まとめ - ヒストグラムの語源と誕生の経緯 -

ピアソンが名付けたヒストグラムの語源は「histos gramma」と言われています。直訳すると、「全て直立に描いたもの」にでもなるでしょうか。

ピアソンが受け持っていた「Maps and Chartograms(地図と図表)」という授業の中で「common form of graphical representation(一般的な形式のグラフィック表現)」として用いられるとして紹介されたという記録が残っています。

それまで名前は無かったものの、正規分布とセットで用いられるグラフだったので、やはり「呼び名」は必要だったのでしょう。

今回のように「グラフの考案者と命名者が違う」という事例は多くあります。散布図やヒートマップなども、考案者と命名者が違うグラフとして有名ですが、それはまた別のお話になります。

●ヒストグラムはこうして生まれた

ヒストグラムは「近代統計学の父」とも評され、「平均人」なる概念を考案したアドルフ・ケトレーによって生み出された。

ケトレーは正規分布の中央に位置する人間を「平均人」と表現して、結婚、犯罪、自殺など社会における人間の行動の規則性を説明した。ヒストグラムは、その事実を表すために開発された、分かりやすく表現するための手段だった。

開発当初は名前も無かったが、後にカール・ピアソンがヒストグラムと命名した。