顧客に対して継続利用の働きかけは不要?

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(高田 邦明氏)

ferret:
営業の業務には、新規の顧客獲得だけではなく継続利用のための働きかけもありますよね。
先ほどのお話ではインバイトが多いとの話でしたが、解約抑止のための営業活動というのはないのでしょうか?

高田氏:
現在は解約抑止の活動は行っていません。オンボーディングに関する取り組みを中心に行っています。

例えば「Backlog School(バックログ スクール)」というセミナーを実施しています。主にトライアル利用の方をターゲットに、基本的な使い方やプロジェクト管理に役立つTipsをお伝えしています。継続して利用してもらうためには、導入直後の体験が重要です。お客様の社内にBacklogがスムースに浸透するように、という目的で2017年の6月頃から始めました。

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トライアル期間の方全員にお越しいただける訳ではないので、今後は、Backlog Schoolの内容をコンテンツ化してセルフオンボーディングを推し進めたいですね。

ferret:
なるほど。それではすでに長期利用されている方へのアプローチはいかがでしょうか?

五十川氏:
「JBUG(ジェイバグ)」がその役割を果たしているように思います。

JBUGとは、Backlogユーザーのみなさんが運営してくださっているコミュニティです。例えば、Backlogに慣れたユーザーが「この機能はこんな風に使えばうまくいくよ」「私のチームではこんな風にBacklogを利用しているよ」といったように知見をシェアしたり、サービスの改善案、さらにはプロジェクト管理全般についても語ったりするコミュニティが作られています。

JBUGにはBacklogを10年以上使っているユーザーさんもいますし、言ってみれば、「Backlogの中の人」よりもBacklogに詳しい人がたくさんいらっしゃいます。ですからBacklogについてわからないことがあれば、気軽にJBUGに参加して聞いてみよう、という流れができてきたように思います

井上氏:
私たちも「へーそうなんだ」と学ばせていただくことも多いぐらい。

五十川氏:
長く使っているユーザーの方がそれを話してくれることが、ヌーラボにとっての「営業活動」に繋がっているんじゃないかなとも思います。

井上氏:
間違いないですね。

ferret:
コミュニティの存在が、営業担当以上に営業活動をしているということですね。

高田氏:
そうですね。もちろん僕らカスタマーサクセスでも使い方や解決策などは伝えています。ですが同じような内容を伝えていても、ユーザーさんからユーザーさんへ伝える言葉の方が説得力があるんです。だからこそ、コミュニティの存在は大切だなと感じますね。