2017年紅白歌合戦とガキ使の投稿

次に、昨年2017年12月31日に絞って更に細かく見ていきます。
まずは時間帯別に区切ってどの時間にどの程度話題になったのかその推移を辿ります。

Twitter投稿率の時間帯別推移

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※投稿率:該当番組に関するツイート(日本語) / Twitter全体のツイート(日本語)
 (2017年12月31日のツイートが対象)(筆者分析結果)

時間帯別で見た場合、紅白歌合戦は19時~20時台、ガキ使は18時台と放送開始時間直後が最も投稿率が高く出ています。

紅白に関しては23時台にも再び投稿率が増加していることを鑑みると、紅白のフィナーレにツイートする人が多くなっていることが想定できます。

テレビ視聴率は放送時間帯しかとれませんが、SNS投稿率であれば番組放送時間中はもちろん、番組時間の前でも後ろでも時間帯にしばられることなく見ることが出来ます。

次は実際にどういった投稿が多かったのか、投稿のキーワードと関連性を調べてみます。

関連性分析(クラスター)

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※2017年12月31日の紅白歌合戦関連ツイートをもとに作成

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※2017年12月31日のガキ使関連のツイートをもとに作成

図の見方としては大きなバブルのキーワードは出現頻度が高く、また繋がっているキーワードは単語間の距離が近いため関連性が高いことを示しています。

興味深い点として、紅白歌合戦の分析結果にもガキ使関連のクラスタがあり、ガキ使の分析結果にも紅白歌合戦のクラスタがあります。

投稿の中身を読んでいくと、「ガキ使を見ながら、好きな歌手がでたら紅白」、「紅白を見て、ガキ使は録画」など紅白とガキ使双方を意識している投稿が並んでいます。

まとめ

今回の記事ではテレビ番組というマスメディアを測定する指標として、ソーシャルメディアの投稿率を用いて比較しました。

Twitterなどソーシャルメディアが出てきた当初は、ソーシャルメディアとマスメディアは可処分時間を奪い合うものとして対立関係にあると言われていましたが、今では相互補完的に利用されることが多くなっています。

マスメディアで紹介されたものがソーシャルメディアで広がることもあれば、逆にソーシャルメディアの話題をマスメディアが紹介することもあります。

今回の事例のようにテレビ番組などの反響を測る新しいモノサシとして、ソーシャルリスニングを活用することで新たな視点を持つことができます。