この記事は、2018年6月20日に更新しました。

SWOT(スウォット)分析とは、経営戦略や計画の現状分析を行う際によく使われることがあるフレームワークです。あまりに一般的なため、一般常識のようにSWOT分析をするように言われることも多いでしょう。しかし、しっかりと理解して使わなければ間違った分析になってしまいます。

今回は、SWOT分析の各要因の解説に加えて、分析結果をどのように戦略策定に活かしていけばよいかという点についてご紹介します。

事業創造などの大きな事柄を検討する際はもちろん、自分の業務を見直すなど、様々な場面で使用できます。ぜひ、本記事を参考にフレームワークを使った考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

目次

  1. SWOT分析とは
    1. Strength:自社の強み
    2. Weakness:自社の弱み
    3. Opportunity:チャンスとなる外部要因
    4. Threat:脅威
  2. SWOT分析の使い方
  3. クロスSWOT分析で実際に使える分析をする
    1. 自社の強み × チャンスとなる機会:積極化戦略
    2. 自社の強み × 脅威:差別化戦略
    3. 自社の弱み × 脅威:専守防衛・撤退
  4. SWOT分析を考える際に使えるフレームワーク
    1. 5フォース
    2. バリューチェーン
    3. PEST分析
  5. まとめ

SWOT分析とは

SWOT分析とは、経営戦略や計画の現状分析を行うための分析手法で、使用される機会が非常に多い人気のフレームワークです。自社の内部環境と外部環境の分析を統合的に行い、自社のビジネスの機会を発見するために必要となります。

swot.png

SWOTの「S=Strength」、「W=Weakness」については、自社の企業努力でコントロールできる内部要因となります。逆に、「O=Opportunity」と「T=Threat」については、政治動向や規制、経済・景気、社会動向、技術動向、業界環境やユーザーのニーズの変化など、自社の企業努力だけで変えられない外部要因となります。

SWOT分析の読み方は、これら4つの頭文字を取って「スウォット」分析となります。
  

Strength:自社の強み

技術力の高さや長年の運用経験など、自社が持つ強みについて分析します。ユーザーがなぜ自社サービスや商品を利用してくれるのかを考えましょう。
  

Weakness:自社の弱み

自社の弱みや苦手なことについて分析します。コストやリソースなどで競合よりも足りていない部分や、情報の打ち出し方など、自社が苦手とする部分を洗いざらい抽出するようにしましょう。
  

Opportunity:チャンスとなる外部要因

自社にとってビジネスチャンスとなるような環境変化や、変化に対して競合他社がどのような動きをしているのかなどについて分析します。徹底的にデータを収集し、どれほど小さなことでもチャンスとなりうる要因を1つでも多く抽出することがポイントです。
  

Threat:脅威

自社の強みを打ち消してしまう危険性のある環境の変化や、競合他社の動きなどを分析します。外部要因ですので、自社の企業努力だけでまかなえない部分もありますが、脅威を知ることで新たなビジネスチャンスを抽出することもできます。

「Opportunity」と同様、ささいなことでも脅威となりうることは全て抽出するようにしましょう。
  

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SWOT分析の使い方

思い付きでSWOTの各項目を並べるだけでは、偏りが生じてしまう可能性があるため、様々なフレームワークを用いて各項目を入力していくことが必要です。

そこで、下記にあります、ferretの過去記事で紹介しているフレームワークを参考にしてみてはいかがでしょうか。基本的なビジネスフレームワークをご紹介しています。ぜひ一読ください。

その際、入力する際のポイントとしては「Opportunity」「Threat」の2つから埋めていくことです。外部要因を知ることで、自社にどのような影響があるのかを検討しやすくなります。

参考:
フレームワークとは〜思考時間を短縮して成果を上げるビジネスフレームワーク9選|ferret
  

クロスSWOT分析で実際に使える分析をする

SWOT分析を行うだけでは、実際に使える分析結果は出てきません。単に内部要因と外部要因を書き出したに過ぎないからです。実際に使えるものにするために、クロスSWOT分析をする必要があります。

cross-swot.png

実行する戦略を策定する際に、ぜひ参考にしてみてください。

自社の強み × チャンスとなる機会:積極化戦略

積極化戦略と書いてある通り、自社の強みを活かせるチャンスが到来している部分です。チャンスを最大限に活用するために積極的に取り組むべき施策を検討します。
自社の優位性を高めるために、追い風に乗った積極的な戦略の採用が有効です。

自社の強み × 脅威:差別化戦略

自社の強みを踏まえて、脅威による悪影響を切り抜けていく施策を検討します。
脅威を逆手にとり強みを生かすことで、競合他社との差別化ポイントを探りましょう。

自社の弱み × チャンスとなる機会:段階的戦略

チャンスは来ているものの、自社にとって弱みの部分です。段階的に弱みを改善してチャンスを取り逃がさないようにする施策を検討します。
弱みを理解しつつビジネスチャンスを逃さず新規参入を図るのか、敢えて特に参入せずに様子を見るのか、難しい判断が必要となりますが、いずれにしても「機会損失を生じさせない」という視点での判断が重要です。

自社の弱み × 脅威:専守防衛・撤退

自社の弱みと脅威が組み合わさり、最悪の結果とならないように避けなければならないことを検討します。
徹底的に防衛策を図るか、事業そのものを撤退するのかの判断が必要となります。ここで判断を誤ると大きな損失となりかねませんので、慎重に分析しましょう。

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SWOT分析を考える際に使えるフレームワーク

5フォース

5force.png
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SWOT分析を考えていく際に使いやすいフレームワークの1つが、「5フォース」です。5フォースとは、企業を取り巻く業界の構造を把握するための考え方です。

以下に示す5つの要因に対し、それぞれの力強さや関係性を分析することで事業戦略に役立てることができます。

1. 新規参入の脅威
2. 原材料などを供給する供給業者
3. 代替製品・代替サービスの脅威
4. 買い手である顧客
5. 既存競合者同士の敵対関係

参考:
フレームワークとは〜思考時間を短縮して成果を上げるビジネスフレームワーク9選|ferret

バリューチェーン

1つの事業を細分化する方法として、「バリューチェーン」という分析があります。

バリューチェーンとは日本語で「価値連鎖」と呼び、事業を「主活動」と「支援活動」に分類した上で、どのフェーズで価値を出しているのかを分析するためのフレームワークです。それをもとに事業の競合に対する強みを導き出し、事業戦略に役立てます。

参考:
「バリュー・チェーン分析」の4つのステップ!事業のムダをなくして圧倒的な成長スピードを実現するフレームワーク
  

PEST分析

pest.png

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「PEST分析」は、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の頭文字を取った、マクロ環境分析を行うためのフレームワークです。自社を取り巻くマクロ環境(外部環境)が今後どのような影響を与えるのかを、把握・予測するために行います。

この分析により、今後行うべき事業戦略を立てることが可能になります。

参考:
PEST分析とは?自社を取り巻く外部環境を把握するためのフレームワークを解説
  

まとめ

企業の戦略の方向性を決定するのは「外部環境の変化をどれほどビジネスチャンスとして捉えられるか」ということです。そのためにも、SWOT分析を行うことは必須と言えます。

まず、外部要因を検討して、何がどのように変化しているのかを把握するところから始めて、内部要因とすり合わせて戦略を考えていくようにしましょう。

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