生成AIの技術が様々な形で活用されている昨今。AIが生成した人物を広告モデルとして起用するなど、人間の役割をAIが担うという場面も増えています。
最近では、企業や自治体のアンバサダーをAIが務めるという事例も。AIアンバサダーを提供するサービスには、どのようなものがあるのでしょうか。

目次

  1. 生成だけでなく活用法までをトータルでサポートするサービス
  2. 実在の人物をモデルにしたAIが商品をPR!
  3. AIモデルが実際にアンバサダーとして活躍

生成だけでなく活用法までをトータルでサポートするサービス

AI駆動マーケティングを行う株式会社AI HYVEは、今年10月にAIアンバサダーを提案・生成するサービス「Mr.&Ms.AI」をリリースしました。

同サービスのポイントは単純にAIアンバサダーを生成するだけではなく、効果的に活用するためのサポートがあること。「AIアンバサダーをどのように活用するか」といったマーケティング戦略の設計から、TVCMやポスター、カタログ制作、WebやSNSの運用など、実際のクリエイティブ作成までを包括的にサポートしてくれます。

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出典:最新の生成AIテクノロジー×マーケティング視点で“結果を出す”AIアンバサダー作成が可能な新サービス「Mr.&Ms.AI」を10月1日(火)より提供開始

生成においてはブランドイメージやマーケティングの目的を細かくヒアリングした上で、ターゲットペルソナを分析し、最適なモデル像を提案。また表情やポーズ、背景、服装などを自由に設定できるため、環境などの制約に縛られずにPR素材の作成が可能となります。
そのため、より効果的なキャスティングを実現できるというのもAIならではの特徴。さらには、人間をアンバサダーとして起用する際に考えられるスキャンダルなどのリスクもありません。安心して長期的に活用することができるのも、AIアンバサダーを使うメリットと言えます。

実在の人物をモデルにしたAIが商品をPR!

ホリエモンAI学校株式会社では、今年6月に「ホリエモンAI」が企業のアンバサダーに就任するというサービスを開始。

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出典:本人との面談付きタレントサブスク誕生 – ホリエモンAIが貴社ビジネスの公認アンバサダーに就任、毎月堀江貴文との対面グループミーティングで成長加速!

堀江貴文氏のAIがYouTube動画にて、企業や商品・サービスのPRをしてくれます。また動画の作成だけではなく、クライアントの状況や困り事に合わせて様々なプランを提案。
WebやSNS上での展開に加えて、サイネージを使ったオフラインでの展開にも対応しています。

同サービスには、AIではない堀江貴文氏本人と月に1度のミーティングができるというメリットも。ミーティングをとおしてビジネス戦略や経営課題についてのアドバイスをもらうことで、事業成長につなげられます。これは実際の人物がモデルとなっているAIアンバサダーだからこそのサービス。
他の人物でも展開していける、おもしろいアイデアではないでしょうか。

AIモデルが実際にアンバサダーとして活躍

今年2月にはあるモデルが福島県楢葉町の地方創生アンバサダーに就任したことが発表され、話題となりました。そのモデルとは、Les株式会社が開発したAIモデル「藤原れい」。

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出典:AIが地方創生アンバサダーに就任。芸能人のキャスティングも代替可能な時代へ

「藤原れい」は2023年5月にInstagramアカウントを開設し、AIであることを公表しないまま約3万フォロワーを獲得したことで注目を集めました。その後、テレビ出演や写真集を発売するなどSNS以外でも活躍。

「藤原れい」を起用した一般社団法人ならはみらいは、東日本大震災からの復興と発展を目標にまちづくりを主導する中で、多種多様な暮らしを推進しています。
そのコンセプトとAIモデル「藤原れい」の多様性が合致したことで、“移住促進PR大使(非公認)”への起用に至ったそう。現在は交通広告を中心に展開しており、今後も楢葉町の魅力を幅広く発信していくとのことです。

このように、AIアンバサダーを提供するサービスは続々と登場。十数年前に流行した「ゆるキャラ」のように、各自治体や各企業が競ってAIアンバサダーを生成する時代が来るかもしれません。

さらなるAIアンバサダーの登場にぜひ注目しましょう。