公式と個人、どちらを信じる?『第三者』が語ることの重要性 vol.2
色々なモノやサービス、そして情報が溢れる今の時代。あなたは何を参考に商品を買っていますか?
これまではテレビや新聞、雑誌のようなマスメディアの伝える情報が認知や購買のきっかけになることが主でした。しかしネットメディアやSNS等様々なチャネルが増えた現代では、情報を受け取る消費者が取得したい情報を自ら選び取る時代になりました。
その中でも近年注目されているのが、ネット上に熱量高いファンを多く持つ「インフルエンサー」と呼ばれる存在です。
彼らは単にメディアとして機能するだけではなく、発信する情報に対しファンからの信頼を集めているため、受け取った人により深く情報を届けることができると言われています。
株式会社ドリップCEO堀口英剛が「第三者が語ることの重要性」と「他社から見た新たなインサイトの発見」をテーマに、全三回に分けて株式会社ドリップで実践しているマーケティング施策について紹介する本連載。
第一回では「ネット上におけるクチコミの重要性」について解説をいたしましたが、今回は第二回として一歩先に進み「信頼を集めるインフルエンサーが持つ価値」について株式会社ドリップで調査したデータを元にお伝えします。
▼前回の記事はこちら▼
誰もオススメしていない物は買わない?『第三者』が語ることの重要性 vol.1
熱量の高いファン355人にアンケート調査を実施
今回、株式会社ドリップに所属する複数人のインフルエンサーのファンを対象に、インターネット上のアンケート調査を実施。インフルエンサーに信頼を寄せている355名に対し合計4問の質問をしました。
質問の内容は同じ商品を紹介する「販売元が運営する公式サイトの商品紹介ページ」と「インフルエンサーが運営する個人サイトのPR記事」を読んでもらい、その差異を比較するというものです。
実際のファンの声を交え、公式サイトと個人サイトの立ち位置やマーケティング上の活用方法を紐解いていきます。
Q1 公式サイトと個人サイトのどちらがより「詳しい」?
1つ目は「A(公式サイト)とB(個人サイト)を比較し、どちらのページの内容がより詳しく製品を解説していると感じましたか?」という質問です。
全体の傾向としては「A(公式サイト)の方が詳しい」と感じた方が「23%」、「B(個人サイト)の方が詳しい」と感じた方が「66%」、「どちらも変わらない」と答えた方が「11%」という結果になりました。
回答の理由としては、
「個人サイトの方がメリット・デメリットを含めて説明してくれているので詳しく感じる」
「カタログスペックだけではなく、実際に使用している人の視点から説明が含まれているから」
「公式サイトは階層が分かれていて別のページに飛ぶ必要がある場合が多く、どこになんの情報があるのかがわかりにくい」
「公式サイトは製品自体にフォーカスをして説明しているのに対し、個人サイトは使うシーンについて説明をしているから自分が使った時の想像がしやすい」
という意見が多く寄せられました。
公式サイトはサイズやスペックなど詳細の数値は記載がされているものの、利用の仕方やメリット・デメリットなどの説明に関しては個人サイトの方が充実しているため、より「詳しい」と感じる方が多かったようです。
Q2 公式サイトと個人サイトのどちらがより「欲しく」なる?
2つ目の質問は「A(公式サイト)とB(個人サイト)を比較し、どちらのページの内容がより製品に対する購買意欲が高まりますか?」という質問です。
全体の傾向は「A(公式サイト)の方がほしくなる」と感じた方が「7%」、「B(個人サイトの方がほしくなる」と感じた方が「86%」、「どちらも変わらない」と答えた方が「7%」という結果になりました。こちらは1つ目の質問と異なり大きな差が出る結果になりました。
「公式サイトはやや無機質な感じがします。個人サイトの方は実際に使用した感想等わかりやすく購買意欲をくすぐります。」
「公式サイトでは、シンプルに情報を伝えていてわかりやすいですが、個人サイトの方が書き手の熱を感じられる気がします。」
「元々知っていても参考にしている人や好みが似ている人のサイトで興味のある商品が載っていたら更に興味が湧く。欲しくなる。」
上記のように公式サイトでは表しづらい商品に対する「熱量」や「利用体験」が個人サイトでは表れており、商品の購買に繋がりやすくなっているという回答が多く寄せられました。
また、今回各インフルエンサーのファンに対してアンケート調査を行ったため、インフルエンサーと共通の好みや考えを持っているユーザーが多く、訴求テーマが自分ゴト化しやすかったのではないか見解が得られました。
Q3 公式サイトと個人サイトのどちらがより「信頼」できますか?
