自己分析をするなら知ってて当たり前!今さら聞けない「ジョハリの窓」の行い方とポイントを解説
追記(2017/3/30)
本記事で扱う「ジョハリの窓」およびそのツール説明部分において、情報引用元の記載が抜けておりました。その追記をした上で、一部内容を訂正させていただきました。
就職活動時など自分のキャリアを考える際に必要となる自己分析。
自分のことは自分がよく知っていると考えがちですが、いざ自己分析を始めてみるとなかなか思ったように進まないものです。
今回は、自分の今後の道筋を見極めるために欠かせない自己分析を効率よく行うために試していただきたい、自己分析フレームワークのひとつである「ジョハリの窓」についてご紹介します。
特に、自己分析をしたいけれどなかなか進まない、どのように行ったらよいかわからない、という方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
ジョハリの窓とは
ジョハリの窓とは、サンフランシスコ州立大学の心理学者、ジョセフ・ルフト氏とハリー・インガム氏の共同研究で発表された心理学で使用される自己分析モデルです。
4つの枠の中に自分の認識している特徴や自分は認識していなくても他人が認識している特徴などを書き込み、自己理解を深めていきます。
初対面どうしで行うと、相手が知っている自分の情報が圧倒的に少なくなってしまいますので、お互いをよく知る人どうしで行うようにしてください。
推奨されている実施人数は、5人以上8人未満です。
このフレームワークを使用すれば「自分から見た自分」と「他人から見た自分」のズレを認識できますので、就活時に自己分析を行う際の手助けとなります。
4つの枠に書き込む内容は、以下の通りです。
・①開放の窓:自分も他人もよく知っている自分について
・②盲点の窓:自分は知らないが、他人は知っている自分について
・③秘密の窓:自分は知っているが、他人は知らない自分について
・④未知の窓:自分も他人も知らない自分について
この4つの領域のうち、特に「開放の窓」の領域に書き込める内容が多くなればなるほど、他人とのコミュニケーションが円滑に進みマスクなり、就活時にもアピールポイントとして使用することができます。
ジョハリの窓を行う手順
step1.
参加者は全員、お互いにお互いのことを知っているはずですが改めてここで「自分はどういう人間か」について、簡単で構いませんので順番に自己紹介をします。
ここは「自己開示」をするための重要な手順ですので、なるべく省かないようにしましょう。
step2.
次に、4つの窓が書かれたシート・性格の要素19が書かれているシート・白紙の紙(例えば、5人で実施する場合は1人5枚用意する)筆記用具を、参加者全員が用意します。
性格の要素19は、以下の通りです。
性格の要素19のポイント
①頭が良い
②発想力がある
③段取り力がある
④向上心がある
⑤行動力がある
⑥表現が豊か
⑦話し上手
⑧聞き上手
⑨親切
⑩リーダー資質がある
⑪空気が読める
⑫情報通
⑬根性がある
⑭責任感がある
⑮プライドが高い
⑯自信家
⑰頑固
⑱真面目
⑲慎重
引用元:ジョハリの窓で自己分析|ポテクト
step3.
続いて、19項目の中から自分に当てはまると思うものを選択し、空白の紙に書き出します。
step4.
次に、19項目の中から相手に当てはまると思うものを選択し、空白の紙に書き出します。
書き出したら相手に紙を渡してください。
この作業を繰り返し、全員が全員の性格を書き出すようにします。
step5.
人数分が出揃ったら、step2で自分で書き出した自分の性格の番号と、step3で書き出された相手から見た自分の性格の番号を見比べて、4つの窓が書かれているジョハリの窓シートに番号を書いていきます。
共通している番号は「開放の窓」に書き込んでください。
自分のみが書き出している番号は「秘密の窓」に書き込みます。
自分は書いていないが、相手のみ書き出している番号は「盲点の窓」に書き込みます。
最後に、自分も相手も書いていない番号は「未知の窓」に記入します。
step6.
