ランディングページは、1ページのみでサービスの魅力を伝え、何かしらの成約に結びつけなければいけません。
少ない情報でいかにユーザーのニーズを喚起し、行動に起こしてもらうかが重要となりますが、心理学を応用するとユーザーに響きやすいコンテンツを作成できる可能性が高まります。

今回は、ランディングページを作成する時に応用できる心理学をまとめました。
ランディングページを頻繁に作成される方は是非チェックしてみてください。

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1.アンカリング効果

人は一番最初に見た数字やデータをよく記憶しており、何かしらの意思決定を行う際、最初に見たデータを重要視する傾向にあります。これを「アンカリング効果」といいます。

アンカリング効果を応用し、ユーザーに対し「この商品はお得だ」「良い買い物ができた」と思わせるようにするための仕掛けを作ることもできます。(「数量限定」「期間限定」というふうにプレミア感をアピールする等)

ランディングページでもファーストビューが重要です。ファーストビューで見られるほんの数秒の間で、自社サービスへの興味を引かなければいけません。
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(※2020年1月23日時点でページが存在しないため出典元リンクを削除しました)
こちらのランディングページでは、ファーストビューに大きな文字で「20.6Kg痩せました」と記載があります。「20.6Kg痩せられる」という印象が頭に残り、それに引っ張られてユーザーは読み進めやすくなります。

2.ハロー効果

ある1つの目立つ特徴を最初に認識すると、その他の構成要素まで一番目立つ特徴に引っ張られて歪んで認識してしまうことを「ハロー効果(または認知バイアス)」といいます。
例えば異性を見るとき、容姿がさわやかな雰囲気であれば中身までもがさわやかで良い人だと思うのも「ハロー効果」です。

3.単純接触効果(≒ザイオンス効果)

何かしらで接触する機会が増えると、その接触した相手に対して好意を持ちやすくなることを「単純接触効果」といいます。
ランディングページに一度訪問して離脱してしまったユーザーに対し、リターゲティング広告を行うことで接触回数を増やし、サービスを記憶して頂くと同時に好感度も上げることができます。
(しかしあまりしつこく追いかけると逆効果となるので加減には注意しましょう。)

4.バンドワゴン効果

「これが流行っている」と聞くと、人はその流行している物事を好意的に捉える傾向にあります。これを「バンドワゴン効果」といいます。
ランディングページ上で「大流行」「大人気」という言葉を含むキャッチコピーを付けられた商品やサービスは不思議とよいものに見えてしまうアレです。
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(※2020年1月23日時点でページが存在しないため出典元リンクを削除しました)
こちらのランディングページでも、「美容業界から大注目」「芸能界1,600人大絶賛」など、今人気で流行中の化粧品であることをアピールする文言が散りばめられています。

5.同調現象

周囲の人間と同じ行動をしていると安心し、逆に自分1人だけが違う行動をしていると不安を覚えることを「同調現象」といいます。
ホームページ上で、例えば「30代男性の8割が使用」「◯◯地区の主婦は皆使っている」というように、商品のマジョリティ性がある場合はそこを最大限アピールすると効果的でしょう。

6.損失回避の法則

人は利益を獲得することよりも、損失を出さない方を重要視します。これを「損失回避の法則」といいます。これは保有効果と密接に関係しています。
これをランディングページページで応用するのであれば、

この化粧水を使わなければ歳相応に老けていく
この育毛剤を使わなければ頭髪は薄くなっていく一方

というように、自社サービスを利用しないと損をしてしまうイメージを沸かせると良いでしょう。

7.マッチングリスク意識

商品やサービスを購入する前、ユーザーは「効果が出なかったら…」と不安を持ちます。これを「マッチングリスク意識」といいます。
このような不安を解消するには、お客様の声や口コミコーナーを設置する等の手段が有ります。
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(※2020年1月23日時点でページが存在しないため出典元リンクを削除しました)
こちらのランディングページでも安心感・安全性を全面に打ち出し、全額返金保証制度も打ち出してユーザーが抱くであろう不安を出来る限り払拭させるような構成となっています。

8.決定回避の法則

人は、選択肢が増えるとその中から選択・決定することが困難になります。これを「決定回避の法則」といいます。
ランディングページ、ゴールは決まっているためできるだけユーザー側で選択する項目を減らし、まっすぐゴールまで案内できるような構成にしましょう。

9.カリギュラ効果

禁止されると、人はかえって禁止された行為をしたくなってしまいます。これを「カリギュラ効果」といいます。童話でも、「鶴の恩返し」や「浦島太郎」でこのような人の性質が描かれています。

