エシカルとは?エシカル消費とエシカルデザインの概念と事例を紹介
エシカルという言葉をご存知でしょうか。エシカルは私たちが生きていく上で守るべき概念として注目を集めています。これからの社会をより良くするために必要なエシカルがどういうものなのか理解することで、毎日の生活を豊かな気持ちで過ごるでしょう。また、人々がこれから向かうべきマインドの理解はマーケティングにおいても参考になるものです。
今回は、エシカル消費やエシカルデザインといった、話題のエシカルについてご説明します。
エシカルとは
エシカルとは、日本語では「倫理的」という意味です。つまり、社会で生活するうえで守るべき秩序を指します。エシカルをコンセプトとして考える生活は、地球や社会との調和を大切にしたものです。エシカルを念頭に置かない生活は、利己的な発想を優先してしまい、安心して暮らせる毎日が遠のいてしまいかねません。環境を大切にし、人を思いやる気持ちを持って、平和な生活を持続させられるマインドが必要とされているのです。
世の中で発生している問題の中のたった一つかもしれませんが、誰かが意識するエシカルによって良い方向に進む可能性があります。エシカルこそ、物やお金による豊かさではなく、心の豊かさが未来を育む人間らしいスタンスと言えるのではないでしょうか。
エシカル消費とは
エシカル消費とは、自分の欲求のみによる消費ではなく、消費することが世の中にどのような影響を与えるかを倫理的に考える消費のことです。環境への影響、人間への影響、社会への影響など、何のために役立っているのかを意識します。世の中に貢献できる商品を製造する、社会的な課題の解決に関わる商品を購入するなど、エシカル消費の形はさまざまです。
日本では2015年5月から2年間、「倫理的消費」調査研究会を開催し、エシカル消費の普及に向けて調査や議論を行っていました。全国の様々な地域でエシカル消費に関する取り組みが拡大しています。「エシカル・ラボ」というシンポジウムでは、エシカル消費の概念はもちろんのこと、啓蒙活動の促進など積極的に情報を発信しているのです。各都道府県から「エシカル宣言」が発表されるなど、エシカル消費は、各地の課題を解決し未来を育む社会貢献性の高い消費行動としても注目されています。
エシカルが今注目されている理由
近年になってエシカルが注目されている理由は、21世紀に入り、テクノロジーの発達によってさまざまな社会問題が浮き彫りになってきたからです。
たとえば、地球温暖化、森林破壊などの環境問題は、すべて人が豊かさを求め、モノづくりを行ってきた結果です。またグローバル化が進み、経済が活発に回ることで、逆に貧困層の問題も認知されるようになってきました。
このように私たちを取り巻く環境が変化したことで多くの人が危機感を覚えるようになり、今エシカルが必要とされているのです。
エシカル消費の事例
さて、具体的にどのような消費を「エシカル消費」と言うのでしょうか。いくつか事例をピックアップしました。
1)エコバッグを利用する
エコバッグの利用はレジ袋の削減につながります。レジ袋は埋め立て処分により有害物質の排出につながるケースや、海に流れてしまい海の生物に害を与えてしまうケースもあり、できるだけ使用を抑えたいものです。エコバッグの購入して日々利用するのはエシカル消費と言えるでしょう。
2)農水産物などの地産地消
地域への貢献として、自分の生活エリア内の農産物や水産物などの購入する地産地消も一つの例でしょう。地元経済の活性化のために貢献しています。
3)被災地を応援する消費
東日本大震災の発生時には、東北の農産物や水産物を購入して応援するという動きが多くなりました。これは被災地の人を応援したいという想いからの消費活動であり、まさにエシカル消費の事例と言えるでしょう。
4)障害者支援となる消費
障がいのある人が作った商品は、全国の様々な地域で販売されています。雑貨や食品などジャンルは多岐に渡ります。これらの商品の購入もエシカル消費の一つでしょう。
5)フェアトレード製品の購入
フェアトレードは、適正な値付けが行われた取引のことです。フェアトレードが行われることで、発展途上国の生産者や労働者が適切な収入を得られるようになり、生活の改善につながります。フェアトレード製品の購入は、生産者や労働者の支援につながるでしょう。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- コンセプト
- コンセプトとは、作品やサービスなどに一貫して貫かれている考え方をいいます。デザインと機能がバラバラだったり、使い勝手がちぐはぐだったりすると「コンセプトが一貫してないね」などと酷評されてしまいます。
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