インスタ映えにノイズを!継続的なフォロワーを獲得する企業戦略とは
企業におけるマーケティング・PRにおいて欠かせないチャネルとなったSNS。中でもInstagramは、提供機能のアップグレードと共に、日に日にその影響力を増しています。
“インスタ映え”をキーワードに、企業は集客につながるサービスやスポットを続々とリリースし、ユーザーは自分のパーソナリティが伝わるオリジナルの世界観を発信することでファン獲得に繋げています。
そうした動きが活発化する中、今改めて意識したいのは、「フォロワーの質」です。単純にフォロワー数の多さが評価されていた時代は終わり、継続的なフォロワーを獲得することが求められるようになってきました。
今回は、企業のSNSマーケティング担当者に向けて、「強いフォロワー獲得に有効なInstagram運用テクニック」をお伝えします。
パーソナルカラーのイメージコンサルティングというニッチ市場で、Instagramを使って約2,000名以上の集客を実現したStyle Works社の事例を紹介しましょう。
キーワードは「見える化」と「大衆化」
筆者は、前職でIT関連の広報・PR業に従事していたこともあり、もともと「無形サービスをいかにわかりやすく“見える化”し、社会にその価値を伝えていくか」に関心がありました。
起業当初、集客のために最初に着目したのが、Instagram。その当時、同業他社の主な広報集客ツールは、ブログや自社HPが多く、SNSは未開拓ゾーンだったからです。パーソナルカラーをより広く浸透させるために、写真でその世界観を伝えられるInstagramを使わない手はありません。
そこで、パーソナルカラー診断の「見える化」と「大衆化」をキーワードに、「全くパーソナルカラーのことを知らない人でも、一目瞭然でその効果を理解でき、かつ、継続的に見たくなる投稿内容」を考えました。
経営コンサルティングを始め、○○コンサルティングと呼ばれる仕事は、形がないサービスだけに、表現や差別化が難しいという難点があります。
とはいえ、イメージコンサルティング、パーソナルカラー診断、などといったものを、Instagram上で細かく説明したところで、ユーザーの関心は引けません。
ユーザーが最も知りたいのは、結果どんなプラスが自分に訪れるのか。そこで考えたのが、変化の「見える化」です。
また、「大衆化」という点については、女性(もちろん男性も)が美容室やネイルサロンに行くのと同じような感覚で、気軽にこのパーソナルカラー診断を受けたいと思ってもらえるようなコンテンツ作りを意識しました。
すでにある市場に付加価値を
「見える化」と「大衆化」。この2点を念頭に考えたのが、「メイク×パーソナルカラー」でした。
近年化粧品業界は右肩上がりで、年々盛り上がりを見せています。すでに確立しており今後も成長が見込める市場にパーソナルカラーの概念を付与できれば、一過性のものではなく定着させられるはずと考えました。
また、「自分に似合うコスメの色がわからない」という悩みを持つ女性が多く存在するという事実からも、パーソナルカラーという概念がその悩みを解決する知識として支持されるはずという確信がありました。
そこで、メイクとの親和性の高さに焦点をあて、このパーソナルカラーという概念を伝えていくことを決めました。
まずは主にベンチャー企業に勤める知人の広報職の女性たちに協力を仰ぎ、各々のパーソナルカラーを使ったメイクのビフォアアフター事例をどんどんInstagram上にポストしていきました。
ここでは、拡散力の高い&感度の高い&人前に出る機会が多い彼女たちに、パーソナルカラーという存在を伝えることで、効果を実感に加えて拡散力も期待していました。彼女たちが日頃身近に接している経営層にも、この概念を伝えたいと考えたからです。
広報・経営層の影響力は、時にSNS上のインフルエンサーたちに匹敵します。パーソナルカラーに女性向けサービスという印象を付けすぎず、性別も年齢も国籍も関係なく、誰にとっても役立つ有益な概念であることを伝えていきたいという狙いがありました。
フォロワーの欲求に忠実に
パーソナルカラーを使った弊社のメイク事例は、メイクに興味関心を持つ多くのユーザーの目にとまりました。設立1ヶ月目から、予約開始数分後には数百人の予約が殺到しました。
新規のお客様を月に10名獲得できれば御の字と言われるこの業界。100名以上の新規のお客様を継続的に獲得できたことは、やはり「見える化」をキーワードにメイクと掛け合わせた戦略が功を奏したと言えます。
事例を積極的に展開していくうちに、徐々に同業他社が類似の投稿をはじめ、Instagram上でパーソナルカラー診断のビフォアアフターという見せ方が定着していくのを感じました。パーソナルカラーという概念をより広く伝えたいと考えていた私にとっては、手応えを感じた瞬間です。
そこで次に弊社が考えたのは、自社ならではと印象付けるための新しい情報発信です。そのために、診断を受けたフォロワーへのアフターフォローの意味も込めて、「自分のパーソナルカラーに合うコスメはどれか」といったオリジナル情報を、画像1枚に落とし込み発信することにしました。
