ホームページを閲覧すると「履歴」が残ります。IT用語では「Cookie(クッキー)」や「キャッシュ」と表現します。

Cookieやキャッシュという言葉自体はよく聞きますが、二つの単語の違いをしっかり理解されている方は少ないのではないでしょうか。今回はCookieとキャッシュの違いやどこで活用されているのか、削除方法を紹介します。

Cookie(クッキー)とは

Cookie(クッキー)とは、ホームページを訪問したユーザーの情報を一時的の保存する仕組み、またはそのデータです。ID、パスワード、メールアドレス、訪問回数などがユーザー情報として保存されます。これによって再訪問したときにユーザーを特定し、情報を入力する手間が省けます。

ショッピングサイトに訪問したとき、すでにログイン状態になっている、以前カートに入れた商品がそのまま残っているのは、Cookie機能がはたらいているからです。

Cookie(クッキー)を有効にしても問題なし?その危険性とは

Cookie(クッキー)を有効にしても良いのか迷ってたことはありませんか?

上述した通り、私たちがWebサイトを訪問して過去の履歴からログインできたりECサイトでカートに選択した商品が残っていたりするのはCookieのおかげ。Cookieにはメリットがたくさんあります。

Cookie(クッキー)を有効にしておくデメリットとしては、パソコンやスマートフォンを盗難されてしまった時に、情報を悪用されやすいことが挙げられます。Webサイトにログイン情報が残っているということは、IDやパスワードの情報を知らなくても様々なサービスへのログインや買い物ができてしまうということです。

悪用されないように、パソコンやスマートフォンを紛失しないことはもちろん、自分でしか操作できないようロックをかけておきましょう。

Cookie(クッキー)規制の動きが広がっている

多くのメリットがあるCookieですが、近年は国内外で規制の動きが広がりつつあります。2019年11月には個人情報保護委員会が「Cookieの利用でデータの提供先企業が個人情報を扱う場合、新たな規律を検討する」と公表していることから、今後国内でもCookie規制が強まる可能性が高いでしょう。

今までの施策が使えなくなるかも?Cookie規制とその影響範囲についても解説

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2019年にリクルートが運営するリクナビ「内定辞退率予測」が問題になり、個人情報の扱い方を見直す企業が増えています。 世界的にも個人情報保護の動きが加速しており、2020年以降は日本企業もより厳しい基準でデータを扱わなければならなくなりそうです。 特に多くのインターネット企業に影響を及ぼしそうなのが「Cookieの規制」です。ターゲティング広告などインターネット広告にもよく活用されているCookie が、今までのように使えなくなる可能性があります。

キャッシュとは?Cookie(クッキー)とキャッシュの違い

キャッシュとは、閲覧したWebページの情報を一時的に保存する機能です。キャッシュデータを保存しておくと、2回目に同じWebページに訪問したときに表示するスピードが上がりより閲覧しやすくなります。

参考:キャッシュとは | SEO用語集:意味/解説/SEO効果など [SEO HACKS]

Cookieとキャッシュには一時的に保存する情報が異なっています。CookieはID、パスワードなどユーザー自身がWebブラウザに入力した情報、キャッシュはユーザーが見たホームページの情報を保存します。

Cookie(クッキー)やキャッシュが利用されるとき

ユーザー自身が入力した個人情報やユーザーが閲覧したホームページの情報を保存します。そのため、より訴求できる広告をユーザーの属性や志向性別にターゲティングする行動ターゲティング広告に利用されます。

また、一度情報を保存しておくと何度もホームページを訪問したときでも同じユーザーであることが判別できます。アクセス解析でユニークユーザーを計測するときに利用されます。

Cookie(クッキー)の有効/無効は自分で設定できる

Cookieを保存したり削除したりするのはユーザー自身が管理することができます。

以下はすべてブラウザGoogle Chromeを使用するときの方法です。

Cookie(クッキー)を有効、またはブロックする方法

スクリーンショット_2017-04-05_16.42.14.png
ブラウザのバーにある赤枠のアイコンをクリックします。

スクリーンショット_2017-04-07_10.17.51.png
設定をクリックします。

スクリーンショット_2017-04-07_10.18.10.png
設定を管理するページの下部にある、「詳細設定を表示...」をクリックします。

スクリーンショット_2017-04-07_10.18.37.png
プライバシーを管理するページの、「コンテンツの設定...」をクリックします。

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Cookieを設定するボックスが表示されます。このページでCookieを保存する、またはブロックする設定ができます。

Cookie(クッキー)を削除する

スクリーンショット_2017-04-05_16.42.14.png
ブラウザのバーにある赤枠のアイコンをクリックします。

スクリーンショット_2017-04-05_16.46.29.png
その他のツールから、閲覧履歴を消去をクリックします。

スクリーンショット_2017-04-05_16.46.43.png
閲覧履歴を消去するボックスにある、Cookieなどのサイトデータやプラグインデータ、キャッシュされた画像とファイルの二つのチェックボックスにチェックを入れます。
右下の閲覧履歴データを消去するをクリックすれば削除できます。

スマホからもCookieの有効/無効は設定できる

スマートフォンからもCookieの設定は可能です。Android、iPhone(IOS)それぞれのやり方が下記のヘルプページに記載されているので、参考にしてみましょう。

 キャッシュと Cookie をクリアする - Google アカウント ヘルプ

Cookie(クッキー)やキャッシュを削除するタイミングはいつ?

Cookieやキャッシュを削除するべきタイミングがあります。Cookieはユーザーがホームページで入力した情報を保存します。ネットカフェのような、不特定多数の人が使うパソコンを使用したあとは、個人情報保護のためにCookieを削除したほうが安全です。

また、キャッシュが保存されると表示スピードが向上する一方、更新頻度が高いホームページの場合更新前のサイトが表示される可能性があります。ホームページの更新頻度によっては、キャッシュを削除したほうがいいでしょう。

キャッシュの内容を確認する方法

キャッシュの内容を確認できます。

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Google Chromeを使用している場合、chrome://cacheと検索するだけで簡単に内容を確認できます。

Cookie(クッキー)は定期的な削除が必要

Cookieやキャッシュは一時的に情報が保存されるので、次回ホームページを訪問したときの情報入力の手間が省ける、表示スピードが向上するメリットがあります。

個人情報が漏洩して悪用される可能性を減らすために、自分以外に使用者がいるデバイスを利用するときには注意が必要です。使用前にCookieの設定を確認する、または使用後にCookieを削除する必要があるかもしれません。削除するべきタイミングを把握して、うまく活用していきましょう。

もっとCookie(クッキー)を理解する

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