オンライントレージの登場により、ファイルのやりとりが信じられないほど円滑になりました。

いつ・どこにいてもファイルのやりとりができる仕組みは、ビジネスにおけるファイル管理の方法を大きく変えたと言っても過言ではありません。
中でも、マーケティング業界やクリエイティブ業界など、大容量のファイルを日常的にやりとりする企業にとっては必須なサービスとなっています。

筆者もオンラインストレージがなければ支障をきたすほど当たり前のように使っていますし、オンラインストレージという場所を起点に日々の業務が成り立っています。

極端に言えば、オフィスがなくても滞りなく業務が遂行できるほど私達のビジネスはオンラインストレージをはじめとするクラウドによって支えられているのが現状です。
そういった背景からも最近ではリモートワークが注目されており、働き方さえも変わりつつあります。

今回は、Dropbox提供のもとビジネス利用が進むオンラインストレージについてご紹介します。

オンラインストレージとは

改めてオンラインストレージについてご説明させていただくと、オンラインストレージとは外部(クラウド)にデータを保管するサービスのことで、その多くが無料で数GBから利用することができます。

大手で言えばDropbox、Googleの提供するGoogleドライブ、Appleの提供するiCloud、Microsoftが提供するOneDriveなど国内でも様々なサービスが提供しています。

ファイルサーバの限界が浮き彫りに

ファイルサーバを利用する方であればご存知だと思いますが、これまでのファイル共有方法といえば、NASを使うのが一般的でした。

NASは細かな共有設定によるセキュリティの高さが特徴であり、社内のファイル共有・バックアップを保存することに長けている反面、外部からのアクセスが難しいというデメリットがあります。
決してできないわけではありませんが、別途設定が必要なうえスムーズなファイルのやりとりには向いていません。

クリエイティブ・マーケティング業界を中心にオンラインストレージへ移行

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最近では、クリエイティブ・マーケティング業界を中心に、社内のファイルサーバを廃止し、オンラインストレージへ移行する“脱ファイルサーバ”が進み、オンラインストレージがビジネスの根幹になりつつあります。

移行が進む理由は大きく3つ挙げられます。

1.スムーズなファイルのやりとりが可能

成果物を頻繁に共有する場合や、社外との密なコミュニケーションが必要となる場合など、ファイルサーバのアクセス制限が課題となることも少なくありません。
オンラインストレージであれば、外部への共有ができるほか、社外でちょっとしたファイルの編集やチェックができることからも業務に場所を選びません。

また、デバイス問わず、ファイルの共有ができるのもポイントの一つです。

2.コスト削減、専門のシステム担当も不要

これまでNASをはじめとするファイルサーバを構築するためには、コストだけでなく構築・運用も踏まえたシステム担当が必要でした。
その点、オンラインストレージは無料から利用でき、専門的なシステム担当者が居ない中小企業でも導入しやすいと言えます。

3.物理的なデータ損失のリスクが不要

ファイルサーバの場合、万が一HDDの故障や火事などが起これば物理的にデータが損失してしまうリスクがありましたが、オンラインストレージであれば外部にデータを保管しているため、そういったリスクが無くなりました。

容量を増強する際もプランを変更するだけなので、不要な手間もいりません。

実際にオンラインストレージを導入した企業事例

無料で数GBから利用できるオンラインストレージですが、いくら無料で始められるとはいえビジネスで利用するには正直、心許ない容量ではあります。
そのほか、セキュリティの懸念からもビジネス向けプランの導入・切り替えをする企業が増えています。

以下では、Dropboxが提供するビジネスプラン『Dropbox Business』を実際に活用しているクリエイティブ・マーケティング業界の導入事例についてご紹介します。
企業規模を問わず、中小規模での運用に向いている好例も注目です。

導入事例:株式会社 クリエイターズマッチ

お客様への提案資料などの共有をこれまでメール添付に頼っていたのが、外部のパートナー会社とのファイル共有はもちろん、お客様からもDropboxの共有リンクが送られてくるようになりました。投資会社とやり取りする際、共有リンクが送られてくることもあります。

引用元:カスタマーストーリー 株式会社クリエイターズマッチ ISMS 取得に Dropbox が貢献

以前に比べて大容量のファイルを共有する機会が増えていますので、メールに添付するのも限界があります。例えば、話題の動画ともなれば、メールで送付するのは難しいでしょう。