3つ目の質問は「A(公式サイト)とB(個人サイト)を比較し、どちらのページの内容がより信頼できますか?」というアンケート調査を行いました。
こちらは数値が均衡し、「A(公式サイト)の方が信頼できる」と感じた方が「27%」、「B(個人サイト)の方が信頼できる」と感じた方が「35%」、「どちらも変わらない」と答えた方が「38%」という結果になりました。
理由としては、
「勿論公式サイトの方が信頼性は高いが、個人サイトは実際に使用されている情報なので生の意見が書かれているため、どちらも同程度の信頼をおける」
「情報の詳細さの観点からは、寸法等の客観的な情報を記載した公式サイトが勝ると思います。」
「製品のスペックなど基本情報については、公式サイトの信頼性が高いですが、製品の印象や使いやすさなどは個人サイトの信頼性が高いと感じるので、『どちらも同じ』を選びました。」
「Aは客観的な印象で、Bは主観的な印象。どちらの意見も参考にしたい」
というように、それぞれのサイトで「信頼」を感じるポイントが異なるという結果が出ています。スペックや数値のような「情報の正確性に対する客観的な信頼」は公式サイト、「使用感や使いやすさなど利用者の主観的な信頼性」は個人サイトにより強く紐付けられているという傾向が見て取れます。
Q4 公式サイトと個人サイトのどちらを買う前に「参考」にしますか?
最後の質問は「A(公式サイト)とB(個人サイト)を比較し、どちらのページの内容を購買前に参考にしますか?」という内容でアンケート調査を行いました。
「A(公式サイト)の方が信頼できる」が「3%」、「B(個人サイト)の方が信頼できる」と感じた方が「12%」という数字に対し、「どちらも見る」と答えた方が「85%」と圧倒的多数を占める結果に。
公式サイト、個人サイト単体で購買を決めるという選択肢を選ぶという人は少なく、多くの方が公式サイトと個人サイトの両方を見て判断をしてから購入すると答えています。
定性的な意見として、
「実際に使った人の口コミ(個人サイト)を参考にして、最終的には公式サイトで価格・送料などを加味して購入を決めるから。」
「まずは公式サイトを見て、実際の使用感などは個人サイトで調べます」
「公式サイトと個人サイトを両方合わせて懸念点を払拭して購入します。」
上記のようにQ1~3で上がってきたそれぞれのメリット・デメリットを、ユーザーが自ら調べて補完するという動線が浮かび上がってきました。流入元は公式サイト、個人サイトどちらの場合でも、もう一方を経由してから購買をするという意見が多く寄せられています。
公式、個人で適切な役割分担を
今回は株式会社ドリップで行った、インフルエンサー数名に紐づく熱量の高いファンに対しアンケート調査を行った結果をお伝えしました。
回答からは、信頼を集めるインフルエンサーを介し情報を伝達することによってファンに対してはより好意的に深くアプローチができる一方、公式サイトの情報も同様にきちんとユーザーは接触しているということがわかります。どちらか一つではなく、両面でユーザーが取得できるような仕組みづくりが今の時代に求められているということが今回の結果から見えてきます。
自社サイトの露出やコンバージョン率の改善だけではなく、そこに至るまでにいかに見込み顧客の熱量を上げていけるかという点を考えた際に、信頼を集める個人の活用は避けては通れないテーマの一つと言えるでしょう。
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誰もオススメしていない物は買わない?『第三者』が語ることの重要性 vol.1
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- インターネット
- インターネットとは、通信プロトコル(規約、手順)TCP/IPを用いて、全世界のネットワークを相互につなぎ、世界中の無数のコンピュータが接続した巨大なコンピュータネットワークです。インターネットの起源は、米国防総省が始めた分散型コンピュータネットワークの研究プロジェクトARPAnetです。現在、インターネット上で様々なサービスが利用できます。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
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