日本政府観光局が発表している訪日外国人数をまとめた統計データによると、2016年に6,372,948人が中国から日本を訪れています。これはアジア圏の中で最も多い人数で、グローバル展開を考える上で重要な数字を言えるでしょう。

参照:
国籍/月別 訪日外客数(2003年~2017年)

今回は中国最大のSNS、「Weibo(ウェイボー)」について紹介します。今後中国へ販路拡大を考えている方、中国人ユーザーの獲得を検討している方は、Weiboの概要を学んでおきましょう。

目次

  1. Weiboとは
    1. Weiboは日本企業でも活用されている
    2. 中国独自のサービスが発達しているのは、検閲があるから
  2. Weiboのユーザー層
    1. 年齢層
    2. 学歴
    3. 収入
  3. Weiboでできること
    1. 一般アカウント
    2. 公式アカウント
  4. Weiboを活用したプロモーション事例
  5. まとめ

Weiboとは

Weiboとは、中国最大のSNSで微博と表記されます。「微」は「小さい」、「博」は「ブログ」で、140字以内の短文を投稿するTwitterと類似したSNSと言えます。
2017年2月時点では中華人民共和国の人口約13億人のうち、約半数を占める5.6億アカウントが個人アカウントとして作成されています。

Weiboは日本企業でも活用されている

中国のSNSであるWeiboですが、日本の企業や有名人にも活用されています。
日本でもFacebookやTwitter、Instagramなどをマーケティングに活用している企業は多いでしょう。それと同じように、中国の市場へアピールする手段としてWeiboを利用しているのです。

2016年時点で日本企業の公式アカウントは1,050件あります。中国へのアプローチを検討している企業はWeiboの活用を検討してみる必要があるでしょう。

参照:
Weiboとは?(微博・ウェイボー)2016年版 | Weibo Japan(ウェイボー・ジャパン)

中国独自のサービスが発達しているのは、検閲があるから

中国では通信制限がかかっていることをご存知でしょうか。
政府によって「グレートファイアウォール」と呼ばれる検閲が行われているため、Google、Facebook、Twitter、YouTube、LINE、といったサービスは使用できません。
そのような背景があり、検索サービス「Baidu」、動画共有サービス「Youku」、インスタントメッセンジャー「QQ」、メッセンジャーツール「WeChat」など、中国独自のサービスが発展しました。

Weiboのユーザー層

Weiboを使用しているユーザーを年齢、学歴、収入別に分類してみるといくつかの特徴があります。

年齢層

Weiboユーザーで最も割合を占めているのが、20-29歳で61.5%です。次に多いのが10-19歳で22.5%です。年齢が上がるにつれてユーザーの割合が減少しています。10代から20代の若い世代のユーザーが利用している傾向があります。
年配者に向けたプロモーション活動をおこないたいときに適切なツールとは言えないでしょう。

学歴

ユーザーのうち、73.0%が学位かそれ以上を持っている高学歴ユーザーです。出身大学別にプロモーションしたいときなどにいいかもしれません。

収入

収入分布では無収入のユーザーが39.6%と最も高い割合を占めました。一方で、3,000-5,000元、5,001-8,000元、8,000元以上の割合を合わせると5割近くを占め、高収入のユーザーも一定数利用していることがわかります。

想定したユーザーとWeiboユーザーの共通点がないかどうか確認してみましょう。

参照:
Weiboとは?(微博・ウェイボー)2016年版 | Weibo Japan(ウェイボー・ジャパン)

Weiboでできること

Weiboにはだれでも簡単に作成できる一般アカウントと、Weiboに承認された公式アカウントがあります。

一般アカウント

一般アカウントでは、タイムラインの閲覧や、メンションを使ったメッセージのやりとり、いいね、コメント、テキストや画像、音楽など14種類の投稿などができます。

公式アカウント

Weiboに認証された公式アカウントは、アイコンにチェックマークがつきます。チェックマークには色の違いがあり、企業公式アカウントには青いチェックマーク、個人公式アカウントには黄色いチェックマークがつきます。
また、ターゲットをしぼった広告配信や、フォロワー分析などの自社アカウントの分析機能、クーポン発行、決済サービスなどが使える特徴があります。
なりすましアカウントと区別でき、かつ様々な機能が使える公式アカウントは、企業として取得したいところでしょう。

参照:
Weiboとは?(微博・ウェイボー)2016年版 | Weibo Japan(ウェイボー・ジャパン)
Weibo(微博)アカウントについて

Weiboを活用したプロモーション事例

Weiboの広告機能やクーポン機能を活用したプロモーションによって、大きな成果をあげました。

大手自動車メーカーでは、フォロワー数とイベントの参加者が増えない課題を抱えていました。そこで、キャンペーンを実施して広告を配信し、開催するオフラインイベントの告知をインフルエンサーによって拡散しました。結果、470,000人以上のフォロワーを獲得しました。

参照:
◆事例◆微博を活用した大手自動車メーカープロモーション | Weibo Japan(ウェイボー・ジャパン)
◆事例◆中国人観光観光客向けインバウンドプロモーション~大手百貨~ | Weibo Japan(ウェイボー・ジャパン)

まとめ

Weiboは中国で多くのユーザーが利用しており、中国で情報発信やプロモーションをおこなう上で知っておくべきツールと言えるでしょう。
ですが、Weiboのアカウントを作るだけでは意味がありません。Weiboを利用しているユーザー層と自社が対象としているユーザーが一致しているか、Weiboを使ってどんな情報を発信したいのかといった目的をあらかじめ明確にしましょう。