企業でキャラクターを使ったマーケティングを行いたいと考えた時、まず悩むのがキャラクターをどういったコンセプトで作成するかでしょう。
自社の商品やサービスをモチーフにするにしても、ただ目と鼻と口をつければ愛らしいキャラクターになるとは限りません。

キャラクターを作成する時には、人気のあるキャラクターから学ぶことも1つの手です。
特に、全国規模のキャラクター人気投票であるゆるキャラグランプリは、ファンから愛されるキャラクター作りを学ぶのに適しているでしょう。

今回は、ゆるキャラグランプリ受賞企業からみたファンを生み出すキャラクター作り3つのポイントを紹介します。
キャラクターがファンに愛されるようになるには、愛らしさだけでなく、ファンに向けた定期的な情報発信も重要です。それぞれの企業がキャラクターをどのような活用しているのかをみながら、キャラクターマーケティングを学びましょう。

ゆるキャラグランプリとは

ゆるキャラグランプリ_オフィシャルウェブサイト.png
http://www.yurugp.jp/

ゆるキャラグランプリとは2011年から毎年1回行われている全国規模のキャラクター人気投票です。

「ゆるキャラ」という言葉自体を聞いたことがある人は多いかもしれません。
「ゆるキャラ」はタレントのみうらじゅん氏が命名したもの、地域のご当地キャラや企業キャラクターの総称として用いられています。

2006年に誕生した滋賀県彦根市の「ひこにゃん」がブームの火つけ役と言われ、各自治体でもオリジナルのゆるキャラによるキャラクター戦略が取られるようになりました。
それに伴い、2016年にはゆるキャラグランプリも、発表会に5万以上もの人が来場するほどの人気イベントとなっています。

参考:
[ゆるキャラ、リストラ時代「くまモン」の背中遠く|日本経済新聞]
(http://www.nikkei.com/article/DGXMZO09123070T01C16A1H11A00/)
[ゆるキャラグランプリ2016 高知のしんじょう君に栄冠!!|産経WEST]
(http://www.sankei.com/west/news/161106/wst1611060042-n1.html)

人気が出るキャラクター作り3つのポイント

ゆるキャラグランプリでは、ご当地部門だけでなく企業・その他部門も設置されています。
過去には共通ポイントサービスPonta(ポンタ)のキャラクター「ポンタ」や、NTTドコモのキャラクター「ドコモダケ」のような有名キャラクターが受賞しており、企業キャラクターの人気が可視化される場でもあります。

では、これからキャラクターマーケティングを考えている企業にとって、こういった人気キャラから何を学べばいいのでしょうか。

2013年から2016年にかけて上位10位以内となったキャラクターから、人気の出るキャラクター運営のポイントを3つ紹介します。

1.動物をモチーフにしてキャラクターを作る

4年間で上位10位以内となった40キャラクターのうち、動物をモチーフにしたものは20を超えています。(※)

2014年以外の3年間では上位3位全てが動物モチーフであり、動物系のキャラクターが手堅い人気を得ていることがわかるでしょう。

【2013~2016年上位3位のキャラクターモチーフ(動物のみ)】
クマ…2
猫…2
猿、たぬき、犬、トラ、狐…1

上記のように、モチーフとして用いられているキャラクターは消費者にとって身近な動物が多く用いられています。

なかでも、日本郵政の「ぽすくま」や日本コープ共済生活協同組合連合会の「コーすけ」は、同社で職員として働いている設定になっています。
人気のある動物を用いながら、自社の商品・サービスと関連づける方法として参考となるでしょう。

※一部重複あり。妖精や植物をモチーフにしたものを除く。

2.キャラクター自身で情報発信を行う

りそな銀行の「りそにゃ(2016年3位)」や静岡セキスイハイム不動産連合会の「しずな〜び(2015年1位)」などは、SNSを用いてキャラクター自身が情報発信を行っています。

また、特設ページを通してカレンダーやメッセージカードを提供したり、LINEスタンプを配信したりとキャラクター単体での展開を行っているキャラクターもいます。

企業からキャラクターを紹介する形をとるのではなく、キャラクター自身が消費者へ語りかけることで親しみやすさも生まれるでしょう。

参考:
コーすけとco-op共済|日本コープ共済生活協同組合連合会

3.ターゲットを絞る

ゆるキャラグランプリを受賞しているキャラクターを見ていると「こんなキャラクター知らない」という感想を抱く方もいるかもしれません。

例えば静岡セキスイハイム不動産連合会の「しずな〜び(2015年1位)」や近畿産業信用組合の「とらきち(2015年3位)」のように地方企業のキャラクターは知らない方も多いでしょう。

こういったキャラクターは地元イベントに参加したり、地方テレビ局の番組に出演したりといった活動を通して地元での人気を集めています。

実際、「しずな〜び」の公式Twitterアカウントは1万人以上のフォロワーを集めており、積極的に地域の人との交流を行っています。

また、株式会社ニトロプラスの「こんのすけ(2016年2位)」はブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」の公式キャラクターであり、ゲームユーザーからの支持が受賞に繋がっています。

たとえ全国区のキャラクターでなくても、地元やサービスのファンにターゲットを絞ることファンを増やすことができます。
自社でキャラクターを運営する際は、どういった人がファンになってくれるのかをターゲットを絞って情報発信をするのもいいでしょう。

参考:
[刀剣乱舞 おっきいこんのすけの刀剣散歩|TOKYOMX]
(http://s.mxtv.jp/variety/touken_sanpo/)
ゆるキャラグランプリ2016年「企業・その他ゆるキャラ」部門結果発表|ゆるキャラグランプリオフィシャルウェブサイト
ゆるキャラグランプリ2015年「企業・その他ゆるキャラ」部門結果発表|ゆるキャラグランプリオフィシャルウェブサイト
ゆるキャラグランプリ2014年「企業・その他ゆるキャラ」部門結果発表|ゆるキャラグランプリオフィシャルウェブサイト
ゆるキャラグランプリ2013年「企業・その他ゆるキャラ」部門結果発表|ゆるキャラグランプリオフィシャルウェブサイト

まとめ

ゆるキャラグランプリを受賞している企業のキャラクターは必ずしも全国区で有名なキャラクターばかりではありません。
特にハウスメーカーや金融機関など地域に根ざした事業をおこなっている企業の場合、地元の人と交流することで特定のファン層を作り出しています。
また、動物モチーフだったり、キャラクター自身が情報発信を行ったりと親しみやすいキャラクター性を持っているのも特徴でしょう。

キャラクターのファンになってもらうことで、キャラクター出演のイベントやパンフレットなどから企業やサービスに興味を持ってもらえるかもしれません。
そこから自社のことを知ってもらい、ホームページやSNSを通してコミュニケーションをとることで、企業自体のファンにまで成長するでしょう。

そのためにはキャラクター自体の人気だけでなく、キャラクターを通してどんなコミュニケーションを目指すのかが大切です。
消費者との接点の1つとしてキャラクターを捉え、他にどういった接点を構築していくのか考えることで、キャラクターマーケティングを成功させましょう。