自社商品の質には自信があるのに、なかなか認知が広がらず売り上げが伸びないというお悩みをお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。
商品が売れるきっかけを作るために、まず「キャッチコピー」を見直してみてはいかがでしょうか。

キャッチコピーは作成者の感性に委ねられる部分が大きいため、戦略的に構築しないと誰にも響かないものが出来上がってしまいがちです。

今回は、効果的なキャッチコピーを短時間で書くステップを3つに分けてご紹介します。
各項目にチェックポイントを記載しておりますので、実際にコピーを作成する際の参考にしてみてください。

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1.コピーを書き始める前に

まずコピーを書き始める前に、売りたいサービス・商品に関する情報を整理しましょう。
情報を整理すると、ターゲットとするユーザーが利益を感じられるポイントが明確になります。
ここで特にポイントとなる項目を以下に列挙しましたので、ぜひ参考にしつつ情報を整理してみてください。

(1)ターゲットユーザーの課題

まず、サービス・商品を売るターゲットとなるユーザーが、どのようなことに問題を感じているのかを列挙してみましょう。
ささいなことでも構いません。
ここで思いつく限り書き出すことで、ユーザーの購入動機を形成することができます。

(2)問題が解決できない理由はなにか

上で抽出した問題を、なぜ解決することができないのかを考えましょう。

例えば「Androidスマートフォンにつけたいカバーがない」という問題があったとします。
なぜこの問題が発生してしまうかというと「iPhoneのケースばかり種類がある」「機種の種類が多い上に半年から1年で新機種が出るために需要と供給が合わなくなる」「そもそもケースがつけられない機種を選んでいる」「Android用のケースがあるか検索をしていない」などが挙げられます。

ユーザー自身が解決法にたどり着いていないだけで解決法は存在する、という場合も多いですが「iPhoneのケースばかり並んでいる」などの外部要因が絡む場合もありますので、柔軟性を持って考えてみましょう。

(3)自社のサービス・商品でどう解決できるのか、なぜ解決できるのか

ユーザーが問題を解決できない理由を抽出したら、その問題を自社サービス・製品で解決できるのか、解決できるのであれば「なぜ」「どのように」解決できるのかを分析します。
ここで詳細に分析しておくと、問題を抱えるユーザーに対して訴えかけやすくなります。

例えば、先ほどの「iPhoneのケースばかり種類がある」という問題について考えてみるとします。
自社製品が「Android用のケースを多く扱っている」サービスだった場合「AndroidユーザーにもiPhoneユーザーのように豊富な種類ケースを届けることができる」という問題を解決することができます。
なぜなら、完全受注生産で行っているため、需要と供給のバランスが合わなくなることがないからです。

もともとサービス・商品の企画をする際に、ペルソナを立てていることがほとんどですが、ここで再度ペルソナを明確にしておきましょう。

(4)ターゲットユーザーが得られる利益はなにか

(3)で挙げた解決策を持って、ユーザーはどのような利益を得ることができるかを検討します。
ここで注意したいポイントは「表面的な利益だけではなく、その先で得られる利益はなにか」を考えることです。

例えば先ほどのAndroidケースの問題の場合は、好きなケースを選ぶことができるという利益があります。
一歩進んでその先の利益について考えてみると「持ち歩く物で自分を表現することができる」「ほかによりよいケースがないかを探すようになる」というようなことが挙げられます。

ユーザーに対して「サービス・商品を利用することでどのような利益が得られるのか」を明確に伝えることができれば、利用イメージを持ちやすくなるために購買意欲を高めることができます。

(5)競合他社との違い

まったくの新しい、世の中にないサービス・商品を打ち出す場合は別ですが、類似サービス・商品などが存在する場合も多くあります。
一度他社のサービス・商品を利用したことのあるユーザーにとっては、なぜこちらのサービス・商品がよいのかが、購買意欲のトリガーとなる場合があります。
インターフェースがよい、コストが安いなど、競合よりも優位となりうる情報を、細かく抽出しましょう。

(6)なぜ「今」なのか

これは、特に期間限定の特典等がある場合に必要な情報です。
行動心理学では「損失回避の法則」というものがあります。
目の前に利益があると、その利益が手に入らないというリスクの回避を優先して損失そのものを回避しようという心理です。

この心理を利用して、「今」購入しなくては損をしてしまう、ということを打ち出せるようにしましょう。