ビフォアアフターの事例投稿は、パーソナルカラーの効果をわかりやすく伝え、診断を受けたいと思ってもらう人を増やすための第一ステップです。しかし、実際に診断を受けた後の人たちに向けた情報が十分でないことに気がついた私は、次に発信すべきはここだ、と閃きました。
情報を無償提供する価値
弊社が「各パーソナルカラータイプに合うコスメ」の情報発信を始めた理由には、他社との差別化ポイントがあります。ほとんどの競合他社では、診断を受けた方への特典(または別途有料)として、どのコスメが似合うのか、という情報を提供していました。
各パーソナルカラータイプに合うコスメの情報を発信するために、店頭でコスメの色味チェックをしたり、現物を購入したり、その情報を画像に落とし込んだりといった多くの手間や時間がかかりました。そのため、その情報を無償で提供する企業はほとんど存在しなかったのです。
しかし弊社は、その情報を無料でどんどん発信していくことで、自社ブランディングを優先しました。コスメやメイクのあらゆる情報がネット上で簡単に手に入る今、パーソナルカラー別のコスメの情報だけが十分でない状態に不便さを覚えており、またそれが、業界のニッチ化に拍車をかけたのでしょう。
先に挙げた美容室やネイルサロンでも、カット後や施術後のアフターケアに関するアドバイスは、無償で発信しているのが一般的。そうした意味でも、パーソナルカラー診断を「大衆化」させるために、役立つ情報は出し惜しみせず、積極的に無償提供することが重要であると考えました。
インスタ映えは“綺麗”だけが正解じゃない
Instagramといえば、ユーザーの目を引き付ける「綺麗な写真」が重要と考える方も多いでしょう。しかし、インスタ映えは必ずしも綺麗だけが正解とは限りません。
弊社では、新作コスメや人気コスメ、という観点を始め、色数が多くて見極めが難しいコスメや、需要が多いけれど色味が似ていて違いがわかりにくいブラウン系のアイシャドウなど、パーソナルカラーの観点で考えた時にニーズが多いと思われる情報を厳選し、色味を自らチェックして画像にまとめ投稿をしていきました。
結果、1つ目の投稿時から「この情報を待っていました!」というフォロワーからの声が殺到し、弊社の投稿を見て商品を買いに行ったという声が続々寄せられるようになりました。
続けていくうちに、投稿内容のリクエストも何百といただくようになり、パーソナルカラー×コスメといったらStyle Worksであるというブランディングが確立されてきた実感もありました。
Instagramは「綺麗」だけではなく、「ユーザーの為になる情報があるか」の視点が重要だと言えるでしょう。
常識を疑い、次の常識を作る
従来のInstagramは、見ていて癒されるような、綺麗で写真映えする世界観が支持されていました。そのため、そうした動きとは対照的な弊社のようなアカウントは稀で、綺麗で作り込まれた世界観の中に、良い意味でノイズを起こす存在だったと言えます。
しかしどんな時も大切なのは、ユーザーの心理や動きを注意深く観察し、次の先手を誰よりも早く打つこと。それから、それまでの常識を疑い、次の当たり前を自ら作っていくことです。
無償で使えるSNSだからこそ、新しい試みを積極的に取り入れることが必要なのではと考えます。
まとめ:良い意味のノイズで存在感をアピールすることも大切
SNSでは、このツールはこのように使うのが一般的であり正攻法である、といった見えない暗黙のルールがいつしか確立している印象があります。
しかし、スタートアップがその正攻法をただ愚直に取り組んでいては、差別化に繋がりにくく埋もれてしまう恐れがあるでしょう。
時にはその中に良い意味でのノイズを起こし、存在感をアピールすることが突破口につながることもあります。影響力を増してきたSNS、今こそ改めてその価値や運用方法を見直して、強いファン作りを目指しましょう。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- コンサルティング
- ビジネスはより高度化し専門的になっています。そこで、事業者のみならず専門家を呼び、彼らからアドバイスを受けながら、日々の活動を確認したり、長期の戦略を考えたりします。その諸々のアドバイスをする行為自体をコンサルティングといい、それを行う人をコンサルタントと言います。特別な資格は必要ありませんが、実績が問われる業種です。
- ブログ
- ブログとは、ホームページの一種です。運営者はブログシステムに登録し、利用開始をすることで、ホームページ制作のプログラム技術を修得する必要なく、本文のみを投稿しつづければ、公開・表示はおろかページの整理や分類なども効率的に行えるシステムを言います。
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- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- アカウント
- アカウントとは、コンピューターやある会員システムなどサービスを使うときに、その人を認識する最低必要な情報として、パスワードと対をなして使う、任意で決めるつづりです。ユーザー、ID、などとも言います。
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