キャッチコピー等に応用する場合は、

「本が大好きな方以外はこの本を買わないでください」
「本気で痩せたいと考えていない方はこの先のページは見ないでください」

と言ったような見せ方があります。
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こちらのランディングページでは、冒頭にいきなりインパクトのある否定的な文章を入れ、ユーザーの関心をひきやすくしています。

10.フレーミング効果(≒リフレーミング)

見方や基準を変えることで、同じ物事でも全く違う印象を持ってしまうことを「フレーミング効果」といいます。
以下の文章は同じ現象を表していますが、受ける印象は正反対になるのではないでしょうか。

・大腸がんを患った患者の3割は死亡します
・大腸がんを患っても7割は生存します

少し表現を変えるだけで、受ける印象はマイナスにもプラスにも転換させることができます。自社サービスも、普段と少し違った見方をすれば新たな切り口が見えてくるかもしれません。

11.文脈効果

隣り合う情報の意味がお互いに影響しあい、意味が形成されることを「文脈効果」といいます。
例えば、ホームページで基礎化粧品を販売する際、ターゲットが女性であれば、ピンクやオレンジなどを基調とした柔らかく女性的な印象のホームページデザインに仕上げるのが一般的ですが、男性向けの場合は黒やグレーなどシャープなデザインにする場合が多いでしょう。このように、同じ基礎化粧品でも、周囲の情報を変えると、途端にその商品が誰向けなのか、どのような価値をもっているのかで変わってきます。

12.シャルパンティエ効果

大きさや重さの単位を変換することで錯覚が起こることを「シャンパンティエ効果」といいます。例えば、10kgの鉄と10kgの羽毛布団を比べた時、重さは同じなのに羽毛布団の方が軽そうだと感じてしまいます。シャルパンティエ効果はキャッチコピーによく使われる手法で、「ビタミンC1g」より「ビタミンC1,000mg」と表記されていた方が大量のビタミンCが入っているような印象を受けます。
少し表記を変えるだけでユーザーに与えるインパクトは大きく変わります。

13.権威への服従原理

人は権威のある者の言動には無意識に従ってしまいます。これを「権威への服従原理」といいます。専門家として紹介された人物のアドバイスであれば、ほとんどの人は無条件にその内容を信頼し、受け入れます。例えば基礎化粧品を販売する際も、「皮膚科医が開発に協力」したとアピールできれば、一般的な基礎化粧品よりも印象は良くなるでしょう。

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こちらのサプリは薬剤師が開発に携わってということをアピールし、専門家の確かな知識に基づいて作られた商品だという印象を与えています。

14.一貫性の原理

一度決めたことは無意識のうちにやり通そうとする人の性質を「一貫性の原理」といいます。「決めたこと」というと大げさな感じもしますが、つまりは自分で「やりたい」と思ったことをやろうとする性質のことです。

例えば、ダイエット食品のランディングページの場合、

「夏までに痩せたいですか?」(→痩せたい)
「堂々と水着を来られるカラダになりたいですか?」(→なりたい)

という風に、このページを観ているであろうユーザーの欲求を刺激し、少しずつイエスを取ったうえで、

「この商品を使えば理想の身体が手に入ります」

と訴求することで、ユーザーは痩せたいという欲求を満たす為にその商品を購入する、という流れが起きやすくなります。

15.認知的不協和

自身の中で、矛盾する2つの感情を抱え、不快感を感じることを「認知的不協和」といいます。例えば「タバコは吸いたい。肺に悪いことはわかっている」という状態は「認知的不協和」といえます。
ランディングページ上で、「痩せたいけどついつい食べ過ぎてしまう」という悩みを抱えている人が共感できるようできるだけ具体的に悩みをその認知的不協和が起きている状態を解消するためのサービスはこちらです、という訴求ができればコンバージョンに至る可能性が高いでしょう。
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http://www.ochamura.com/lp/kuwatsubu/lp940.htm?adpcnt=80E_NC

こちらのダイエットサプリ販売のランディングページでも、途中において、

今までダイエットの天敵だったお酒や甘いもの
スリムになる為にはガマンガマン…でも食べたい!
と認知的不協和を表現し、ユーザーの共感を得て、

桑粒習慣があれば、そんなストレスを感じずに食事を楽しんでいいんです。

と自社商品のアピールを持ってきています。

まとめ

世にあるランディングページは短くまとめなければいけない分、ユーザーの心に響かせるための様々な法則が盛り込まれているものがほとんどです。
普段、プライベートでもランディングページに触れる機会はあると思いますので、その際にはそのランディングページを完全なユーザー目線で閲覧してみましょう。
上記のような心理学用語を知った上で、ランディングページ内の情報の何に共感できたか、できなかったかを分析してみると、より理解を深められるでしょう。

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