ワークショップでは、場の雰囲気や様子を丁寧に伝える

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ワークショップはもともと演劇や美術の世界でよく行われる手法だと言われています。

役者やアーティストだけでなくその世界に興味のある人たちが参加して、創作活動を体験しながら学んでいくためのものでした。近年では、新規事業のアイデアやビジョンを考える創発型ワークショップが注目されるようになってきています。

こうした場では、共有された情報のみならず「プロセス」にも大きな価値があります。レポートする際は、参加者が現場で感じたことを読者が可能なかぎり追体験できるよう、プロセスの描写に力を入れる必要があります。

ワークショップの情景が絵が浮かぶように、「誰が」「どこで」「何をしているか」を分けて、わかりやすく書きましょう。ワークショップは、最後には何かしらのアウトプットを作成します。新しい事業のアイデアだったり、コンセプトの案など、アウトプットはいろいろです。

最近では、ワークショップの場に、ポストイットを使ってキーワードを書き出していたり、ワークシートに考えたことを記入していたり、会場の様子を絵で記録するグラフィックレコーディングなどが用意されています。人が対話している写真のみならず、こうしたツールや作成されたビジュアルの様子も撮影しておくと、レポートが書きやすくなります。

ただ、ワークショップの場合、このアイデアにものすごく価値があるというよりは、先述の通り参加型で対話を重ねながらアウトプットを作っていったプロセスに価値があります。

「大したアイデアじゃない」と、読者が反応してしまわないよう、アウトプットを紹介する際にはアウトプットのすごさを伝えるよりも、このアウトプットを作り出した場がどんな空気だったのか、このアウトプットが生まれた価値はなんだったのかを書く必要があるでしょう。

社内勉強会、社内交流会は実施した事実をサクッと伝える

イベントを実施した事実のみを伝える場合は、その中身をまとめようとせず、開催した事実を伝えることが大切です。登壇者が話している姿や、会場の様子とともに数行のテキストでまとめられるとよいでしょう。

メルカリでは、社内交流会や社外の人を招いたMeetupを定期的に開催。同社が運営する「メルカン」にて、その様子を伝えています。また、Smart HRもイベントに登壇した様子をブログにてまとめています。

参考:
すくすく!子育てエンジニア Meetup #2 で発表してきました! #子育てエンジニア

イベント開催から日を開けずにレポートを出せると、参加したメンバーの記憶が新しいうちにSNSでシェアしてくれたりと、拡散効果が狙えることもあります。

まとめ

今回は「イベントレポート」を執筆する上で気をつけたいポイントをまとめました。前回寄稿した「イベントレポートを書く時に注意したい3つのポイント」と合わせてチェックしてみてください。

イベントのパターンごとに情報発信する目的を整理して参加すると、イベントレポートを書きやすくなります。はじめてイベントに参加し、レポートを書かないといけない、という際には、ぜひ参加前に読み直してもらえたらと思います。

協力:岡田弘太郎(inquire)、向晴香 (inquire)
img : Unsplash