ferretの読者の皆さん、こんにちは。株式会社wevnal(以下、wevnal)の前田です。
今回は7月初旬にタイのバンコクで開催されたイベント(展示会)、「Startup Thailand 2017 Bangkok」出展時のレポートという内容でお送りします。

今回出展したイベントは、日本でいうと東京ビックサイト(東京)や幕張メッセ(千葉)などで開催される展示会と同様の規模のもので、スタートアップ系の企業を対象とした"東南アジア全域で見てもトップクラスの規模を誇る"展示会でした。

wevnalはベトナムにオフショアラボを置いていることもあり、ASEAN諸国は行く機会が多いのですが、このような大きな展示会への出展は初めてでした。また、"東南アジアの市場が盛り上がっている"という話を聞いたことがある方も多いとは思いますが、その勢いももちろん、タイ王国の温度感、出展した企業(サービス)の紹介をしていきます。

今後、海外進出を視野に入れている企業や、すでに進出していて規模拡大等を図っている企業の方に、一読いただければ幸いです。
  

Startup Thailand 2017

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上記は展示会会場の入口付近の様子で、カラフルな看板にお出迎えしてもらいました。また、今回はタイ政府の支援があったこともあり「政府公認イベント」ということで、"タイが国をあげて開催しているイベント"という力の入り具合を感じました。

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同展示会は2016年が約1.2万人の集客があり、今年に関しては会期中の発表だと(非公式ながら)1.5万人の来場というアナウンスがありました。

もちろん基本的にはタイの企業が多く出展しており、FinTech(フィンテック)やシェアリングエコノミー関連のサービスが目立ちました。

日本の流行と比較すると、おそらく半年~1年ほど遅れている印象です。ただ、そんな市場の中には、日本企業も複数出展しており、それ以外にも日本人が代表を務める企業などもありました。
  

会場内を散策して気になった企業をご紹介

ちなみに今回出展されていた企業のうち、著者が会場内を散策した際、気になった企業を3つほどご紹介します。
  

1. Flare Co.,Ltd.(Thailand │ 日系企業)

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https://flare.run/

こちらの企業は、公道を走る自家用車にラッピング広告を付けて広告収入を得るサービスを出展していました。UberやGrabとは異なり、自分の車にラッピング広告を付けて広告収入を得る事ができるモデルとなっていました。

日本人の価値観だと自家用車にラッピング広告はしたがらないですが、ASEANならあり得る内容だなとその斬新な切り口にとても感銘を受けました。また、日本人として関心したのが細部にこだわる点で、走行ルートにより報酬が変わるという部分は特に印象に残っています。やはり人が多い道では報酬があがる仕組みとなっているので、広告主側にしっかりとメリットがあるサービスでした。

さらにFlareはドライバーは1ヶ月に3000THB - 5000THBの報酬を得ることができます。タイ人の平均月収の1/4を日常の運転から稼ぐことができるそうです。

冒頭でシェアリングエコノミーが多いと記載しましたが、東南アジアは、タイだけではなく、ベトナム等もとてもシェアリングエコノミーモデルが流行しています。顧客もいれば、プレイヤーも多い市場なのでサイドビジネスの様な市場がとても人気があるエリアのようです。
  

2. TalentEx(Thailand) Co.,Ltd.(Thailand|日系企業)

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http://waku.jbtalents.com/en/

こちらは、日本語を用いた仕事をしたい"という人と企業をマッチングする転職サイトでした。東南アジアには人材系の企業は多いもののアナログな業態が多く、TalentExは新しい形の人材サービスを生み出し、採用企業から選ばれている会社です。

TalentEx社のWakuWakuは、日本語の話せるタイ人の求職者を日本語レベルや留学経験の有無など9項目で絞り込み採用企業から直接スカウトができるダイレクト・リクルーティングモデルであり、対象を特化したサービスとしてタイ最大級とのことです。

そして、何よりほかと違うと感じた部分は、「履歴書作成のサポート機能」がある事でした。ローカルでの課題をしっかりと理解できており、カバーする事で質が上がっていくサービスになると感じました。
  

3. KOKOTEL CO.,LTD(Thailand|日系企業)

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http://www.kokotel.com/ja/

2015年2月に設立された"KOKOTEL"はホテル経営をバンコクからスタートし、「ベッド&カフェ」というコンセプトで、家族連れや女性の旅行者向けにエコノミーホテルを運営している企業です。

東南アジアの旅行者の多くが3~4名が多いとのことから、2名1室が主流である中で3~4名用の部屋を数多く用意している点がオリジナリティ溢れるポイントです。