ロングテールとはクリス・アンダーソンによって提唱された「需要の小さなニッチな商品を揃えることで売上などの成果に大きく貢献する現象」のことです。
商品ごとに売上のグラフを作成した際、ニッチな商品の売上が横に長く伸びることから「ロングテール」と呼ばれています。

Webマーケティングにおけるロングテールキーワードとは、検索回数が少なく需要が小さいキーワードのことを指します。

リスティング広告以外に自社のWebサイトユーザーを誘導するには、自然検索においてWebサイトをできるだけ上位にする必要があります。
SEOはそのための対策手段であり、インターネットのビジネス利用には欠かせない手法の一つです。
中でもロングテールSEOは、地道ながら費用をかけずに検索順位の上位取得を狙えるため、高い人気を誇ります。
今回は、SEOを経験した多くの人に知られるロングテールSEOについてわかりやすく解説します。

参考:
D2C・CCI・電通「2017 年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

目次

  1. ロングテール SEOとは
  2. ロングテール SEOのメリット
    1. メリット1:チームで取り組みやすい戦略である
    2. メリット2: ユーザーのニーズを捉えたコンテンツがつくりやすい
    3. メリット3:ローコストで実施できる
    4. メリット4:長期安定型の集客が可能になる
  3. ロングテールSEOのデメリット
    1. デメリット1:計画的に進めないと中途半端になってしまう
    2. デメリット2:コンテンツの管理に手間がかかる
    3. デメリット3:低品質なコンテンツを作ってしまう場合がある
    4. デメリット4:成果が出るまで時間がかかる
  4. ロングテールSEOの対策方法
    1. 手順1:キーワードを選定する
    2. 手順2:コンテンツを設計する
    3. 手順3:コンテンツを作成する
    4. 手順4:アップした コンテンツ管理を行う
  5. まとめ

ロングテールSEOとは

ロングテールSEOとは、ニッチなキーワードを狙うことで検索上位を獲得し、Webサイトへの流入数を増やすものです。
例えば、「リフォーム」というキーワードは検索数がとても多いキーワードであり、検索上位を獲得するのは難しいでしょう。
いかに検索数が多いとはいえ、検索順位が低いとユーザーにクリックしてもらえる可能性が低く、せっかく一生懸命制作したコンテンツであってもほとんど見てもらえないかもしれません。

「リフォーム 屋根」とするとどうでしょう?キーワードを組み合わせることにより、「リフォーム」よりも検索数は少なくなりますが、上位を取得できる可能性は上昇します。
さらに、「リフォーム 屋根 塗り替え」とすると、さらに上位獲得の確率はアップするのです。たとえ検索数が少なくなっても、検索上位に表示されることで、Webサイトへの流入にはつながります。
このようなキーワードがロングテールSEOに使われるキーワードです。

ロングテールSEOの考え方は、「リフォーム 屋根 塗り替え」のように検索数が少なくても、上位表示を実現しやすいキーワードを多数攻略することで確実にWebサイトへの流入数を確保するというものです。

そもそもロングテールはインターネットショッピングの手法として知られている言葉です。
あまり売れない商品でも、商品数を豊富に揃えることで、少ない売れ筋商品を持つより総合的な売上は高くなるという考え方です。
インターネットショッピングの場合は、実店舗での販売とは異なり無限大の商品棚を用意できます。実店舗では商品棚が限られるため、売れる商品をいかに置くかが大切です。

SEOにおいても、インターネットという土俵にある以上、このロングテールの考え方が採用できるのです。
キーワード戦略を進めることで攻略困難なビッグワードを攻めるよりも、Webサイトに多くのユーザーを流入させられるロングテールSEOは、多くの企業のSEOに対するハードルを下げた優れたキーワード戦略と言えるのではないでしょうか。

