メルマガタイトルや、リスティングの広告文等、キャッチコピー的な文章を作成する機会は大変多くなっています。
キャッチコピーは短い文章の中でサービスや製品を最大限魅力的に表現するものなので、簡単に作成できるものではありません。
そこで、人の心理を体系立てた心理学を利用すると、どのようなキャッチコピーを作成すればいいのかイメージが湧きやすくなります。

今回は、キャッチコピー作成時に意識すると良い心理学用語を11語まとめました。
キャッチコピー作成で悩むことがある方はぜひ参考にしてみてください。

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1.アンカリング効果

人は一番最初に見た数字やデータをよく記憶しており、何かしらの意思決定を行う際、最初に見たデータを重要視する傾向にあります。これを*「アンカリング効果」*といいます。
キャチコピーは大概ユーザーとの一番最初の接点となる場所に設置されます。ですので例えば【業界最安値】【売上第一位】というよういかに商品を魅力的に見せる単語を盛り込めるかで、後の内容を見た時の印象が変わってきます。

2.初頭効果

最初に受けた印象はなかなか変わらず、一番記憶に残ります。これを*「初頭効果」*といいます。
ユーザーの目に一番最初に触れるキャッチコピーの内容は、一番印象に残りやすいということです。

3.バンドワゴン効果

「今はこれが流行っている」と聞くと、人はその流行している物事を好意的に捉える傾向にあります。この心理現象を「バンドワゴン効果」といいます。

*キャッチコピーにも「大人気の」「今話題の~」*という言葉を含めることで、サービスを魅力的に見せることができます。(ただし誇張表現はNGです。)

4.同調現象

周囲の人間と同じ行動をしていると安心し、逆に自分1人だけが違う行動をしていると不安を覚えることを「同調現象」といいます。
扱う商品にマジョリティ性がある場合は、例えば*「30代男性の8割が使用」「◯◯地区の主婦は皆使っている」*というような文言をキャッチコピーに盛り込むと良いでしょう。

5.スノッブ効果(≒希少性の法則)

入手困難なものほど需要が増大し、気軽に手に入れるものほど需要が薄れていくことを「スノッブ効果」といいます。

キャッチコピーに盛り込む場合は、「完売間近」「残りわずか」というように、人気が高く、入手するのが難しそうな印象を持たせると良いでしょう。

6.カクテルパーティ効果

カクテルパーティーなどで、様々な雑音や会話が入り交じる中で、不意に自分の名前を呼ばれたり、興味・関心の向く話題が上がるとそこだけ際立って聞こえてくることを*「カクテルパーティー効果」*といいます。
人は無意識のうちに自分に関係のある話題・無い話題を選別し、関係のある話題だけをキャッチする傾向にあります。
例えば、メルマガタイトルにユーザー名が入るように設定します。すると、ユーザーが多数のメールをチェックしている時、自分の名前が入ったメールタイトルを見つけると目が止まる確率が高くなります。

7.カリギュラ効果

人は、禁止されると、逆にその禁止された行為をしたくなってしまいます。これを*「カリギュラ効果」*といいます。
童話でも、「鶴の恩返し」や「浦島太郎」でこのような人の性質が描かれています。

キャッチコピー等に応用する場合は

「本が大好きな方以外はこの本を買わないでください」
「本気で痩せたいと考えていない方はこの先のページは見ないでください」

というような見せ方があります。

8.フレーミング効果(≒リフレーミング)

見方や基準を変えることで、同じ物事でも全く違う印象を持ってしまうことを*「フレーミング効果」*といいます。
少し表現を変えるだけで、受ける印象はマイナスにもプラスにも転換させることができます。例えば、リピート率が30%の商品を

訴求する場合、

「30%のユーザーがリピート」

と表現するより

「ユーザーの3人に1人がリピート」

と表現するほうが多くの人がリピートしている印象をうけやすくなります。

9.シャルパンティエ効果

大きさや重さの単位を変換することで錯覚が起こることを*「シャルパンティエ効果」*と呼びます。

例えば、

「ビタミンC1g」
「ビタミンC1,000mg」

は、どちらも表している量は同じなのに後者の方が大量のビタミンCが入っているような印象を受けます。

10.権威への服従原理

人は権威のある者の言動には無意識に従ってしまいます。これを*「権威への服従原理」*といいます。

例えば健康食品や化粧品を販売する場合は、キャッチコピーに*「皮膚科医が推薦」「専門医が開発に協力」*というような文言を盛り込むことができると、一気にその商品に対する信頼性を高めることができます。

11.認知的不協和

*矛盾する2つの感情を抱え、不快感を感じることを「認知的不協和」*といいます。
例えば「タバコは吸いたい。肺に悪いことはわかっている」という状態は「認知的不協和」といえます。

多くの人が潜在的に抱えているであろう認知的不協和に対して、

「痩せたいけど食べたいものは我慢したくないあなたへ」
「スキンケアをさぼりがちでもつるつる肌を手に入れられる」

というように解決策を提示するようなキャッチコピーを作成すれば、当てはまる人には強い関心を抱かせます。

まとめ

短い文章で強い印象を残す必要があるキャッチコピーは、最も心理学が応用されやすい場所だとも言えます。世に溢れるキャッチコピーをよく見てみると、そのほとんどは心理学を踏襲しているものばかりです。
効果的なキャッチコピーを作成するためには、上記で挙げたような心理学用語は基礎知識と捉え、そのうえで自社サービスのユーザーにはどのような表現が響くのかを考えましょう。
ただし、心理的効果を高めようとするあまり、実際の商品の効果を過剰に高めるような表現をすることは厳禁です。法律に抵触する場合もあるので、節度は保ちつつ、効果的な表現を模索しましょう。

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