自社の内部・外部の経営環境を知ることで、自社の置かれている今がわかります。そのためには、大きく外部環境と内部環境の2つの分析が必要です。

自社が置かれている環境を正しく判断し分析できれば、チャンスとリスクを踏まえた戦略課題を発見して効果的なマーケティング施策を実施できるようになります。

今回は、マーケターに必要な環境分析について解説します。

1.PEST分析からマクロな視点で今の環境を知ろう

hoshi_-_2.jpg

環境分析では、まずマクロな視点で全体を知ることが大切です。

そのためには、

  • 世の中がどうなっているのか
  • どのような方向に行こうとしているのか

を分析する必要があります。

まずはPEST分析をして、マクロな視点でどのように世の中が動くかを判断していきましょう。

PEST分析とは、「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の関連性からマクロ環境の全体構造を把握し、中長期的な将来の仮説をたてシミュレーションをすることで、業界に及ぼす影響、環境変化を分析する手法です。

ビジネスは常に世の中全体の変化に影響を受けます。
そのため、中長期的なマーケティング戦略を考える上で、

政治的要因:政権交代、法改正、規制緩和や強化など
経済的要因:物価や景気動向、経済成長率など
社会的要因:人口構成や世論など
技術的要因:インフラや新技術など

の4要素が、どのように自社に影響を与えるかを分析して理解することで、世の中の大きな流れを掴めます。

世の中のトレンドを掴むのは、中長期的なマーケティング戦略を考えるうえで大切です。

2.ファイブフォース分析で業界の現状を知ろう

hoshi_-_3.jpg

5F(ファイブフォース)分析とは、業界内の競争に影響を与える要因を5つに分類し、それぞれの力の強さや関係性を分析して、業界構造を明らかにすることです。

ファイブフォース分析では、自社のサービスや商品がどの業界向けなのかをしっかり定義し、業界の特徴や収益構造を分析します。マーケティング戦略を練るには、しっかりとした「フレームワーク」の定義が必要だからです。

下記5つの脅威を分析し、マーケティング戦略をより具体的な構想にしていきましょう。

既存同業者との敵対:業界の成長スピードや競合企業の数や競合と差
新規参入企業の脅威:参入障壁や市場規模
代替品の脅威:自社製品にとって代わる新しい製品
売り手(供給業者)の交渉力:供給企業数の増減や市場の経済規模の変化によるもの
買い手の交渉力:買い手の交渉力適切価格や販売業者数

企業を取り巻く5つの脅威を分析することで、企業の競争優位性を決める構造の特徴を明らかにできます。

業界の特性や収益構造理解して自社を取り巻く競争環境が明確し、課題や強みを再認識できるようしましょう。そうすれば、より効果的なマーケティング戦略を考えられます。