どれだけ顧客からの「声」をニーズとして捉えることができるか

ferret
しかし、収益を安定させることって非常に難しいですよね。特に重要視するポイントとかあるのでしょうか?

杉山氏
収益を安定化させるために最も注力するポイントは顧客への対応です。
元々の売り切りの時代は、顧客に売ってしまえば終わりなので、カスタマーサポートはコストでした。しかし、サブスクリプションにおいて重要な点は、いかに顧客に自社の商品を継続して利用してもらうかです。継続して利用してもらうためには、商品の質はもちろん、顧客の満足度をあげることが大切になります。問い合わせの対応の質なども求められ、それらの対応の結果、収益の安定化につながります。
このように以前のカスタマーサポートと対応が変化してきたことで、近年は、カスタマーサクセスと呼ばれるようになっています。サブスクリプションにおいては、従来の顧客からの声が「クレーム」だった時代から、「ニーズ」に変わりました

ferret
まるで「お客様は神様」みたいな対応ですね。

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吉澤氏
その通りです。顧客への対応を怠ると、チャーンレートが大きく上昇するなど売り上げに直接影響します。
弊社では「サブスクリプションサービスを利用しているお客様はVIPだと考えるように」と言われているように、サブスクリプションは、継続利用が長い顧客に対して付加価値を提供することが大事です。たとえば、同梱物に力を入れたりするケースもあります。クーポンを同梱したり、直筆の手紙を送付したりと、あえて血の通ったアナログの付加価値を提供することって、特別感が生まれて良いんですよね。このように顧客と関係を築いていくことで、自社サービスへの「ファン化」を目指すこともサブスクリプションにおいてのカスタマーサクセスの1つですね。

サブスクリプションは究極の顧客マーケティング

杉山氏
顧客の声を「ニーズ」と捉えることは、顧客から受け取った意見へ対応することが重要ですが、サービスの提供と共に企業側から付加価値を付随させられるかも大事だと思っています。継続的に利用してくれる顧客に対して、「自社の顧客はどんなサービスがあれば喜ぶか?」といった顧客のニーズを自ら探し続けることは意識した方がいいです。
顧客に「継続的に利用していてよかった」、「これからも利用したい」と思ってもらい、最終的には自社のファンになってもらうことが大事ですね。そうやって考えてみると、いかに*「ターゲット層のニーズを捉えるか」*という、超ユーザー視点を常に持ち続けることがサブスクリプションビジネス成功の秘訣なのではないでしょうか。

テモナ株式会社とは

1,400社以上の導入実績のあるシェアNo.1の単品通販・定期通販システム「たまごリピートNext」の後継版であり、サブスクリプション事業において重要な販売・顧客・入金・在庫などの管理と販売促進などを一元的に管理できるクラウド型システム「サブスクストア」や、サブスクリプションビジネスの導入および成長を加速させるトレーニングサービス「サブスク成功くん」、サブスクリプションビジネスの考え方や気をつけなくてはいけないポイントなど、サービスモデルの基本を設計するためのサービス「サブスク始めるくん」などを提供する。