会社規模の大小に関わらず、ソーシャルメディアの運用は多くの会社で実施されています。

しかし、会社単位での運用は意外と多くの課題を抱えているものです。
個人で利用する場合は、気が向いた時に思いつきで投稿しているため、なんの苦もないですが、会社運用の場合は意味のない投稿はできません。

運用開始当初は良かったものの、段々とネタが尽きてきたり、ありきたりなものになったりと課題が出てきます。効果的な投稿を日々考えていくのは中々難しいものです。
今回は、ソーシャルメディア運用のネタ出しにおけるヒントをご紹介します。

ソーシャルメディア運用の目的を考えてみよう

何を書いてもいい、となるとあまりに自由度が高過ぎて中々アイデアが出て来ません。
まずソーシャルメディアの運用をする目的を振り返ってみることで、最適な投稿の内容が見えて来ます。

まず、ソーシャルメディアの投稿を通して、ユーザーに対してどのような反応を期待しているのか指針を持つことが重要です。しっかりとした狙いを頭の中を整理すると、有効なコンテンツとはどんなものかが見えてきます。

商品を利用するシチュエーションを考える

ECサイトの運営をしている企業などは特に多いかもしれませんが、商品の販売を目的としている場合、必要な投稿はやはり商品の魅力を伝えることです。その商品を利用できるシーンや、便利な使い方などを説明するような投稿が有効です。

例えば、防水キーボードなどの商品を扱う場合、「水に強い」という競合優位性を押し出すため、「コーヒーをこぼしても大丈夫」といった実際の使用で考えられるシチュエーションをリストアップしてスケジューリングするといいでしょう。

また、「お風呂でも仕事できる」「釣堀でも仕事できる」といった、実際に想定され得るケースから逸脱していても問題ない場合も多くあります。ある程度のネタ要素は話題作りのきっかけにもなり、エンゲージメントを向上させるきっかけにもなります。

共感できるポイントを探す

ソーシャルメディア運用の目的で特に多いのが、ブランディングです。ユーザーのプライベートな空間にリーチすることになるため、投稿内容によっては親しみやすさを演出するチャンスが転がっています。

この場合具体的な商品を紹介する必要もないため押し付けがましいというイメージを与えるリスクが少なく、かなり幅の広い投稿が考えられます。

ソーシャルメディアの投稿が効果を発揮するのは、やはりユーザーにシェア、いいねされた時です。言い換えれば、ユーザーにどれだけ共感される投稿ができるかでソーシャルメディア運用の効果は大きく変わって来ます。ソーシャルメディア運用は、その商品を活用できそうな人の心に訴えかけるちょっとしたアイデアで、エンゲージメントを高めていく作業とも言えます。

ユーザーがシェアやいいねをしたくなる瞬間をしっかり考慮された投稿は、やはり多くのエンゲージメントを集めます。
一般的に人がSNSで拡散したくなるきっかけとして、以下のようなものが挙げられます。

・感情が刺激されたことを伝えたい
・自慢、自己表現ができる
・価値のあるものなので伝えたい

これらの要素を加味し、自社ブランドが提供できるものはないかという考えでアイデア出しをするといいでしょう。

無理してバズを狙いにいく必要はない

ソーシャルメディア運用というと、「バズことを狙う」という目的にするというイメージを持っている人も多いでしょう。

しかし、エンゲージメントを高めようと言っても、無理に奇をてらって常にバズを狙う必要はありません。

いつもバズる内容を投稿するとアカウントは確かに目立つ上にフォロワーを獲得しやすいですが、無理をしてネタをひねり出そうとしても中々続かないものです。持続しないアカウントはすぐに飽きられてしまい、あまり意味がありません。

また、そもそもブランディングとは、そのブランドらしさを伝える活動であり、バズを生むことはその手段の一つでしかありません。バズを狙うが先行してしまいブランドらしさが考慮されていない投稿は、結果として共感を生んでいるとはいえない結果に終わることも十分に考えられます。
あくまでブランドとユーザーに寄り添った、ポジティブな共感によって拡散を狙っていくのが得策です。