アイデアが浮かばない時は「なぜ」を繰り返そう!「クエスチョンストーミング」の実践方法を解説
クエスチョンストーミングとブレインストーミングの違い
※ Source: Pexels.com
多くの機関や企業で「質問」を量産するためのブレインストーミングを取り入れていることは分かりましたが、果たしてどのようにすればいいのでしょうか。
それを考えるにあたり、まず従来のブレインストーミングとクエスチョンストーミングの違いを考えるとよく分かります。
どちらも、量を重視することには変わりないのですが、クエスチョンストーミングでは「質問」を限りなく生み出していくので、問題を深掘りし、思い込みを克服することができます。
例えば、デザインの現場でオンボーディングがうまくいかないアプリ開発の現場にいるとしましょう。
そうした場合、以下のような「質問」がクエスチョンストーミングによって浮き彫りになります。
「何が問題なのか」
「なぜその問題は存在するのか」
「どのようにしたらその問題は解決するのか」
「その問題を解決することで誰にメリットがあるのか」
「その問題はデザイン全体にどのような影響を及ぼすか」
「ユーザーにとってどれくらい重要な問題なのか」
「どうすれば再発しないか」
クエスチョンストーミングでは、普段はチームメンバーが聞かないような(あるいは「聞いてはいけない」ことが暗黙の了解となっている)質問が出てくることもあります(たとえば「そもそもこのボタンはいるのか?」「なぜこれに最優先で取り組む必要があるのか」など)。
しかし、ブレインストーミングでアイデアの質や大小にこだわらないという前提があるように、クエスチョンストーミングでもすべての質問を歓迎し、制限を取っ払うことで、普段見えなかった問題が見えてくるのです。
ブレインストーミングでは、アイデアがなかなか出ない瞬間に立ち会いますが、クエスチョンストーミングは基本的に*「5W1H」*を組み合わせればいいので、ブレインストーミング以上にたくさんのレスポンスが返ってきます。
マイクロソフトで問題提起技法を指揮しているクリスティー・ショフナー氏がCO.DESIGNでのインタビューの中で述べたように、アイデア以上にたくさんの質問が思い浮かぶだけでなく、「みなが驚くようなアイデアを出さなければならない」というプレッシャーを感じることがなくなります。
クエスチョンストーミングの5ステップ
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以下より、*「問題提起技法」*によるクエスチョンストーミングの5つのステップについて確認していきましょう。
1. 「質問」にフォーカスする
例えば、業界の進むべき方向性に不安を感じていたり、今やっている事業に意義を感じていないなど、メンバーが感じていることでメンバー1人では一見解決できないような「大きすぎる」問題であったとしても、「質問化」するのが重要です。
その際、短い形で、複数の問題を「質問化」してみてください。
「ユーザーの30%は会員登録後ログインせずボーディングオフしてしまう」という問題も「なぜ」「どのように」などさまざまなアプローチで問題提起をすることができます。
2. 「質問」を作る
4人から6人程度のグループを1つの単位にして、すべてのユーザーが自由に「質問」を書き出せるように準備します。
書き出しの際、「編集」や「話し合い」は不要です。
10分ほどの時間制限を設けて、少なくとも20個は質問を出していきます。
3. 「質問」を磨く
質問が書き出せたら、グループ内で出た「質問」を磨いていきます。
例えば、「はい」「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンは、「5W1H」に書き直せる場合には質問を転換していきます。
4. 「質問」を並び替える
各チームはそれぞれに全体で共有したい質問を、話し合いや多数決によって、3つか4つ選び出します。
どの質問が「最もよい」質問なのかは、そのときのチームの状況によっても変わってくるでしょう。
5. 「次にやること」を決める
ブレインストーミングでは「次に何をやるか」を決めるのにもういくつかのステップを踏まなければなりませんが、クエスチョンストーミングならすぐに行動に移すことができます。
質問を解決するためのアクションプランを決め、次に「何を」「誰が」「いつまでに」「どのように」やるのかを決めましょう。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
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