lab

Googleの持株会社であるAlphabetが開発したDeepMind Labはオープンソース化されています。

  • DeepMind Labは人工知能や機械学習システムを研究開発していくためのプラットフォーム*です。3Dで作成された迷路ゲームのような環境で、AIエージェントに学習を行わせることができます。

参考:
[Open-sourcing DeepMind Lab]
(https://deepmind.com/blog/open-sourcing-deepmind-lab/)
グーグルのDeepMind、AI訓練プラットフォームをオープンソース化
Top 10 Google Open Source Projects You Must Know