この記事は、2017年2月28日に公開された記事を再編集しています。

ホームページのデザインを考える時、配色はどのように決めていますか?
利用するユーザーのために*「誰にとっても見やすい色がいい」*と考えている企業も多いでしょう。
そのような企業にとって意識したいものの1つにカラーユニバーサルデザインという考え方があります。

今回はカラーユニバーサルデザインについて、導入するポイントと実際の事例を紹介します。
日本人男性の場合、5%もの人が通常とは見え方が異なる色覚異常を抱えています。カラーユニバーサルデザインとは、このような色覚異常を抱えている人を含め誰にとっても見えやすいデザインを目指すあり方です。

ホームページはユーザーとのコミュニケーションをとる大切なチャネルの1つです。
「誰にとっても見やすく・操作しやすい」デザインを目指すようにしましょう。

参考:
先天色覚異常|日本眼科学会

カラーユニバーサルデザインとは

「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」とは、より多くの人が利用しやすい配色を行った製品や施設・建築物・環境・サービス・を提供しようとする考え方です。

多くの行政が市役所や公民館のような公共施設に取り入れているだけでなく、民間企業でもも薬品のパッケージや銀行の各種書類などの商品・サービスに反映させています。

参考:
カラーユニバーサルデザインとは|東京都保健福祉局

色におけるユニバーサルデザインはなぜ必要か

では、なぜカラーユニバーサルデザインが必要とされるのでしょうか。

まず、前提として考えておきたいのが「人によって見え方は様々である」ということです。
視力が弱い人もいますし、目の色が違えば色の感じ方は違います。老いによって視力が落ちて以前とは見え方が異なっている人もいるはずです。。

なかでも先天色覚異常と呼ばれる通常の見え方とは異なる色の感じ方をしている人は、日本人の場合男性で約5%、女性で0.2%いるとされています。
つまり、日本全体でいえば、320万人以上もの人がいる計算になります。

また、白内障や緑内障といった加齢により発症の可能性が高くなる目の病気の発症している人も増加傾向にあります。

このような通常の見え方とは異なる人は、人数から見ても決して無視できる存在ではありません。ユーザーにとって見えづらい状態があるのは、ホームページ運営における大切な視点の1つであるUX(ユーザーエクスペリエンス)にも影響します。

例えば、ボタンの文字が見えなくて問い合わせフォームの先にたどり着けない場合や、ショッピングカードのロゴが見つからずにそのまま離脱してしまうなど、色が識別できないことでコンバーションに関わる可能性もあるあります。
そのようなロスを防ぐためにも、色への配慮は大切です。

より多くの人にとってわかりやすく操作しやすいホームページにすることは、ホームページ自体の質とユーザーの利用満足度を高めるためにも必要です。

参考:
先天色覚異常|日本眼科学会
人口推計(平成28年(2016年)9月確定値,平成29年2月概算値)
カラーユニバーサルデザインとは|東京都保健福祉局
UIとは?UXとは?違いを理解しよう!