視聴率の3つの調査方法

上記のように、視聴率には何を基準にするかによって違いがあります。
また、その基準に基づいて、視聴率には様々な調査があります。

  • ピープルメータシステム
  • オンラインメータシステム
  • 日記式アンケート

上記の調査方法は地域ごとにどれを活用するか異なっています。
その対象地域とともに、ひとつずつ解説していきます。

参考:
視聴率の調査方法は? | テレビCM検討編 | 日テレ 広告ガイド

ピープルメータ(PM)システム

このピープルメータシステムは関東・関西・名古屋地区で行われています。

大きな特徴としては、世帯視聴率と個人視聴率と7日間のタイムシフト再生率同時に測定できることです。

ひとつの家庭に対して最大8台までが測定でき、視聴者は視聴の始めと終わりにボタン入力を行います。そのデータは毎日収集され集計の単位も1分となっており、比較的正確な視聴率の収集が可能です。また、ピープルメーターシステムは2019年4月から北部九州地区でも実施されています。

オンラインメータシステム

オンラインメータシステムは、現在ピープルメータシステムが採用されていない地域で行われている調査方法です。

オンラインメーターでは世帯視聴率調査のみが可能になっており、測定できるテレビの台数も最大3台までなっています。このように、データ収集という面ではややざっくりとしたものになっています。

ただし、これらのデータは全て自動でオンライン上で吸い上げられるため、視聴者がボタン入力をする手間はありません。また、集計の単位も1分とピープルメータシステムと同様になっています。

日記式アンケート

日記式アンケートは関東・関西・名古屋地区を除く民放が3局以上あるエリアで実施されています。

これは個人視聴率をアンケート記入で調査するもので、調査員によって対象者に調査票が届けられます。視聴記録は最大3台までとなっており、調査は一週間継続して実施されます。一週間が経過すると調査員が再び訪問して記録を回収し、不明点のチェックを行います。データ入力自体はほとんど自動的にできますが、他のものと比べて少し手間のかかる調査方法と言えるでしょう。

集計の単位は最小5分となっています。視聴者に手書き記入してもらうことからも、他の調査方法と比べるとやや精度は落ちてしまうかもしれません。

GRPの計算方法

GRPが大きければ大きいほど、多くの視聴者にテレビCMのメッセージを届けられるようになります。

GRPは視聴率の枠に投下したCMの本数によって求められます。
たとえば、世帯視聴率20%の枠に10本投下した場合のGRPは200です(20%×10)。他にも複数の番組に投下した場合はその合計値が最終的なGRPとなります。

つまり、GRPはテレビCMを打てば打つほど高めることができるのです。ただそうなると、気になってくるのはその予算でしょう。

一般的なGRPの単価は10万円程度と言われており、GRPが200の場合であれば2,000万円の予算は必要ということです。

まとめ

このように、視聴率には様々な調査方法や考え方があります。
効率的なマーケティング広告の運用をするためには、やはり「基準や根拠となる数字」が重要です。もちろん、それはWebサイトであってもテレビCMであっても同様。GRPをきちんと理解して、より効果的なテレビCMを世に送り出しましょう。