ロングテールSEOのメリット

さて、ロングテールSEOを行うとどのようなメリットがあるのか把握しましょう。
自社で実践しやすいSEOなのかイメージをしながら確認することをおすすめします。

メリット1:チームで取り組みやすい戦略である

ロングテールSEOは、対策するキーワードを共有することで、複数の人でチームを構成しSEOに取り組みやすい施策です。
例えば、「リフォーム トイレ」「リフォーム 床」「リフォーム 玄関」など対策するキーワードの組み合わせをリストアップしておき、チームメンバーがそれぞれにコンテンツを制作してもよいのです。
Webサイトの構造を改善するタイプのSEOは作業者が複数いると作業がしづらいでしょう。

メリット2:ユーザーのニーズを捉えたコンテンツがつくりやすい

SEOにとって大切な要素の1つに、コンテンツの品質が挙げられます。
ユーザーのニーズを満たすクオリティの高いコンテンツこそが上位表示に向いています。
ロングテールSEOは、複数のキーワードを組み合わせることが多くなるため、ユーザーのニーズを的確に捉えたコンテンツがつくりやすくなるのです。

たとえば、「リフォーム 事例 間取り変更」というキーワードに対応するコンテンツは、リフォーム事例の中でも「間取り変更」に特化したものになります。
「間取り変更」について事例を調べているユーザーにとって、ユニットバスや外壁のリフォームは不要な情報です。
このように、ロングテールSEOは、自社のWebサイトの検索流入を増やすだけではなく、品質の高いコンテンツづくりにも貢献できます。

メリット3:ローコストで実施できる

ロングテールSEOは、リスティング広告のように広告費がかかるわけでもなく、Webサイトの内部設計を変更する技術的なものではないため、自社のみでコストを抑えて取り組むことができます。
もちろん外注によるコンテンツ制作を加えると、コンテンツ数をどんどん増やせるので、それだけWebサイトへの流入数が増加し効果的でしょう。
しかし、予算がない場合でも地道な努力で実践できるのは魅力的です。
コンテンツを制作するスタッフの人件費はかかりますが、他にコストはかからないので安全性の高い施策とも言えるのです。

メリット4:長期安定型の集客が可能になる

キーワードに対応したコンテンツを計画的に制作することで、着々と検索流入を増やすことができます。
ニッチなキーワードで上位を狙っているため競合性が低く、急に下位に落とされる可能性も低いでしょう。
1コンテンツあたりの流入数が少なくてもコンテンツの数量で勝負するので、一部のコンテンツの順位が下がってしまったとしても打撃が少ないのも特徴です。
長期的に安定した集客が可能になるため、計画的にプロジェクトを進められます。

ロングテールSEOのデメリット

一見メリットが多いロングテールSEOですが、デメリットもあることを忘れてはいけません。
次に代表的なデメリットをご紹介します。

デメリット1:計画的に進めないと中途半端になってしまう

ロングテールSEOを成功させるためには、キーワード戦略のもと計画的に進める必要があります。
忙しいからといってコンテンツづくりを後回しにし続けてしまうと、有効なロングテールSEOを推進できません。
いかにニッチなキーワードを用意し、コンテンツを継続的に制作できるかが大切な戦略であるため、予定通りに計画を進める力は欠かせません。

デメリット2:コンテンツの管理に手間がかかる

ロングテールSEOは多くのコンテンツを制作するSEO手法です。
Webサイトに搭載するコンテンツが多いほど、管理に手間がかかってしまいます。
たとえば、コンテンツに設置したリンクが切れてしまっていることがあるかもしれません。
また、コンテンツが多いばかりに、内容が似ているものが存在してしまうことも起こり得ます。
成果の出ているコンテンツと出ていないコンテンツを分析し、改善作業を施すなど管理は大変な仕事でもあるのです。

デメリット3:低品質なコンテンツを作ってしまう場合がある

品質の高いコンテンツを継続的に制作するのは大変な作業です。
記事の企画やライティングは常にクリエイティブな力が求められるので、書き手のモチベーションが成果に影響しやすいSEO手法でもあります。
つい文字数を増やすことばかりを意識してしまい内容が薄くなってしまうと、ユーザーから支持されない恐れがあるでしょう。
制作後は客観的にコンテンツを読み直し、品質を配慮する必要があります。

