ウォンツ(wants)とは、人間が日常生活を送る際に感じるさまざまな欠乏感を満たすために必要な、具体的な商品やサービスなどへの欲求のことを表します。日常生活上の欠乏感を「ニーズ」として、ウォンツと対比して使用される場合が多くあります。

例えば、「お気に入りのスニーカーに穴が開いて履いて行く靴がない」状態がニーズであり、具体的に「次に購入するスニーカーを選ぼうとしている」状態がウォンツです。

実際にウォンツとして顕在化した欲求に対して応えるだけでは、競合他社との競争に巻き込まれることになり、自社の優位性を発揮しにくくなります。従って、各企業としては消費者のニーズに的を絞って、「どのようなニーズまたは隠れたニーズが存在するか」を捉えた上で、商品の開発や販売戦略を立案することが他社との競争有利に導くと言われています。

ウォンツとニーズの定義には上記の他にも、ニーズを「これ以上生活水準を落としたくない」という維持型の欲求、ウォンツを「もっと良くなりたい」という向上型の欲求として捉える考え方もあります。

使いかた

「消費者がウォンツとして捉えた時点でその商品は市場にある訳だから、そこからは新しい発想はあまり生まれないかもしれないね」
「ウォンツよりニーズを、と良く言われるけど、ウォンツ自体を正確に把握することもマーケティング分析にとってはとても大事なことなんですよ」