日本語しかわからなくても大丈夫!多言語対応の前に学びたい「やさしい日本語」表記のポイント
店舗や施設を利用する顧客は、母国語として日本語を話せる日本人だけではありません。
日本に在住している外国人のなかには、簡単な日本語はわかっても難しい文章は理解できないという方もいるでしょう。
せっかくホームページやSNSを使って情報発信していても、日本語が理解されずにトラブルになったことがある企業もいるかもしれません。
しかし*「英語も中国語も話せないし、翻訳にお金はかけられない」*という方もいるでしょう。そんな方にとって、取り組みやすいのが「やさしい日本語」 による表記です。
今回は「やさしい日本語」とは何か、また表記のポイント5つを紹介します。
「やさしい日本語」とは、難しい日本語を避け、わかりやすい日本語で表記する方法で、災害時の情報発信を中心に行政でも取り入れられています。
ぜひこの機会に表記のポイントを学んで、きちんと顧客に伝わる情報発信を行っていきましょう。
「やさしい日本語」とは
「やさしい日本語」とは、普通の日本語よりも簡単で外国人にもわかりやすい日本語のことです。
弘前大学や東京外国語大学などの学術機関を中心として、災害時の情報発信やインバウンド観光客へのコミュニケーション方法として研究されています。
言語対応の1つとして市町村のホームページでも採用されるなど、社会に広まりつつある表記方法と言えるでしょう。
▼「やさしい日本語」表記による京都府亀岡市のホームページ
http://trans.hiragana.jp/ruby/http://www.city.kameoka.kyoto.jp/kokusaikouryuu/access/shiyakusho-access.html
参考:
[減災のための「やさしい日本語」|弘前大学人文学部社会言語学研究室]
(http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/EJ1a.htm)
「やさしい日本語」が必要となった背景
なぜこういった簡単な日本語表記が必要とされているのでしょうか。
それには地震や洪水、大雪などの災害が関係しています。
阪神淡路大震災の際に被害にあった外国人の中には、日本語も英語も正しく理解できず、避難生活の中で必要な情報を受け取ることができない人がいました。
そういった人たちでも、正しく情報を受け取れるようにという目的で弘前大学での研究が始まったのが「やさしい日本語」の始まりです。
現在では、災害時の情報だけでなく、生活情報まで領域は広がっています。
日本国内に在住している外国人の数は2013年以来増加傾向にあり、2016年末時点で223万人にものぼります。
人手不足解消の1つの方法として、外国人労働者の受け入れが挙げられており、今後もこの数は増加していくでしょう。
日本に住む外国人が増えていくなか、「やさしい日本語」はコミュニケーションにおける手段として有効です。
企業にとっても覚えておきたい表記方法の1つと言えるでしょう。
参考:
[平成27年末現在における在留外国人数について(確定値)|法務省]
(http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00057.html)
[スーパー人手不足で雇用多様化 シニア、外国人に拡大]
(https://mainichi.jp/articles/20170127/k00/00m/020/037000c)
「やさしい日本語」表記5つのポイント
「やさしい日本語」を表記する際には、基本的に新たに文章を作成する必要はありません。
ホームページやSNSなど通常利用している日本語の文章を元にして、言い換えを行っていきましょう。
それでは、表記におけるポイント5つを紹介します。
1.難しい言葉を避け、簡単な語を使う
日本語特有の慣用句や熟語を避け、簡単な語に言い換えます。
例)「今朝」→「今日の朝」、「確認する」→「よく見る」
このように表現を簡単にすることで、少ない語彙でもわかりやすい文章が書けるでしょう。
2.一文を短くし、文の構造を簡単にする
長文で複雑な構造の文章は避け、短く簡単な文章にしましょう。
例)「当院にお越しの際にマスクをつけていただけない場合、受診をお断りする場合があります」→「◯◯病院にくる時は、マスクをつけてください。マスクをつけていない方は、受診をことわる場合があります」
3.使用する漢字の量や内容に注意する
漢字を多用しすぎると、読めない場合があります。
すべての漢字のにふりがなを振るだけでなく、使用する量に気をつけましょう。
一方で漢字圏の方にとっては、漢字を使用することでむしろわかりやすい文章になることもあります。自社が見込んでいる顧客に合わせて考えましょう。
4.あいまいな表現は避ける
あいまいな表現は誤読のおそれがあります。明確な表現を心がけましょう。
例)「この商品はやや小ぶりで、高身長の人は使用しづらい可能性もあるでしょう」→「この商品は小さめです。身長の高い人は使用しづらいでしょう」
5.知っておいた方がいいと思われる単語はそのまま表記し、言い換えを添える
すべての用語を言い換えるのではなく、相手にとって知っていると役に立つ単語はそのまま表記するようにしましょう。言い換えも併せて表記し、今後その単語が出てきても理解できるようにします。
参考:
[やさしい日本語パンフレット|弘前大学人文学部社会言語学研究室]
(http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/ejpamphlet2.pdf)
やさしい日本語ツーリズム研究会
まとめ
やさしい日本語とは、難しい日本語の表現を減らし、外国人でもわかりやすい簡単な日本語で表記する方法です。
表記する際には、以下のポイントを意識して元となる文章からの書き換えを行いましょう。
・難しいことばを避け、簡単な語を使う。
・1文を短くし、文の構造を簡単にする
・使用する漢字の量や内容に注意する
・あいまいな表現は避ける
・知っておいた方がいいと思われる単語はそのまま表記し、言い換えを添える
「やさしい日本語」としてわかりやすい文章になっているチェックするためのツールも提供されています。作成した文章を使用する前にチェックを行なって、文章の質を高めましょう。
▼やさしい日本語チェックソフト「やんしす」 (YAsashii Nihongo SIen System)
http://www.spcom.ecei.tohoku.ac.jp/~aito/YANSIS/
*英語だけでなく韓国語や中国語、タイ語などを母国語とした多様な人がいる中、すべての言語に対応するのは難しいかもしれません。*ですが、やさしい日本語は日本語をベースとしているため、比較的容易に取り入れることができるでしょう。
対面でのコミュニケーションだけでなく、ホームページやSNSを通じたコミュニケーションでも、相手に誤解なく情報が伝えられることは大切です。今回紹介した表記方法を覚えて、顧客とのコミュニケーションに生かしていきましょう。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- インバウンド
- インバウンドは英語で「入ってくる」という意味で、マーケティングの分野ではプル型(受け身)のマーケティング手法として使われます。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
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