~ウェビナーに関する意識・行動調査~

海外の有識者を招いたオンラインイベント企画支援サービスを提供する株式会社トップランナーマーケティング(本社:神奈川県厚木市、代表取締役:清水絹子)は、感染症対策への規制緩和が開始されたことを踏まえ、参加者視点でのウェビナーに関する意識や行動について調査を行いました。その結果、オフラインでのイベント参加が可能だったとしても半数以上が引き続きオンラインでの参加を希望することや、ウェビナー開始後20分以内に半数以上が視聴を継続するか途中退出するかを判断することなどが分かりました。

調査結果サマリ

  • ウェビナー参加経験者の55.9%がウェビナー開始20分以内に視聴継続するか否かを判断する
  • オフライン参加が可能な条件下でも、52.9%がオンライン参加を希望する
  • ウェビナー参加経験者の約3割が「見るだけ参加」
  • ウェビナー参加きっかけは「企業のメルマガ知人や同僚からの紹介」が多い

調査の背景

政府の発表によると、2023年5月8日から新型コロナウイルス分類がインフルエンザと同じ5類に引き下がるなど、新型コロナウイルス感染症対策が徐々に緩和されつつあり、従来はオンラインに開催が集中していたイベントも徐々にオフライン(対面式)開催のものが増えてきました。それに伴い、ウェビナー参加者の意識はどのように変化するのか、またウェビナーを開催する企業が注力すべき点はどこかを探すヒントを得るべく、本調査を行いました。

「ウェビナーに関する意識調査」の内容

■オフライン参加が可能でも、半数以上がオンライン参加を希望

仕事や業務に関するウェビナーに1回以上参加したことのある人、または参加を検討したことがある(参加はしなかった)人を対象に、「仕事や業務に関するイベントがオフラインとオンラインの両方で開催されたとして、日時・開催場所などが条件的にはオフラインでも参加可能であった場合、どちらで参加申し込みしますか?」と質問したところ、52.9%が「オンラインで申し込むと思う」と回答しました。規制緩和が進んでオフライン参加が条件的に可能なイベントだとしても、引き続きオンライン開催のニーズがあることがわかりました。

■ウェビナー参加経験者の半数以上(55.9%)が開始20分以内に視聴し続けるか否かを判断

仕事や業務関連のウェビナーに1回以上参加したことのある方に対し、「仕事や業務に関する60分間のオンラインイベント・ウェビナーに参加したとして、開始何分ぐらいで視聴し続けるか(途中で辞めるか)を判断しますか?」という質問をしたところ、5分以内が8.2%、10分程度が18.2%、15分程度が18.5%、20分程度が11.0%という回答結果になりました。合計で見るとウェビナー参加経験者の半数以上は視聴開始後、20分以内に視聴し続けるか途中で退出するかを判断していることがわかります。また、ウェビナー参加経験者の約3割は「最後まで見る」を選択しました。

■ウェビナー参加経験者の約3割が「見るだけ参加」

仕事や業務関連のウェビナーに1回以上参加したことのある人を対象に「仕事や業務に関するオンラインイベント/ウェビナーに参加した際、使ったことのある機能を選んでください。」と質問したところ、回答対象者1,835名中845名が「チャット」を選択し最多となりました。一方で602名が「どれも使ったことがない」と回答し、ウェビナー参加経験者の約3割が「見るだけ参加」になっていることがわかりました。

■ウェビナー参加きっかけで多いのは「企業のメルマガ」と「知人や同僚からの紹介」

仕事や業務関連のウェビナーに1回以上参加したことのある人へ「仕事や業務に関するオンラインイベント・ウェビナーの参加のきっかけになったものを教えてください。(複数回答可)」と問いかけたところ、「企業のメルマガ」が最も多く、次に「知人や同僚からの紹介(SNSでの投稿含む)」という結果になりました。「その他」の回答には、「営業担当者からの手紙」や「業務命令」、「社内告知があった」などがありました。

■調査を踏まえた弊社の見解

今回の調査の結果、規制緩和が進んだとしても、イベントのオンライン参加に対する需要は根強いことがわかりました。これは、時間や場所などの制約にとらわれないメリットがウェビナー参加経験者に評価されているからであると考えます。一方で、オンライン開催には関係性構築が難しいなどのデメリットもあるため、今後は海外のイベントと同様、オンラインとオフラインの両方で開催するハイブリッド型が増えてくると予測します。

また、視聴継続を判断する時間については、開始20分以内にできるだけ魅力的なコンテンツや参加し続けるメリットを伝え、視聴者を惹きつける必要があることがわかりました。参加経験者の約3割が「見るだけ参加」になっているとの結果でしたが、チャットや投票機能をできるだけ活用し、視聴者との交流を図りながらウェビナーを進行できると理想的でしょう。

最後に、ウェビナー参加のきっかけについては「企業のメルマガ」と「知人や同僚からの紹介(SNSでの投稿含む)」が上位となり、ホワイトペーパーのダウンロードなど日々のマーケティング活動が重要であることが改めて浮き彫りになりました。また、自分の知っている人からの情報の方が参加のきっかけとなりやすいことから、参加者がイベント情報をSNSで拡散したくなる仕組み作りや、知人を誘って参加してもらう施策が重要となります。