デメリット4:成果が出るまで時間がかかる

ロングテールのSEOは、選定したキーワードで対策したコンテンツを継続的に追加する手法のため、実施してすぐに成果が出るわけではありません。
内容の濃いコンテンツを量産できれば、その分、Webサイトへの流入数は増えますが、一般的にはそれなりに時間がかかるでしょう。
即効性のある集客手法ではないことは留意しておかなければいけません。

ロングテールSEOの対策方法

さて、ここからはロングテールSEOの対策方法についてお伝えします。
ロングテールSEOは、計画的に物事を進められる方に向いたSEOです。
成果を出すためには地道な努力が必要です。

手順1:キーワードを選定する

まず、攻略したいビッグワードを設定します。
そして、そのビッグワードと組み合わせられるキーワードをピックアップしリスト化しましょう。
たとえば、「リフォーム」というビッグワードを狙うなら、「リフォーム キッチン」「リフォーム 外壁」「リフォーム リビング」といったバリエーションを展開します。

このときに大切なのは、キーワードの月間検索数です。
Googleが提供するキーワードプランナーを使用すると、キーワードの月間平均検索ボリュームという項目で確認できます。

google_Ad.png

画像引用:Google広告キーワードプランナー

手順2:コンテンツを設計する

ピックアップしたキーワードを使用して、どのようなコンテンツを制作するのか検討します。
ここで大切なのは、キーワードを無理に使おうとすることではありません。
これらのキーワードは、何を求めているユーザーが検索するものなのかを考えなければいけないのです。

「検索」というアクションには動機が伴います。
その動機に応えらえることは何かを明確にした上で、コンテンツプランを考えましょう。
ここで大切なことがもう一点あります。
1コンテンツあたり1キーワードを設定することは遵守しなければいけません。
対策キーワードコンテンツの仮タイトルを書いたリストを作成すると便利です。

手順3:コンテンツを作成する

計画に基づいてコンテンツづくりを行います。
検索時の入力候補となるサジェストキーワードや関連する検索キーワードを使いながら、ユーザーニーズを満たせるように丁寧にコンテンツを作成します。
無理に文字数をかせぎ長文をつくろうとはせず、ユーザーコンテンツを閲覧したあとに他のWebサイトで情報を探す必要がないくらいの内容の濃さが求められています。
出来上がったコンテンツは計画に基づいてアップしましょう。

手順4:アップしたコンテンツ管理を行う

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを利用し、アップしたコンテンツの反響を確認します。
セッションを獲得できていないコンテンツには課題があるはずです。
検索順位が低いのか、タイトルに魅力がないのかなど、要因を分析しましょう。
検索順位が高いにも関わらず、クリックされていない場合は、タイトルはもちろん、ページの説明文であるディスクリプションも再検討します。
このようなサイクルを利用して、ロングテールSEOを進めていくのです。

まとめ

ロングテールSEOは一朝一夕でできるものではありません。
ニッチなキーワードを見つけ出し、ユーザーのニーズを正確に捉えたコンテンツをつくることが大切です。
どれだけ優秀なライターがコンテンツを作成しても、すべてのコンテンツユーザーからの支持を得られるわけではありません。
コンテンツを配信したあとは、成果を必ず確認し、必要に応じて改善するべきでしょう。

また、ロングテールSEOキーワード探しで重要なことは、キーワードプランナーでわかる数値だけではなく、ユーザーのことを考える素直な気持ちでもあります。
ユーザーからよく質問されることもコンテンツづくりのテーマになりますので、「知りたい」に応えられるようにしましょう。
ユーザーニーズとともに検索ボリュームが伴うコンテンツこそ集客コンテンツとして期待が高まるものなのです。

ロングテールSEOは実践しやすいSEO手法だとお伝えしました。
広告に頼らない省エネ型の性質は多くの企業のWeb戦略に恩恵を与えられるものです。
ロングテールSEOで安定的な集客力を保持する強いWebサイトを構築してはいかがでしょうか。