13日、14日の2日間にわたり、幕張メッセにてフィンランド発のスタートアップイベント「slush asia」が開催されました。
今回は、ビジネスソーシャルネットワーキングサービス「wantedly」を運営するウォンテッドリー株式会社代表取締役CEOの仲暁子氏によるプレゼン「Do What You Love」をレポートします。

仲暁子氏プロフィール

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1984年生まれ。京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退職後、Facebook Japanに初期メンバーとして参画。2010年9月、現ウォンテッドリーを設立し、Facebookを活用したビジネスSNS『Wantedly』を開発。2012年2月にサービスを公式リリース。

高校留学中、留学生同士のコミュニティサイト運営に携わる。大学では、大学の履修情報やキャンパス周辺の生活情報を掲載したフリーペーパー「chot better」を立ち上げ、京都市内の中小企業向けにHP制作会社を設立。Facebookでの経験を通して、ソーシャルメディアの可能性を肌で感じたことが、Wantedlyというサービスを思いつくきっかけとなる。ウォンテッドリー設立後、人と人が繋がることにより、個人の可能性を最大限広げるサービス作りに取り組む。
(引用:https://www.wantedly.com/users/8558)

Wantedlyを立ち上げたのは「大人たちが疲れた顔をして通勤していた」から

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本日は弊社のミッションでもある「好きを仕事にする」ことに関してお話ししようと思います。

私は子供の頃から、なぜ大人たちは疲れた顔をして通勤しているのだろう、と不思議に思っていました。
親からは「大人は自由だ」と聞いていたから、なぜ大人たちは自分から変化していかないのかが不思議でした。
しかし大学を卒業した時に、人生はそんなに簡単ではない、情熱をもって追い続けるには壁も待っていると気づき始めました。

2011年、私は自分のプロダクトを作り始めました。自分のアパートでRuby on Railsを学びながら3ヶ月でプロトタイプを作り、Facebookの友人たちから意見を求めたものです。それが、Wantedlyの始まりでした。

正式なプロダクトリリースは2012年の2月でした。
周りの多くの人には怖くなかったの?と聞かれますがもちろん怖かったです。
とくに、ゴールドマンサックスを辞めた時は。

おもしろいことに、大企業を辞めると企業に入る前に戻るだけなのに、まるで全てを失ったかのように感じるのです。このように、損失を利益よりも大きく評価してしまう心理を損失回避性(loss aversion)と呼びます。
ですが、もっと恐れていたのは何もしないで年をとっていくことでした。

与えられた才能は社会に対して返すべきです。私たちは「違い」を作り出さなければなりません。
なぜならば私たちは過去の人たちが成してきて上に立っているだけだから。

スティーブジョブズはこのような言葉を残しています。

「あなたを取り巻いている人生は、全てあなたより全然賢くない人たちが作り上げたものである。だからあなたはそれらを変えることだって影響を与えることだって他の人も使う新たなものを作り上げることができるんだ。」

世界をそのまま捉えるのではなく、「違い」を作り出す挑戦をしていきましょう。
ここで、Wantedlyがどのように世界に変化を生み出していっているかのご説明をします。

変化を生み出すために作られた「Wantedly」を構成する3つの要素

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Wantedlyは日本最大のビジネスソーシャルネットワーキングサービスです。
月間100万人のアクティブユーザーを抱え、ミッションである「シゴトでココロオドル人を増やす」を達成するために3つの構成要素から成り立っています。

1.ジョブマッチング

1つ目はコアな体験であるジョブマッチングです。
他のサービスとWantedlyが大きく異なる点は、掲載企業が一切給与や手当のことを書かず、なぜその事業をしているのか、という理念や情熱をベースに人材の募集をかけていることです。
私たちはこの手法によってより良いマッチングが可能になると考えています。

また、Wantedlyのユーザー体験はとてもカジュアルで、ユーザーと企業同士が惹かれあったら気楽に会いに行くことができます。そこでお互いがマッチしたら正式な面接プロセスへと進みます。

2.コンタクト管理可能なシステム

2つ目は昨年リリースしたコンタクト管理のできるシステムです。
こちらでは学歴やキャリアステップを見れるだけでなく、共通の知り合いも調べることができます。

また、どのようなイベントであったのか、どういう人なのかがコメントできたり、ハッシュタグをつけて簡単に検索できます。
これにより、個人間の組織を超えたコラボレーションが可能になります。

3.チャットアプリケーション

最後は、今年リリースしたはチャットアプリケーション「sync」です。
グループチャットで仕事をよりエキサイティングにするものです。
ちょっとslackに似ています(笑)

思考は経験を凌駕しない

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今日伝えたいメッセージは「あなたがやりたいことをしてください」ということです。
しかし、中には自分が何がしたいのかわからない人もいるでしょう。

よく学生や若い方からこういった質問をされるのですが、安心してください。
私もあなたたちぐらいの歳の時代は同じような悩みを抱えていました。

ですが、思考は経験を凌駕しないのです。したことのないことを愛することはできません。
例えば、5歳児に「好きな食べ物は?」と聞いたら、答えはおそらく「マカロニチーズ」とかで、「ロブスター」とか「ステーキ」とか、そのような豪華な料理はきっと出てこないでしょう(笑)

なぜならば、小さい頃はそのような食べ物に慣れ親しんでいないからです。
ここから、人は知っているものしか愛せない、ということがわかります。

また、実際に経験して知ることが大切です。大切なのはGoogleで検索して知ったように振る舞うことではないのです。

行動したら情熱がついてくる

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現在、wantedlyはUberやAirbnb, Githubやdropboxなど海外も含め50000のクライアントを抱えています。

私の敬愛する有名な日本人アーティストの一人に岡本太郎さんという方がいます。
その方が以下の言葉を残しています。

「才能があるから絵を描いているんだとか、情熱があるから行動できるんだとか人はいうが、そうじゃない。逆だ。何かをやろうと決意するから意志もエネルギーも噴き出してくる。何も行動しないでいては意志なんてものはありゃしない。」

ここで重要なのは「行動が先に来る」ことです。行動したら情熱がついてくるのです。
考えすぎる必要はありません。

これはWantedlyが解決しようとしている問題の一つでもあります。特に日本社会では、仕事を探していることはあまり良いこととして見られません。
特に大企業だと違う職場環境を経験する機会が少ないと言われています。

しかしWantedlyを使えば、カジュアルに人と出会うことができて、他のオフィスに訪れ、本当に何をしたいのかを探すことができます。

繰り返しになりますが、考えすぎる必要はないのです。ただ一歩踏み出しましょう。情熱はあとからついてきます。

あなた自身を信じて、あなたがやりたいことをやりましょう。
ありがとうございました!