BtoBマーケティングのプロセスは、まず「商品・サービスの認知獲得」から始まります。商品・サービスについて新たに知ってもらうきっかけの一つが、「広告」です。この記事では新人マーケターに向けて、BtoBマーケティングにおけるWeb広告施策の活用法を解説します。目的に応じてどんな広告を使い分けるべきかについてもお伝えします。

ペイドメディアの特徴と使い方

BtoBマーケティングのプロセスは、商品・サービスについて見込み顧客の認知を獲得するところから始まります。
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[図1]BtoBマーケティングのプロセス

自社Webサイトへ見込み顧客を集客し、リードを獲得するためには、それ以前にさまざまメディア(媒体)を通じてできるだけ多くのユーザーと接触し、自社の存在を知ってもらうステップが不可欠です。

メディアには、大きく分けて3つの種類があります。

●ペイドメディア=広告
 …商品・サービスの認知を獲得する場

●アーンドメディア=ユーザーによるSNS投稿・ブログなど
 …共感・信頼を獲得する場

●オウンドメディア=自社メディア
 …理解を深め、リードを獲得する場

Web広告は、ペイドメディアに含まれます。例えば検索ポータル、動画サイトや、各種Webサイトブログを閲覧している最中に表示される広告がその一例であり、企業側が広告費を外部メディアに対して支払うことで、「広告枠」を買う仕組みです。

この方法により、オウンドメディアやアーンドメディアでは接触できない、より多くの見込み顧客にリーチして自社のことを知ってもらうことができます。「自社商品・サービスについて認知を拡大し、集客を強化したい」という時に有効です。

▼Web集客の全体像が知りたい方はこちらをチェック
https://ferret-plus.com/25555

BtoBマーケティングのターゲットニーズ把握

BtoBマーケティングでは「顕在層」「準顕在層」だけではなく「潜在層」もターゲットとし、3つの層それぞれに向けて広告を打ちます。

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[図2]BtoBマーケティングのターゲット

[出典]広告出稿とは?流れや費用をBtoBマーケターが徹底解説 | Webマーケティングツール『ferret One』

①顕在層:特定サービスの名前を挙げて比較・検討段階に入っている人

②準顕在層:ビジネスの課題解決の目的で「何らかの新たなサービスやツール導入が必要だ」と漠然と考えている人

③潜在層:「なんか不便だ」「なんか上手くいかなくてモヤモヤする」と思っているが、どうしていいか分かっていない人

BtoBマーケティングにおいても、③「潜在層」に当てはまる人が数の上では最も多くいます。現状、ビジネス上の何らの課題を抱えていたとしても、その解決策をすぐに見つけられる人は少ないからです。そのため、潜在ニーズにアプローチするための施策も必要です。

BtoBマーケティングにおける主要ペイドメディア

BtoBマーケティングにおける広告出稿先のパターンを紹介します。

①PPC広告(Pay Per Click広告)

PPC広告はPay Per Click広告の略で、1回クリックされるごとに広告料金が発生するWeb広告の総称です。クリックされた際に料金が発生するので、基本的に広告を掲載しただけでは料金はかかりません。1クリックごとの課金のほかに、表示された回数に応じた課金(CPM課金)を選べる場合もあります。

リスティング広告と混同されがちですが、PPC広告リスティング広告ではなく、PPC広告の中の一形態がリスティング広告です。

②リスティング(検索連動型)広告

ユーザー検索エンジンでキーワード検索をした際、キーワードに応じて検索結果に表示される広告です。キーワードによって1クリックごとの料金が異なり、人気のあるキーワードは高額になります。

③ディスプレイ広告

Webサイトのサイドバーやオンライン記事の下部などに表示される広告です。検索結果ではなくコンテンツ自体に広告が表示されるのがリスティング広告との違いです。一度自社サイトから離脱したユーザーに対し、行動を追跡して他サイトで広告を表示させることで再訪を促すリターゲティング広告もここに含まれます。

<例>
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④SNS広告

FacebookやTwitter、InstagramなどのSNS上に表示される広告です。SNS内でのユーザーの興味・関心によって表示される広告が変化します。特徴としてはユーザーが自分と関連が高い情報という前提で向き合う「ニュースフィード/タイムライン」上に、他の投稿とほぼ同じフォーマットで広告メッセージを出せる点です。これは「ネイティブアド」と呼ばれ、バナー枠などと比べて高いメッセージ受容度が期待できます。

<Facebook広告の例>
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⑤記事広告・タイアップ広告

メディアと提携し、自社サービスの宣伝のために記事を制作、掲載してもらう広告です。記事中に必ず「Ad」や「広告」のように広告であることを明記する必要があります。ニュースサイトや情報系Webメディアなどのデジタル媒体でも、新聞や雑誌などのアナログ媒体でも、どちらでも利用できる手法です。

<記事広告の例>
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⑥BtoBメディアの純広告枠

メディアが用意している広告欄に自社広告を掲載してもらう手法です。メディアが築き上げた特定のテーマに関心の高い多くの読者に対し、そのメディアを閲読しているタイミング(=読者はそのテーマの情報摂取モードである)で効率よく広告メッセージを訴求できます。これもデジタル/アナログどちらでも利用できます。

⑦OOH(屋外広告・交通広告)

OOHとはOut Of Homeの略で、電車内の中吊り広告やラッピング車両、屋外看板やデジタルサイネージなど、屋外媒体を利用した広告です。駅構内に掲載される広告も含みます。電車やバスに比べてタクシーは決裁権を持つ人物が利用する確率が高いので、タクシー後部座席の動画広告は決裁者の認知を獲得する手段として有効です。

