サイト改善は、BtoBマーケで成果を上げるための有効な手段です。では、具体的にどのようなことを行っていけばいいのでしょうか。

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BtoBのサイトは作ってからがスタート。成果につながるサイト改善プロセス」の記事でも紹介したように、BtoBマーケのサイト改善は「CVR(コンバージョン率)改善」が起点になります。いくらサイト訪問者が増えても、CVRが低い状態のままでは成果にはつながらないからです。

この記事では、CVRを向上させるためのサイト改善の実行方法をわかりやすく解説しています。これからサイト改善に取り組みたい方、自己流でやってみて上手くいかない方にお役立ていただければ幸いです。ぜひ、ご参考ください。

目次

  1. 購買プロセスの推進力を補充するコンテンツ強化策
  2. クリエイティブ検証の基本「ABテスト」を身に着ける
  3. 「LPO」でコンバージョン手前を最適化
BtoBのサイトリニューアルにおける、KGI / KPIの設計方法

BtoBのサイトリニューアルにおける、KGI / KPIの設計方法

サイトリニューアルにおいて欠かせないKGI/KPIの適切な設計プロセスを、実例と図式を用いて解説します。

購買プロセスの推進力を補充するコンテンツ強化策

サイトのゴールであるコンバージョンを獲得するために、見込み客の検討度合いを高められる有効なコンテンツを用意しましょう。BtoBマーケティングは、見込み客の感情への訴求や共感を狙ったコンテンツではなく、効率化やコスト削減などメリットが明確にわかるコンテンツが有効です。検討するのは人間とはいえ、BtoBはあくまでも法人であることを前提として考えなければいけません。

さて、BtoBにおいて有効なコンテンツは、以下のようなものが挙げられます。

ホワイトペーパー
・導入事例集
・テンプレート
・動画

これらのコンテンツの中でも、どのようなものが必要なのかは見込み客によって異なります。見込み客自身にとって必要なコンテンツを手に入れられることで、自社との信頼関係を構築できるでしょう。

例えば、導入事例集によりサービス導入によるメリットを具体的にイメージしてもらえます。さらに業界を代表する会社が使っているなどの情報を提供できれば購買プロセスが進みそうです。見込み客に響くコンテンツがあれば、コンバージョンにつながりやすくなります。

コンテンツ強化におすすめしたいホワイトペーパーの作成とは?
https://ferret-one.com/blog/btob-contents

クリエイティブ検証の基本「ABテスト」を身に着ける

サイト改善のなかでも「検証」はとても重要なプロセスです。クリエイティブ検証によく使われる「ABテスト」は必ず押さえておきましょう。ABテストは、AパターンとBパターンの2つを作成し、どちらのパターンのほうが効果的だったのかを簡単に比較できます

ABテストを使うのはこんなとき

・ボタンの色を変えたらクリック率が変わるのか検証したい
・どちらのキャッチコピーが有効か検証したい
・メインビジュアルにどのイメージを変えるとクリックが増えるのか検証したい
バナーテキストを変更してCV数が増えるのか検証したい

ABテストには、逐次テストと並行テストの2つがあります。逐次テストは、AパターンとBパターンのテスト期間を別々にしますが、並行テストの実行は同時です。並行テストの方がテスト期間による差異がなく精度が高くなります

ただ、ABテストは、サイト改善の定番であるもの、セッションが少ないサイトではデータの信頼性が高いとはいえなくなります。ABテストに限ったことではありませんが、十分なデータを取得できるだけのセッションボリュームがあってこそ活きるということを留意しておきましょう。

▼ABテストの手順はこちら
https://ferret-one.com/blog/btob-abtest

「LPO」でコンバージョン手前を最適化

LP(ランディングページ)は、見込み客が最初に目にするホームページの入口とも言えるページです。コンバージョンの獲得のために作り込まれたLPは、1ページの中で有益な情報とともに検討度合いを高め、信頼を得るというゴールに近い位置付けとも言えます。LPは改善の成果が出やすいので、サイト改善の際には、ぜひ早めに取り組んでみましょう。

LPの改善をLPOランディングページ最適化/Landing Page Optimization)と言います。LPOを行う際は、アクセス解析により現状を把握し、問題点を見つける必要があります。以下はチェックポイントの参考例です。

LPOのチェックポイント例

ファーストビューで見込み客が価値を期待できるか
・見込み客が求める具体的な情報が掲載されているか
・問い合わせなどのCTAボタンに敷居が高い印象がないか
・根拠を論理的に示せているか
・信頼できる企業だと伝わる要素はあるか

