「インスタジェニック」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
これは写真写りが良いことを指す「フォトジェニック」が転じた言葉で、インスタグラム向きの被写体を表現した言葉です。

インスタグラムは2016年4月に国内ユーザー数が1,000万人を超え、国内の主要なSNSの一つと言えるでしょう。このようなインスタグラムでの投稿の広がりを期待して、インスタジェニックな商品を開発したいと考えている企業もいるかもしれません。

今回は、インスタジェニックな商品事例と、そこから見えてくる特徴について解説します。
どんな商品がインスタグラム上で映えるのかわからないという方、まずは事例から学んでいきましょう。

参考:
「SNS映え」の分析から見えてくる若者の情報行動「シミュラークルモデル」|電通報
  

インスタジェニックとは

「インスタジェニック」は「フォトジェニック」から生まれた用語で、インスタグラム向きの被写体を指します。
フォトジェニック(photogenic)は、人の顔や風景などの写真写りの良いことを指す言葉であり、インスタジェニックは中でもインスタグラムに投稿する写真に絞っています。

では、どうして写真の中でも「インスタグラム向き」の写真が注目されるようになったのでしょうか。
それにはインスタグラムというSNSの特徴があります。

インスタグラムは写真を用いて投稿するSNSであり、投稿内容の中心は画像となります。
そのため、写真は単なる目の前の事実を周囲に知らせるためだけではなく、自己表現の手段として機能しています。

また、インスタグラムのメイン層は10代〜40代の若い女性であり、ファッションに敏感なユーザーが多く存在します。
そのようなユーザーにとって「商品を写した投稿を思わずチェックしたくなる」「購入した商品を自分でも投稿したくなる」というのは、商品購入においても影響を与えるでしょう。

実際、企業においてもインスタジェニックを意識したマーケティングが行われるようになりました。
例えば、100円ショップ大手のキャンドゥではインスタグラムの世界観になじむような商品を紹介し、その商品の在庫をあらかじめ用意しておくという店舗と連動した販売体制を築いています。

参考:
キャンドゥが「インスタ映え」にこだわる理由|東洋経済ONLINE
BtoBtoCの視点が重要!BtoB企業のInstagram事例から学ぶ活用のポイント
「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~
2016年ショッピングのトレンドは――「インスタ映え」
  

インスタジェニックな7つの商品事例

現代では、若い女性向けの商品を中心にインスタジェニックを意識した商品が数多く展開されています。
今回は、その中でも5つの商品事例をご紹介します。

※一部データは、インスタグラム解析ツール「ナビスタ」を利用して算出したものです。
  

1. マスキングテープ|キャンドゥ

100円ショップ大手のキャンドゥでは、インスタグラムで自社商品の案内を行っています。
その中でもマスキングテープ(上画像)は、2016年で最も多くの「いいね!」を得ています。

もともと塗装向けの保護剤として利用されてきたマスキングテープは、現在では手軽にノートを装飾したり、手作りの雑貨を作成したりと、装飾に使うアイテムへ変貌を遂げました。

マスキングテープそのものだけではなく、テープを用いたオリジナルの装飾品を投稿するユーザーもいるでしょう。

参考:
粘着テープ用途革新で20億、なぜ独り勝ちできたか
  

2. ジップバッグ S4P オーガニック マチ付|キャンドゥ

ジップのついた包装用のパックです。2016年の投稿の中で2番目に多い「いいね!」を獲得しました。
手作りのクッキーやアクセサリーをプレゼントする際などに活用できます。
  

3. コルクコースター、シリコンマグカバーほか|キャンドゥ

コルクコースターやマグカップなど、カフェをテーマにしたシリーズです。
自宅でありながらカフェにいるようなゆったりとした時間を楽しむ「おうちカフェ」ブームに合わせた商品となっています。
  

4. TOTTIわたあめ|TOTTI CANDY FACTORY

TOTTI_CANDY_FACTORY.png
TOTTI CANDY FACTORY

『Seventeen』や『りぼん』のような雑誌だけではなく、多くのテレビメディアでも報じられた商品です。原宿を中心として、若者の多い繁華街で展開されています。

ポップな色合いのわたあめで、顧客の目の前で作り上げるのが特徴です。
公式ホームページでは大きなわたあめやポップな色合いのキャンディを手にスマートフォンで撮影する様子も公開されており、写真映えを意識した商品であることがわかります。
  

5. 花ふわり(R)パック1.5g×6p|ヤマキ株式会社

花ふわり|ヤマキ株式会社.png
http://www.yamaki.co.jp/special/hanafuwari/

食品メーカーのヤマキ株式会社が発売したかつお節で、同社の別商品と比べてボリュームが多く見えるのが特徴の商品です。

サラダなどにトッピングするだけでボリューミーな印象を与えるため、写真写りが良くなるとアピールした商品展開を行っています、

参考:
ヤマキ、使い切りタイプの「花ふわりパック 1.5g×6p」を発売
  

まとめ

インスタジェニックな商品の共通点として、「色合いが鮮やかで写真映えすること」「理想の自分を演出できるもの」が挙げられるでしょう。

ただ、絶対にヒットする商品がないように、SNSでシェアされる商品の絶対的な条件はありません。
実際にインスタグラムを利用し、自社の狙いたいユーザー層がどのような商品について投稿しているのかを参考にして、地道なマーケティング調査を重ねましょう。