昨今の動画ブームをはじめ、こちらの事例のように大容量ファイルを扱う制作会社ですと、 オンラインストレージを活用したファイル共有はコミュニケーションの負担を軽減にも繋がるほか、ファイル共有が格段にスムーズになります。

導入事例:株式会社 電通

ビジネス向けDropboxがもたらしたのは利便性だけではありません。IT部門が高く評価するのは安全にデータを保管できる点です。電通では広告主の守秘性の高い情報を扱うので、 IT チームは高いレベルのセキュリティを求めています。

ビジネス向けDropboxはそのような高いレベルの要求にも応えられる機能がそろっているので、安心して導入することができました。電通では共有リンクに有効期限やパスワードを設定することでやり取りする情報の機密性をしっかり守ることができています。
引用元:カスタマーストーリー 株式会社 電通 クリエイティビティの可能性に挑む

情報の共有にDVDやCDといった媒体を使っている企業も少なくありません。
株式会社 電通では、ビジネス向けDropboxを導入したことで、今まで毎月何十万円もかかっていたDVDの郵送費がゼロになった他、機密性の高い情報でも安心して共有できるようになったという事例です。

ビジネス利用に特化したオンラインストレージ『Dropbox Business』

ビジネスプラン『Dropbox Business』は、最低でも3人分のライセンスからの利用となります。
Dropboxは、世界規模で展開されるオンラインストレージで、利用者は全世界で5億人を超え、オンラインストレージとしては世界最大規模となっています。

無料プランであれば2GBから使用することができ、友人招待制度を利用すれば1人紹介するごとに500MB、最大16GBまで無料容量を拡張することができます。

Dropboxの特徴は、なんといっても“シンプルで使いやすい操作性”です。
公式のアプリケーションをインストールすれば専用のフォルダがローカル環境に生成され、ここにファイルをドラッグ&ドロップすればクラウド上にアップロードされる手軽さ。

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わざわざ何かを立ち上げる必要もなく、常時起動しておけば標準機能のドキュメントを開くような感覚で使えます。

また、他のサービスとの連携が可能で、AdobeやOfficeとの連携によって、わざわざファイルを開かずとも中身をプレビューすることができます。
AiファイルやPSDファイルがDropbox上でプレビューできるのは、デザイナーの方にとって嬉しい機能なのではないでしょうか。

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無料版(個人向け)と比べて違う点は、大きく以下4つが挙げられます。

 Dropbox Business 4つのポイント
     ・管理者によるメンバーの管理、セキュリティ設定
     ・詳細な共有設定が可能
     ・ファイルのバージョン管理、復元が可能
     ・容量無制限で利用可能

1.管理者によるメンバーの管理、セキュリティ設定

Dropbox Businessでは、管理者が必須となります。
この管理者によってメンバーの管理や共有するファイルの公開制限といった詳細な管理が行えます。

担当者が変わった場合に別のメンバーへのデータ移行や、紛失や盗難に遭ったデバイスのファイルを遠隔削除ができるほか、管理者専用の監査ログにはどのメンバーが何を・いつ共有したか共有状況が一目瞭然となります。

2.詳細な共有設定が可能

社内向けにはチーム共有フォルダを作成し、誰が閲覧できるかを制限できるほか、外部へ共有する際にパスワードや有効期限を設けることができるため、機密情報などの重要ファイルのセキュリティ保護における機能が拡充されています。

3.ファイルのバージョン管理、復元が可能

バージョン管理によって定期的に保存されるため、変更前・後で復元することが可能です。万が一、ファイルを削除してしまったり誤って更新した場合でも数カ月前に遡って変更前の状態に戻すことができます。

4.容量無制限で利用可能

前述でもご説明したように様々なファイルを共有していると無料版の2GBだけでは容量が足りない場合があるでしょう。
特に写真ファイルやデザイン関連のファイルを取り扱うマーケティング業界やクリエイティブ業界の方であればすぐに容量不足になるのではないでしょうか。

Dropbox Businessから容量無制限になりますのでファイル容量を気にするような心配も無くなります。

まとめ

以前と比べてオンラインストレージという存在はより身近なものとなりました。
今となっては、我々のビジネスを加速させるうえで無くてはならないものですが、前述でもご紹介したように、ビジネスで利用することを踏まえると無料版では心許ない面があります。

また、いくら無料であったりファイル容量が多くても、それと引き換えにセキュリティやファイル管理がおざなりになっていては本末転倒と言えますので、改めてビジネスにおけるオンラインストレージの活用について考えてみてはいかがでしょうか。

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