ユーザーのニーズを分析し、広告を出し分けるパーソナライズド広告。これまではサイト閲覧や商品購入、検索したキーワードなど様々な履歴に基づいて分析されていましたが、近年では交通機関の利用や車の運転データから分析する広告サービスが登場しています。

目次

  1. ANAは過去の履歴だけでなく将来の移動データをもとに広告を配信
  2. 鉄道会社は確定データを用いたピンポイントなターゲティングを提供
  3. 車流データ×人流データで好みの店舗をレコメンド

ANAは過去の履歴だけでなく将来の移動データをもとに広告を配信

ANAマイレージクラブを運営する「ANA X株式会社」は、株式会社サイバーエージェントと業務提携し、2023年11月に「ANA Moment Ads」をリリース。これはANAマイレージクラブ会員の「モーメント(瞬間)」にアプローチできるデジタル広告サービスで、ANAのオウンドメディアやインターネット上の様々なメディアを通じて広告を配信します。

従来は過去に行った場所や、過去に購入したものなど行動履歴のデータでユーザーをセグメント分けするのが一般的でした。しかし「ANA Moment Ads」では、航空予約データなどを活用した確実性の高い「将来の移動セグメント」によって広告を配信できます。

ANA Moment Ads
出典:ANA Xとサイバーエージェント、デジタル広告配信サービス「ANA Moment Ads」をリリース

また将来の移動データを活用することで、顧客にとって違和感のないタイミングで有益な広告配信が可能です。例えば旅行前や旅行中、旅行後の各シーンで配信するタイミングを分けたり、目的地やこれまでの旅行履歴などのデータを組み合わせて配信を使い分けたりといった施策が可能。航空会社ならではの「会員セグメント」も設定できるため、より顧客のニーズにマッチした広告が配信できるでしょう。

予約情報という確実性の高いデータを活用することで、顧客の興味や関心が高まっているタイミングを逃さずに広告配信が行えるため、効率的で効果的な認知アップや購買促進が実現するのではないでしょうか。

鉄道会社は確定データを用いたピンポイントなターゲティングを提供

より身近な交通機関・鉄道においても、広告サービスは進化しています。JR東日本では、JRが独自に保有するデータを活用したWeb広告サービス「JRE Ads」を開始。端末や提携アプリのGPSといった「推

JRE Ads

車流×人流データを活用した移動体験変革の実証

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