まずトップから動いて現場を牽引

ferret:
それほどに強烈だったのですね。
現場での反発などはありませんでしたか?

植村氏:
最初は戸惑いと不安しかありませんでした。ただ、榊は自身がデータサイエンティストなので、自分でデータを取得し、分析してどんなコンテンツやどんな情報がユーザーにとって必要なのかを提示してくれるんです。営業で必要なデータも全部自動で取得できるシステムを開発してくれたり、*現場は何をすべきかが明確でした。*結果も榊からレポートされるので、言われるがままやってみたら結果がついてきた、という感じですね。やっぱりみんな結果が出るとやる気になりますよね。

ferret:
それくらい自分からまず動く、というのが重要だったんですね。

植村氏:
そうですね。マーケティングのスキルがある方って、方針だけを決めて実際に手を動かすのは現場に任せる、というケースが多いと思っているのですが、実際にその意思決定者がどんどん動いていくと、現場も「どこへどうやって進んでいくべきか」が明確ですよね。

あとは一貫して「ユーザーファースト」に徹底的にこだわった点も大きかったです。メールマガジンの配信数削減も、広告の停止も、すべてユーザーにとって有益かどうかで決めていたんです。そこにこだわった結果、数字が伸びてきたので、それ以降も「ユーザーファーストかどうか」を元に自走して意思決定を行える組織になっていきました。

ferret:
あくまで基本は「ユーザーファーストかどうか」なのですね。

植村氏:
そうですね。数字として大きく成長していますが、特別なことや画期的なことはしておらず、ユーザーに向き合って、筋トレのように小さなあたりまえを積み重ねていった結果だと思っています。

ferret:
その積み重ねが今の成長につながっているのですね。本日はありがとうございました!

植村弘子氏プロフィール

新卒でエスビー食品株式会社に入社。コンビニエンスストアチェーン本部セールス 兼 PBブランド商品企画を担当。
2006年10月より株式会社一休にジョイン。一休レストラン、一休.comのセールスを経て、カスタマーサービス部門でコールセンターの立ち上げ、改革を実施。
2016年4月より執行役員CHROに就任、2016年7月から現職の執行役員CHRO管理本部長。