スポーツの世界にはビジネスで使えるヒントがギッシリ!

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スポーツの世界には、ビジネスで使えるチームワークのヒントがたくさんあります。スポーツ経験がある方、スポーツが好きな方なら、きっと強い共感がいただけるものと思います。

ご紹介が遅れましたが、私は東京電機大学理工学部で教員(サッカー部監督兼務)をしており、チームワークづくりの研究(チームビルディング)を専門としています。もともとサッカーの世界におりましたので、サッカーをはじめとしたスポーツのチームワークを研究していましたが、あらゆる組織に共通するチームワークの本質があることに気付き、今ではそれをビジネス・教育などに幅を広げています。

リレーの事例のとおり、勝利のためには多様性を大切にし、1人ひとりの違いを活かしたチームづくりが効果的だとおわかりいただけたとは思います。しかし、そうは言っても機能するチームをつくること、そして結果を残すことは容易いことではありません。

この世の中には様々な職業があります。この記事をご覧の皆さんは、チームで仕事をしている自覚をお持ちの方がほとんどだと思います。

チームで仕事をしていると、実に様々な問題に直面します。優秀なメンバーを集めたはずなのにプロジェクトが思うように進まない、評価を得たいがために水面下でお互いに足の引っ張り合いが起こる、高所作業でのちょっとしたコミュニケーションミスであわや大惨事に……。

チームとは、成果が求められる集団です。大きなことを成し遂げるためには、単なる「人の集合体」ではなく、まるで「1つの生命体」のように機能するチームづくりをしていかなければなりません。
  

チームワーク強化における"コミュニケーション"の重要性

・そもそもチームワークとは、どんなものなのでしょうか。
・良いチームをつくるための鉄則はあるのでしょうか。
・いったいどうすればチームが機能し、結果を残すことができるのでしょうか。

チームワークの話をすると、そこに必ずと言っていいほど「コミュニケーション」というワードが浮上します。そもそも、なぜコミュニケーションが必要なのか、皆さんは考えたことがありますか。どんな状況でも、自分と同じことを感じ、同じ結論に至る人がいたとしたら、その人とコミュニケーションをとる必要はありません。

人は皆、意見が違うからコミュニケーションが必要なのです。そんな当たり前のことを忘れて、つい意見の食い違う仲間を批判・攻撃してしまうことさえあります。人は皆、異文化の持ち主です。そんなメンバーが集まり、多様性を武器にすることができたら最高のチームになるはずです。
  

「不易=時代を超えて変わらずに価値のあるもの」に焦点

私の好きな言葉に「不易流行」というものがあります。「不易」とは時代を超えて変わらずに価値のあるもの、「流行」とは時代の流れに応じて変化するものを意味しています。現代は情報・交通・通信などのテクノロジーの急速な発達により、すべてが想像以上のスピードで進歩していく時代でついていくだけでも大変です。これこそまさに「流行」です。

では、「不易」とは何でしょうか。不易なものの代表格として、私は人間関係やチームワークが挙げられると思っています。これらは、時代を超えて未来永劫、変わらずに価値あるものだと確信しています。が、その「人」と「チーム」への悩みは増すばかりの現代です。

いま一度、「不易=時代を超えて変わらずに価値のあるもの」に焦点を当て、職場のチームを活性化させていくことが記事を通じてできたら幸いです。