この記事は2017年2月14日の記事を更新しました。

気軽に動画マーケティングに活用できる動画共有サービスやソーシャルメディアが増えていますが、SNSの中で動画マーケティングに最も多く使われているのがFacebookです。

Facebook自体が近年「動画」に非常に力を入れており、動画関連機能の強化や動画を優先するアルゴリズムの採用などを次々と進めています。
そのため、企業が動画マーケティングを展開するプラットフォームとして活用することも可能です。

そこで今回は、Facebookで動画マーケティングを始める際に知っておきたい5つのポイントをご紹介します。ポイントを押さえているか否かで、マーケティングの成果が大きく変わる可能性がありますので、すでにFacebookマーケティングに取り組んでいる方もチェックしてみてください。
  

押さえておくべき5つのポイント(企画制作編)

2016年1月に行われた国内調査では、コンテンツマーケティングにFacebookを利用している企業は82%に達しています。

参考:
コンテンツマーケティング調査レポート2016年版
  
動画マーケティングにFacebookを活用する企業が増えているということは、裏を返せば“ライバル動画”が多く存在することを意味します。

Facebookの2016年第4四半期決算発表では、企業から投稿される動画の数は月300万件にのぼることも明かされています。つまり、マーケティング目的を達成するためには、その中で如何に自社の動画を見つけてもらい視聴してもらうか、という最初の接触の部分がますます重要となっているのです。

この点を念頭に置きながら、Facebook用の動画を企画制作する際のポイントを見ていきましょう。
  

1. 最初の3秒で興味を引く

Facebookユーザーは次から次へとフィードをスクロールしながら、自分が興味のあるコンテンツを探しています。スクロールする指を止め、動画を視聴するか否かの判断はほんの数秒のうちに行っているため、自動再生される動画の冒頭の数秒でいかに興味を引くかが重要です。

しかもFacebookでは無音状態での自動再生がデフォルト設定であるため、音声がなくても興味を引けるインパクトが求められます。
  

2. 動画は30秒程度をめどに短尺にまとめる

動画尺(長さ)は、動画を企画制作する際に迷いやすいポイントの1つかもしれません。

最近はFacebookでも長尺動画が視聴されているというデータもありますが、人のアテンションスパン(注意力が継続する時間)が短くなっていると言われる昨今、ユーザーは基本的に短尺動画を気軽にサクサク楽しむことを好んでいると推測されます。

また、2016年1月末、Facebookはニュースフィードの表示アルゴリズムの評価対象に「動画の視聴維持率(動画をどこまで視聴したか)」を加えることを明らかにしています。

長尺動画において視聴を最後まで継続させることは容易ではないため、まずは動画を短尺にまとめて視聴維持率の向上を目指したほうが得策と考えてよいでしょう。
既存の動画をFacebookで配信したい場合も、Facebook用に短尺に再編集することで、より高い成果が得られるかもしれません。
  

3. 音声がなくても動画の内容が伝わる工夫をする

従来、Facebookではフィード上の動画は音声なし(ミュート)の状態で自動再生されるというデフォルト設定になっていました。
しかし、2月14日、フィード上の動画が「音声あり」に変更されることがFacebookより発表されました。

ただし、スマートフォンがマナーモードに設定されている場合、あるいはユーザーがFacebookアプリの設定で「フィード内の動画の音声」をオフにしている場合は、従来どおり無音状態で再生されます。

Facebookはモバイルアプリからの利用が9割を超え、外出中の利用も多いと推測されることから、Facebook用の動画は、音声がなくても内容が伝わるよう対策しておいた方がよいでしょう。その最もシンプルな方法が「字幕」や「キャプション」です。
  

  
上記は実際にFacebookで配信された動画(LOCUS制作実績)です。

このようにナレーション内容をテロップや字幕として直接動画内に挿入する形が理想的ですが、既存の字幕なし動画でもSRTファイルをアップロードすることで字幕を追加することが可能です。
  
※2月14日、Facebookはニュースフィード上の動画を「音声あり」再生に仕様変更するなど、動画関連機能のアップデートを発表
  

4. 縦型やスクエア(正方形)の動画にする

YouTubeをはじめとして、動画の基本フォーマットは横型です。

しかし、Facebookに代表されるフィード型SNSはタイムラインが縦に流れる設計になっており、その環境下では横型の動画はどうしても小さい表示になってしまいます。
これに対して、縦型動画やスクエア(動画)は縦型のフィード内で画面占有率が大きくなり、ユーザーの目を引く力が向上します。

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既存の横型動画を縦型に編集し直すことも不可能ではありません。ただ、様々な制約が生じて訴求力の低下も起こり得るため、FacebookやそのほかのSNS等で縦型やスクエア型の動画を配信したい場合は、初めからそのための制作計画や予算を立てておきましょう。
  

5. シェアされやすい要素を盛り込む

ファンが動画を楽しみ、「いいね!」やシェアをしてくれれば、ファン以外のユーザーへのリーチも可能になります。そのために必要なのが“シェアしたくなる要素”です。

一般的に、人は「すごい!」「感動した!」「ビックリした!」など心が大きく動いた際に、その感情や体験を知り合いと共有したくなると言われています。

「泣ける!」等のワードで動画や記事が拡散する現象もこの仕組みのためです。広告を使わずに“バズ”の可能性を高めるためには、視聴者の中でどのような感情を生みたいか、といった視点で企画を考えると良いかもしれません。

そしてもう1つ、最近のトレンドとして“役立つコンテンツ”も人気です。
その代表例がレシピ動画やDIY動画で、日常生活に役立つ情報を動画コンテンツとして配信することで「いいね!」やシェアを多く獲得できる可能性が高まります。

自社商品の基本的な使い方や、応用的な活用方法はもちろんのこと、自社商品が登場しなくてもユーザー層の関心が高いテーマのお役立ち情報を短尺動画にまとめて定期的に配信することで、新しいファンの獲得が期待できます。

味の素(AJINOMOTO NEWS)内で配信されたレシピ動画