▼それぞれの費用相場はこちら!
https://ferret-one.com/blog/btob-ad

目的に合わせて最適なメディアを選択する

リスティング広告で「顕在ニーズ」にアプローチ

Googleなどの検索エンジン検索結果画面に表示されるリスティング広告は、顕在顧客を集客したい場合に有効です。ユーザー自身が検索したキーワードに関係する広告表示となるため、商品・サービス名を挙げて、導入の検討段階に入っている人に向けた訴求をすることがポイントです。

●認知度が高い商品
●ターゲットが明確に定まっている商品

リスティング広告に向いています。

▼初心者でも運用できる!リスティング広告の具体的なやり方や、おすすめツールはこちら
https://ferret-one.com/blog/listing-ads

「まったく初めてで知識がなく、運用が不安」という人は、Web広告運用代行会社に依頼する手もあります。

広告設定・管理の社内工数を削減できる
広告の改善提案を受けられる
広告運用ノウハウを豊富に持つ会社に伴走してもらえる

といったメリットがあります。

▼Web広告運用代行を選ぶポイントは?
https://ferret-one.com/blog/ad-operation-agency

「潜在ニーズ」にアプローチするプッシュ型広告

●潜在層にアプローチしたい商品
●認知度が低い商品

は、プッシュ型広告が向いています。

プッシュ型広告とは、不特定多数の人、特に「自社サービスに、興味を持っているであろう人」にアピールする「攻め」の広告です。Web上の検索・閲覧履歴からユーザーの興味関心を絞りこんで広告配信する仕組み(=ターゲティング広告)や、一度自社サイトを訪れたユーザーを追跡して広告配信できるリターゲティング広告なども活用できます

ディスプレイ広告やSNS広告などはプッシュ型広告に含まれます。テキストだけではなく、画像、イラスト、動画なども交えて視覚的にユーザーの目を引きやすい特徴があります。

これに対して前述のリスティング広告は「プル型広告」と言い、能動的に情報を探している人に訴求するための広告です。

▼初心者でもわかる!ディスプレイ広告についてもっと詳しく
https://ferret-one.com/blog/display-ads

▼成功事例も解説!Facebook広告についてもっと詳しく
https://ferret-one.com/blog/facebook-ads

今、マーケターが理解するべき「Cookie規制」

昨今はCookie規制の影響で、リターゲティングによる新規顧客獲得が難しくなりつつあります。リターゲティングとは、自社サイトに一度訪問したユーザーに対してCookie情報を付与し、サイト離脱後に広告を配信する手法です。自社サイトに訪問したユーザーは比較的興味のある層といえるので、これまでは獲得効率の良い最もメジャーな手法のひとつでした。ブラウザに記録されるCookie情報を参照することで、ユーザーのブラウザ上での検索・閲覧行動履歴に基づいて特定のターゲットに対して広告を配信するという仕組みです。

ところが昨今は個人情報保護の観点から、ユーザー自身が特定のWebサイト上で同意をしなければ、サイト側はCookie情報を取得できなくなっています。それ故、大型のプラットフォーム内でのターゲティングなど、代替施策へ目を向けることも重要視され始めています。

「理解つき」の認知を醸成する記事広告

記事広告とは、Webメディアや雑誌新聞などの媒体において、通常の記事と同様の体裁で掲載される広告のことです。「記事広」と略される場合や「タイアップ広告」と呼ばれる場合もあります。

広告】や【PR】【Sponsored】などの広告であることが分かる表記がされており、体裁は記事同様でも通常の記事とは区別がつくようになっています。

記事広告のメリットは、次の4点です。

①「理解をともなった認知」を得ることができる

記事広告広告であると同時に読み物でもあります。サービスの内容や強みの紹介をからめた読み物をじっくり読んでもらうことで、ただの認知ではなく「深い理解をともなった認知」を得ることができます

②ユーザー側に媒体で育んだ前提知識がある

メディアにはそれぞれ読者層があります。たとえばferretの読者ならば企業の経営者やマーケティング担当者が多いので、ferret内で継続的にマーケティング関連の記事を閲読してきているので、ある程度マーケティングの知識を持っていると推測できます。

このように読者がどの程度前提知識を持っているか推測できるので、読者の知識レベルに合った広告を展開することができます。

③コミュニケーションスピードが早い

メディアを訪れる読者はすでに記事を読むモードになっています。「広告に目を止めてもらう→情報収集モードになってもらう」という工程を省くことができるので、コミュニケーションスピードが早まります。

④記事広告単体で文脈が完結する

一般的な広告キャンペーンは、例えばCM1本という単体で文脈を作るのではなく、いくつかの広告のメディアミックスやUGC(ユーザー生成コンテンツ)を複数組み合わせて大きな文脈を生み出します。

一方、記事広告は、一本の記事の中で自由に文脈を作って完結させることができるので、記事単体で態度変容にまで持っていくことができます

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https://ferret-one.com/blog/about-paidpublicity

広告施策は、集客の「呼び水」

商品・サービスに対する認知度が低いと、BtoBマーケティングの展開は加速していきません。
そこで、広告施策を効果的に活用することで、マーケティングプロセスの入口に立つことができるのです。Web広告施策とは集客の「呼び水」となる重要施策だと言えます。

まずは

●現状、自社の商品・サービスに対する認知度はどうか?
●アプローチを強化すべきは、どんなユーザー層なのか?

といった点を整理したうえで、自社の目的に合致する広告施策に取り組みましょう。