現代は非常に不安定な時代となっています。常識だと言われていたものが、数ヶ月後に大きく変化していることも不思議ではなくなりました。その変化を良しとする風潮もありますが、絶えず動く変化に対応していくのは困難を極めるもの。

そんな現代を表現した言葉であるVUCA(ブーカ)は、今の世界の状況を表すとともに今後の働き方の指針を考えさせるものとなっています。すぐに実態の掴めないものも分解して、1つずつ分析していくことで本質に触れられるでしょう。先の見えない現代を生き抜く姿勢を身に着け、とめどなく押し寄せてくる変化にも耐えうる指針を紹介していきます。

不確定な現代を表すVUCA(ブーカ)

VUCA(ブーカ)は4つの単語の頭文字を組み合わせて作られています。不確実な世の中を生きる上で重要な指標が理解できるものです。それぞれのキーワードについて理解することによって、現代がどういった時代なのかを分析できます。これからの社会についてひも解いていきましょう。

変動性ーVolatilityー

まず1つ目は社会が次々と移り変わっていく様を表現した変動性です。今の世界の状況を見ていくと、新しいものが次々と生まれ形式も目まぐるしい速さで変化していきます。そういった環境の変化が頻繁に起こる社会で私たちは生きているのです。

社会が変化を通常とする時代となったため、これからの時代も変化を当然とした働き方が求められていきます。そのためその変化に対応しきる態勢を整えていくことが求められていくでしょう。最新の情報にも逐一触れていき、アップデートをしていくことが重要です。

不確実性ーUncertaintyー

2つ目はこれまでの世界の常識が崩れやすい時代となったことを表す、不確実性です。世界にはその歴史上で通例とされてきた風習や法則がいくつも存在します。しかし技術が発達し新しいものが次々と現れてくるVUCA時代において、その常識さえも確実なものではありません。

これまでに通用していたやり方が意味をなさないといった状況も考えられます。時代に適応できない状況が続けば、非常に厳しい状況となることは避けられません。

しかし変化がかえってプラスに作用することも起こっています。新しい評価の形が生まれることによって、これまでにない新しい価値が認められる時代でもあるのです。そのため自身を取り巻く環境に適応しながら、付加価値を提供し成果を出していくことを目指していきましょう。

複雑性ーComplexityー

世の中の仕組みは1つのものが単独して複数存在するのではなく、複数の事柄が絡み合って1つの大きなシステムを構築しています。これによってものごとを理解するためには、多岐にわたるパラメーターを加味することが必要です。

そのため散らばっている情報を1つ1つ整理することが重要となります。情報を整理することで、解決すべき問題を確実にすることにつながるでしょう。そうして本質を見極めていく力がこれからのビジネスには求められます。

曖昧性ーAmbiguityー

そしてこれらの変動する世の中に伴って、正解というものも1つにとどまりません。そんな状況を示したのが曖昧性です。これによって従来の最適解とされてきたものから、アップデートをおこなって必要があるでしょう。明確なゴールが示されない不安な状況が広がっているのです。

しかし正解が1つでないということは、アイデア次第で上手くいくやり方を探っていけるということ。先が不明瞭であるからこそ、世間としっかりと向き合いましょう。状況を分析していく中で、行動しながら解決の糸口を掴んでいくことが鍵です。