ここに挙げたポイントは一部であり、さまざまな視点から改善ポイントを見つけていかなければいけません。メッセージ1つで大きな改善につながる場合もありますので、丁寧にデータを見つめて改善のための仮説をつくってください。LPOの成果検証には、ABテストが役に立つでしょう。

BtoBマーケで成果の上がるLPの基本構成とは?
https://ferret-one.com/blog/btob-lpo

BtoBの購買心理を踏まえたCTA改善

LPOのチェックポイントとしても紹介したCTAは、コンバージョンに大きく影響する重要な改善ポイントです。CTAは、コール・トゥ・アクションの略称であり、行動喚起という意味です。つまり、サイトにいる見込み客にアクションをしてもらうための要素を指します。サイトでは、問い合わせにリンクするボタンがわかりやすい例です。

CTA改善のポイントは、見込み客の心理をよく考えることです。共感などの感情に訴求するBtoCと異なり、BtoBは企業が行うべきアクションを想定しなければいけません。サービスの導入検討であれば、見込み客にとって、どのようなアクションが必要とされるのかを想像しましょう。

CTAの例

・問い合わせ
・資料請求
・無料体験
・事例ダウンロード
・見積依頼

上記のようなCTAは、見込み客の検討段階によって異なるゴールを想定しています。「問い合わせ」は、直接連絡をとるので、心理的なハードルが高く、具体的な検討段階にいる人でなければアクションしにくいでしょう。

それに対して、事例ダウンロードは、サービスを知るための調査の段階であり、ダウンロードするだけならハードルが低いと感じるはずです。

BtoBは、十分なリサーチの上に、競合サービスと比較した上で検討を進めるという流れを想定します。

このように顧客心理を考慮すると、見込み客の検討状況に応じて、ぴったりのアクションを選んでもらいやすくなります。

また、CTAのメッセージのちょっとしたニュアンスが成果を左右する場合があります。顧客心理を考えながら、見込み客に響くメッセージづくりが大切です。「メールアドレス登録のみ!簡単ダウンロード」といったハードルを下げるメッセージをつけるなど、見込み顧客に響くメッセージを工夫してみてください。

BtoBサイトのCTA設計で考慮するべきポイントとは
https://ferret-one.com/blog/btob-cta

最後の一歩で離脱させない。エントリーフォーム最適化

コンバージョンの直前であるエントリーフォームを最後にサイトから離脱してしまうケースは、改善の優先度を上げて取り組みたいところです。。エントリーフォームにたどり着いた見込み客の検討度合いは、かなり高く、改善することでコンバージョンにすぐにつながりやすいからです。このエントリーフォームの改善をEFO(Enrtry Form Optimization)と言います。日本語では「入力フォーム最適化」を意味します。

EFOを行うにあたり、どの点を改善ポイントとして検討すればよいのでしょうか。離脱のきっかけになってしまう原因を考えてみましょう。

EFOチェックポイントの例

・ぱっと見て、入力項目が多すぎる印象はないか
・文字サイズが小さすぎないか
フォームの前の説明が長すぎないか
・ボタンがわかりやすいか
・入力例が表示されているか

上記のほかにも改善項目として検討できそうなポイントがたくさんあるでしょう。EFOを実施する上で大切なのは、入力をする見込み客の立場になって考えることです。アクセス解析のデータも大切ですが、実際に入力してみて、課題を見つけ出してみましょう。

改善の際に気をつけたいのは、BtoBの場合、コンバージョンの獲得が受注とはならない場合が多く、後に商談などのステップが存在することです。コンバージョンを増やすためだけにフォームを改善しても、必ずしも成果にはならないのです。

例えば、入力項目数を限界まで減らしてコンバージョンが増えたとしても、ターゲット以外のコンバージョンが増え、後のステップのインサイドセースの負荷が増えてしまったり、その後の商談化率や受注率が下がってしまったりと、全体の効率は悪化する可能性があります。

このようなBtoBの特徴を踏まえて、フォームの項目は調整していきましょう。

▼EFOでよくある7つの疑問をチェックしてみよう
https://ferret-one.com/blog/efo_questions

PDCAを回し、一手ずつ顧客に近づいていく

サイト改善のコツは、PDCAをいかに早く何度も回すかです。
PDCAは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのプロセスの頭文字を取ったもので、PDCAサイクルと呼ばれます。Plan(計画)からAction(改善)までを1回として考え、以下の手順を繰り返すのです。

Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)

まず、目標を達成するための計画をつくり、その通りに実行します。そして、結果を評価して計画が有効だったのかを検証します。問題点を明確にして改善を実行すれば、1サイクルの完了です。

一度の改善で、簡単に理想的な成果を得られるわけではありません。PDCAの繰り返しによって、改善の手応えを感じられるでしょう。

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