13日、14日の2日間にわたり、フィンランド発のスタートアップイベント「slush asia」が幕張メッセにて開催されました。
世界を牽引するIT企業らによるトークセッションやピッチコンテストが行われるほか、企業ブースも多数出展し、熱気に包まれた2日間でした。
今回は、コメディアンでもありIT企業役員でもある厚切りジェイソン氏のセッションと直撃インタビューの様子をお届けします。

厚切りジェイソン氏が日本人に送る、生きていく上で大事にしたい3つのこと

1.Think yourself

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私が日本人に対して声を大にして言いたいことは「あなた自身で考えろ」ということです。
日本人は潜在的な性質として周りの平穏を害してならない、という意識を持っているように感じます。特にそれが凝集されているのが「空気を読め」という言葉です。

具体的な例として、私が以前レストランに行った話をしましょう。
日本のレストランのサービスはとてもすばらしい。ただ、ルール遵守しすぎるということを除いては。同じくらい高い質のサービスを提供するには守るべきところは守るべきですが、時には臨機応変に対応すべきですよね。

6年前、私はある喫茶店に行きました。とても暑い日だったので、どうしてもアイスコーヒーが飲みたかった。ので、店員さんに「アイスコーヒーをください」と言ったら「すみませんお客様。ホットコーヒーならあるのですがアイスコーヒーはありません」と言われてしましました!氷を入れればいいだけなのに。外は40度あるんですよ。とてもショックでした。

あとは、Twitterでよく「こうしたいんだけど、他人からの見え方を気にしてなかなかできない。どうすべきですか」と言われることもあるんですが、そんなのただ周りを気にせずやればいいんです!

2.Build a foundation

また、私はやりたいことがない人にはまずすぐにでも拠り所をつくれ、といいます。
例えば、私はある日コメディアンになると決めました。日本人の感覚だと、もしコメディアンになりたかったら仕事をやめて、全てを投げ捨てコメディアンになろうとしがちです。
ですが私の意見だと、拠り所を保つためにIT会社で働きつつ、週末で授業に行っていました。

やりたいことは夕方でも週末でもできるのです。なにも失うものはないのです!そして、拠り所ができればリスクを回避して色々なレベルの色々な試みができます。なんでもいいからとにかくやりたいと思ったらやってみることが大切です。

3.Live

最後に、自分の人生を生きてください。生きている上でいろいろなプレッシャーが世界中であると思いますが日本では特別に感じます。学校にいき、テスト勉強を頑張っていい大学にいき、大企業に入る。
そこで長年働いてだんだん昇進していくという引かれたレールを歩むことがあなたのしたいことなのですか?それはあなたがすべきこととして周りから期待されたことにすぎないのではないですか?

ここであるメキシコの漁師の話をしたいと思います。

そこにはとてもとても釣りが好きな漁師がいました。魚をつってたまにうってビールを飲んで子供達と遊んで楽しく過ごしていました。
ある日、金持ちの男が漁師のそばにやってきて「やあ君は魚釣りが得意なようだね。せっかくならもっと働いてみたらどうだい?いまのままじゃたくさん売れるほど釣れないじゃないか。たくさん釣ってお金ができたら部下を雇い、もっと売り上げがでたらボートも買おう。そうすれば老後もお金ができるよ」と言いました。

そこで漁師は「なるほど、そしたらそのお金でどうするの」といいました。
するとお金持ちは「そしたら、好きな時間に起きて好きな時間に釣りをして、好きな時間に子供や友達と遊んだりできるよ」と言いました。

最後に釣り好きな漁師は「それじゃ今のままでいいじゃないか!」と言いましたとさ。

この寓話と同じで、僕もやりたいことは今日、今すぐやると良いと思います。他人からすべきだと言われたことではなく、自分の直感にしたがって拠り所をもちつつもトライしましょう。