2. 二重敬語

二重敬語とは、敬語が重複し、敬意が必要以上のものになってしまっている語を指します。二重敬語は接客のシーンでもよく問題に挙げられますが、文章でも誤用すると、読みにくく、違和感のある仕上がりになってしまいます。

● 例文

「させていただきます」→「〜いたします」
「うかがわせていただきます」→「うかがいます」
「拝見させていただきました」→「拝見しました」

過剰な敬語表現は、へりくだり過ぎて印象を悪くしてしまう可能性があります。クドい表現になっていないか確認しましょう。
  

3. 冗長な文末

読者にわかりやすく的確に意図を読み取ってもらうために、文末も短くまとめましょう。書かなくても意味が変わらない表現は、削った方が簡潔で読みやすくなります。

ここでは、つい書いてしまいがちな冗長な文末を挙げます。
  

「〜することができます」「〜ものである」

「〜することができます」は、「〜できます」に置き換えられます。
「〜ものである」は、「〜である」に置き換えられます。

● 例文

「植物は深く根を張ることができる」→「植物は深く根を張れる」
「重要な意味があるものである」→「重要な意味がある」

  

4. 同義語・類義語の重複

同義語とは、異なる語句で同じ意味をもつ言葉のことです。類義語とは、異なる語句で似た意味をもつ言葉のことです。重複して使う必要はないので、意味が重なっていないか確認しましょう。

● 例文

「帰宅中の帰り道で」→「仕事からの帰り道で」「帰宅途中の道で」
「一貫して貫いた」→「一貫して」「〜を貫いた」
「しかし逆にいえば」→「しかし」「逆にいえば」

  

5. 難解な表現

難解な表現は、知的な文章になる印象を持たれがちです。しかし、読者が意味を理解できなかったり、逆に意図が掴みづらくなったりすることがあります。

ただ、専門的な文章では利用したほうがいい場合もあります。文章のターゲットに応じて使いわけましょう。

● 例文

「存在する」→「ある」
「踏襲する」→「受け継ぐ」

  

6. こそあど言葉

こそあど言葉とは、何かを指し示す言葉のことです。

以下のような言葉を指します。

● 代名詞
これ・それ・あれ・どれ

● 形容動詞
こんな・そんな・あんな・どんな

● 副詞
こう・そう・ああ・どう

● 連体詞
この・その・あの・どの

こそあど言葉は、次に続く言葉が何を指しているのかを説明するため、使い方によっては読者の理解を助けてくれます。ただ、使い過ぎると混乱させてしまう可能性もあるため、多用していないか確認しましょう。
  

7. 必要のない語句

文章を読んだ時、あってもなくても意味が変わらない言葉は省きましょう。

● 例文

「基本的に毎朝パンを食べています。」
 →「毎朝パンを食べています。」

「ある意味スマートフォンは若者にとって欠かせない存在です。」
 →「スマートフォンは若者にとって欠かせない存在です。」