最後に、作成したジョハリの窓シートを参加者全員で回し読みします。
これは自己開示に必要な手順ですので、忘れないようにしましょう。
これで完了です。
「開放の窓」を広げるためのポイント4つ
ジョハリの窓を活用して「開放の窓」を広げるための主なポイント4つをご紹介しますので、参考にしてみてください。
1.自己開示
まずは自己開示がなによりも重要です。
自分がどういう人間なのか、自分だけではなく相手にも理解してもらわなければ「開放の窓」は広がらないからです。
ジョハリの窓を行う手順をご紹介しましたが、step1.とstep6.で自己開示を行う場面があります。
自分のことを自分も他人も理解できるように開示する、というのは気が引けることですが、自己開示をしなければなにも始まらないことを念頭においておきましょう。
2.「自分が知らない自分」に気づく
4つの窓のうち「盲点の窓」は「自分が知らないけれど相手は知っている自分」を表しています。
この窓に注目すると「自分の態度は相手にはそう見えているのか」という気づきを得ることができる、ということです。
相手から自分がどのように見えているのかを認識すれば「自分も相手も知っている自分」の領域、つまり「開放の窓」の領域を広げることができ、かつ「盲点の窓」を狭めることができます。
3.「秘密」を開示する
4つの窓のうち「秘密の窓」は「自分だけが知っている自分」を表しています。
自分のプライベートなことまですべて暴露する必要はありませんが、ジョハリの窓を行った結果、19項目の中からこの窓に該当した性格については、なるべく開示することが重要です。
「自分だけが認識している自分」を相手にも認識してもらえば「自分も相手も知っている自分」の領域、つまり「開放の窓」の領域を広げることができ、かつ「秘密の窓」を狭めることができます。
4.「自分も相手も知らない自分」に気づく
ここまでご紹介した3つのポイントを抑えていくと、自分も相手も気が付かなかったことに気がつくこともあります。
これが「未知の窓」に気がつく、ということです。
「未知の窓」に気がついて自分も相手も認識すれば、必然的に「自分も相手も知っている自分」、つまり「開放の窓」を広げることにつながります。
ジョハリの窓を行う際の注意点
複数人でジョハリの窓を行う必要がありますので、まずは誰を選ぶか、というところで困ってしまうことも多々あります。
ここで注意してほしいことは、信頼関係が築けている相手を選定することです。
ジョハリの窓を行う際は自己開示が大きなポイントとなるため、場合によっては言いたくないことも言わなければならないこともあります。
つまり、正直に相手の性格を指摘することで、傷つけてしまい、人間関係に暗雲が漂うケースもあるということです。
信頼関係がすでに築かれている相手であれば、自分のことを思って遠慮なく真剣に答えてくれるはずです。
相手を選定したらは、いいところも悪いところも遠慮なく指摘してほしいことを伝えるようにしましょう。
ジョハリの窓 Web実行ツール
https://potect-a.com/johariwindow.html
こちらは、パソコンやスマートフォンを使用してジョハリの窓を行うことができる無料ツールです。
チェックシートなどを用意しなくてもこのツール上で簡単に診断を行うことが可能です。
使用方法も非常に簡単で、参加者を4人〜8人集めてグループを作成し、名前を記入した順に参加者に当てはまると感じる性格項目にチェックするだけ。
チェックを入れたら「次の人へ」ボタンをクリックします。
この作業を参加者全員が完了するまで繰り返すと、最終画面で参加者全員分のジョハリの窓が表示されます。
まとめ
ジョハリの窓を行うということは、自分の性格のいいところも悪いところも洗いざらい開示することにつながります。
そのため、自己分析をしたい・ジョハリの窓についてはなんとなく知っているけどやれていない、という状況に陥りがちです。
しかし、物事は、捉え方ひとつで姿を大きく変えていきます。
ジョハリの窓を試せていないという方は、考え方を変えて「ジョハリの窓を使用して自己開示をすれば相手に自分のことをよく知ってもらう機会になる」と捉えてみてはいかがでしょうか。
自己分析をすると決めたなら、弱い自分や恥ずかしがる自分から逃げずにしっかりと向き合うことで、新たな自分に「気づく」ことができます。
ぜひ本記事をきっかけに、新たな自分と出会うための「ジョハリの窓」を行ってみてください。
- フレームワーク
- フレームワークとは、アプリケーションソフトを開発する際によく必要をされる汎用的な機能をまとめて提供し、アプリケーションの土台として機能するソフトウェアのことです。 元々は枠組み、下部構想、構造、組織という意味の英単語です。アプリケーションのひな形であり、これを開発に利用することで、大幅な効率の向上が見込めます。
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