新型コロナウイルスの第二波により、政府が経済界への「テレワーク70%・時差通勤」などを改めて要請するなど、ウイルスとの共存を見据えた働き方が企業にも求められています。Twitter上でもこのニュースをきっかけに、「#在宅勤務」「#テレワーク」とともにツイートする人が多くTwitterトレンドにも入りました。

そこで記事では、「ニューノーマルにおけるテレワーク」をテーマに、これからの時代の「当たり前」になるかもしれない新しいサービスについて調べてみました。

参考:「テレワーク7割の推進を」西村大臣が経済界に再要請 時差通勤や接触確認アプリの活用も

ワーケーション

ワーケーションとは、ワーク+バケーションを表す造語で、リゾート地などでテレワークをしながらも余暇を楽しむ、働き方と旅行の新しいスタイル。ワーケーションは、地方創生の役割も果たしており、また、新興国・先進国12カ国中で、有給休暇取得率が4年連続最下位の日本において、有給休暇取得率のアップも期待されているのです。そんな中、ワーケーションというライフスタイルを実現するサービスや施設が増えつつあります。

参考:有給休暇取得率4年連続最下位に!有給休暇国際比較調査2019

AOSHIMA BEACH VILLAGE

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出典:AOSHIMA BEACH VILLAGE

宮崎県の青島海岸にある「AOSHIMA BEACH PARK」は、青島の魅力を伝えるべく始まった、約半年間開催されるイベント。お洒落なショップや飲食店が軒を連ね、青島を訪れた人がリゾート気分を味わいながらゆったりと過ごせる期間限定の空間です。

そんなAOSHIMA BEACH PARKの隣に、新しい村を作るプロジェクトが「AOSHIMA BEACH VILLAGE」。プールサイド、ヴィラコテージ、コワーキングスペースがあり、仕事と遊びの境界線のない、新しい生活スタイルで過ごせる環境が整います。オープンは2021年12月と少し先ではありますが、ニューノーマルにおける新しいコミュニティとして、このような施設は今後も増えていくでしょう。

参考:AOSHIMA BEACH VILLAGE
AOSHIMA BEACH PARK

JR西日本×住まいサブスク

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出典:JR西日本×住まいサブスク

JR西日本では、テレワークなどの多様な働き方に対応しながら、西日本の地域活性化を促す「JR西日本×住まいサブスク」サービスの実証実験のため、現在モニター会員を募集しています(2020年7月時点)。定額制住み放題サービスの「「ADDress(株式会社アドレス)」と「HafH(株式会社KabuK Style)」との協働で行われるこのサービスは、例えば「広島エリア2往復プラン(月額2万円)」など、定額で訪れたいエリアや過ごしたいスタイルを自由に選べるのが特徴です。

「好きな時に好きな場所で好きなスタイルで働く」といったように、新しいワークスタイルを気軽に取り入れられるため、現在はまだ実証実験段階ですが、今後当たり前の働き方とともに定着していくサービスと言えるでしょう。

参考:JR西日本×住まいサブスク モニター会員募集!

移動中が仕事場に

Mybushotel

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出典:Mybushotel

米国・ラスベガスが拠点の「Mybushotel」は、スクールバスをキッチンやシャワー、電源などが設置された3種類のお洒落な内装のキャンピングカーとして提供しています。車内で生活ができる環境が整っているため、「移動式コワーキングスペース」や「移動式ホテル」としての利用に大きな可能性を感じるサービスです。

参考:Mybushotel
まるで移動式ホテル!「黄色いスクールバス」を「キャンピングカー」に改装

BUSHOUSE

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出典:BUSHOUSE#001 1泊利用チケット

日本でも、宿泊できるマイクロバスの利用実証が行われています。株式会社DADAは、宮崎県日南市の協力の元、移動型シェアリングスペース「BUSHOUSE」の利用実証を2020年2月に実施しました。これまで住まいのあり方の常識であった「不動産」から「可動産」という新しい価値観を提案しています。

BUSHOUSEは、キャンピングカーのように屈まず移動できるほど広々とした空間を提供する、高機能の「動く家」です。バス内はデザイナーズホテルのような内装で、生活をするには十分な設備が整っています。移動時間という概念がなくなり、時間に囚われず過ごすことを可能にするサービスです。

参考:宿泊できるマイクロバス「BUSHOUSE」、2月1日から日南市で利用実証
(株)DADA、宮崎県日南市と共同で移動型シェアリングスペース「BUSHOUSE」の利用実証を開始

職場は「仮想オフィス」に

クラウドオフィス「RISA」

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出典:RISA

株式会社OPSIONが運営するクラウドオフィス「RISA」は、β版リリースを前に事前登録募集を開始しています。「RISA」は、カスタマイズしたアバターが、自分の代わりに「出勤」する仮想オフィス。アバターを介したバーチャル空間で、会議を行ったり、喫煙スペースで雑談をしたり…。テレワークにより機会を奪われてしまった、従来のコミュニケーションの形を、仮想オフィスで実現できるのです。

オンライン上でゲームを一緒に楽しむような感覚で、テレワークという新しい働き方の中にもエンターテインメントが必要、という考えの元、RISAを通して、遠隔でのチームワークの活性化を目指しているそう。

テレワークが始まり、遠隔におけるコミュニケーションの難しさや孤独感を感じた人は多いのではないでしょうか。アバターを使った仮想オフィスは、それらの課題を解決に導いてくれる可能性を秘めています。

参考:RISA
【テレワーク】仮想空間上のオフィスにアバターで出勤できるクラウドオフィス「RISA」β版事前登録開始

ニューノーマル時代を支えるサービスに今後も注目

テレワークの広まりによって、働き方に加えて私たちのライフスタイルにまで、「新しい当たり前」が生まれようとしています。現在はまだ実験段階のサービスが多いですが、記事にて紹介したサービスは、ニューノーマル時代において、新しい生活様式を支えるサービスと言えるのではないでしょうか。

ニューノーマルを予測

お盆の時期のニューノーマル。「お盆玉」って知ってますか?

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子供たちが年に一度の楽しみにしている「お年玉」。実はお盆にも「お盆玉」という風習があることをご存知ですか? 「正月だけじゃなくお盆もか…」と嘆く前に、お盆玉にまつわるビジネスについて知っておきましょう。

アフターコロナで求められるサービスとは?ニューノーマルから予測

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昨今のコロナ禍において、緊急事態宣言は解除されたものの、大都市圏を中心に今なお感染者拡大が続いています。一般の消費者にとって「巣ごもり消費」「ソーシャルディスタンス」といった「新しい生活様式」はもはや常態化し、消費者が取る行動はコロナ禍以前と比較すると大きく変化していると言えるでしょう。そこで記事では、企業のマーケターに向けて、withコロ/afterコロナの時代において消費者に求められるサービスを「ニューノーマル(新しい日常)」という観点に着目してさまざまなデータから予測していきます。