ライターの仕事は、デスクで文章を書くだけでなく、取材や撮影などもあります。インタビューやイベントなどで移動する機会も非常に多いでしょう。

原稿の納期もあるため、移動中でも効率的に仕事を進めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、文章の執筆から取材や撮影、タスク管理などライターの業務を手助けしてくれるiPhoneアプリをジャンル別に2種ずつ、計10種をまとめました。無料アプリだけでなく一部有料アプリもピックアップし、それぞれの特徴をご紹介します。

テキストエディタアプリ 2選

1.「Bear」【無料】

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Bear

利用料金:無料(アプリ内課金 月額150円〜)

「Bear」は、シンプルなデザインながら多機能性に優れたテキストエディタアプリです。

マークダウン記法やHTMLに対応しているため、Webメディアで執筆しているライターにとって使い勝手が良いでしょう。

また、作成したメモの整理は「#(ハッシュタグ)」で整理できるような仕様です。メモの数が増えても、ハッシュタグを使って記事テーマや媒体ごとに原稿を仕分ける使い方もできます。

月額課金の有料版アプリもリリースされています。有料版では、iOSアプリとMac OSアプリで同期できる機能や、「docx」や「PDF」フォーマットでの書き出しが可能になります。

2.「Ulysses」【有料】

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[Ulysses]

利用料金:3,000円

「Ulysses」は、「書く」仕事をする人向けに制作された「執筆特化型」のテキストエディタアプリです。

Bear同様にマークダウン記法に対応しています。フリック入力でも「##(見出し)」「**(太字)」「>(引用)」をワンタップで適用できるので、執筆のストレスもありません。スペルチェックや文字の置換機能、文字数カウントなど推敲に便利な機能も搭載されています。

書き出しフォーマットには「PDF」「DOCX」「RTF」「TXT」「Markdown」「HTML」「ePub(電子書籍)」と幅広く対応しているほか、WordPressとMediumへの直接投稿も可能です。

価格は、3,000円とiPhoneアプリとしては高価ですが、執筆向けの機能が優れているので、検討してみるのも良いでしょう。

レコーダーアプリ2選

3.「ボイスレコーダー」【無料】

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ボイスレコーダー

利用料金:無料

「ボイスレコーダー」は、シンプルに使い勝手を追求したレコーダーアプリです。

アプリを開き「+」ボタンをタップすると録音開始、停止ボタンで終了という2タップで録音が完結します。たったの2タップなので、よほどのことが無い限り録音ミスも起こりません。イベント取材など慌ただしいシーンでの録音に活躍するでしょう。

また、録音した音声の再生スピードを自由に変更できるので、テープ起こし作業にも活用できます。

4.「ALON Dictaphone」【有料】

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ALON Dictaphone

利用料金:600円

「ALON Dictaphone」は、市販のICレコーダー並に高性能なレコーダーアプリです。最大48000 Hz・320kbpsの超高音質で録音ができ、外部マイク仕様でステレオ録音もできます。

また、マイク感度の調整もできるため、話者の距離やイベントの規模に合わせて聞き取りやすい音で録音できるのも特徴です。

録音したデータは「Dropbox」「SoundCloud」「Google Drive」「SkyDrive」といった主要クラウドストレージサービスに共有できるので、PCとの連携もスムーズにできます。

価格は600円です。取材の録音はiPhoneで完結させるという方にとってオススメの有料アプリでしょう。

カメラアプリ2選

5.「Microsoft Pix」【無料】

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[Microsoft Pix]

利用料金:無料

「Microsoft Pix」は、その名の通りMicrosoftが開発したカメラアプリです。無音カメラとして評価の高いアプリですが、実は画質や使用感といった点においても十分なスペックを持っています。

例えば、撮影した写真を「自動補正」する機能があります。暗い場所で撮った写真も、自動で明るく補整してくれます。色合いも自動的に整うので、撮影後に加工する手間を省けます。

シャッターボタンをタップするだけで、全自動で補整を掛けてくれるため、直感的に操作できるのも魅力です。

6. 「ProCam」【有料】

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ProCam

利用料金:600円

「ProCam」は、デジタルカメラ並に細かなマニュアル設定ができるカメラアプリです。ISO感度やシャッタースピード、マニュアルフォーカスに対応しているため、構図を決めて丁寧に撮影したいときに便利です。

また、RAWデータでの保存もできるため、JPGデータと比較して、撮影後に補整できる範囲も広いです。600円の有料アプリですが、iPhoneとは思えない質感の写真が撮影できるため、商品のスチル撮影にも利用できるでしょう。

辞書アプリ

7.「コトバンク」【無料】

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コトバンク

利用料金:無料(一部追加コンテンツ有料)

「コトバンク」は、複数の辞書を横断的に検索できる辞書アプリです。

「朝日新聞」「朝日新聞出版」「講談社」「小学館」など、計115辞書から186万単語という膨大な単語や用例を検索できるのが特徴です。

基本的には無料で利用できますが、アプリ内課金をすることで追加で辞書を登録でき、国語辞典や英和辞典など、用途に合わせて選べます。追加の辞書は種類により販売価格が異なるため、利用しつつ検討してみてください。

8.「大辞林」【有料】

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大辞林

利用料金:2,600円

「大辞林」は、国語辞典の定番『大辞林 第三版』がベースになっている辞書アプリです。アプリ版は、『大辞林 第三版』に3万項目を追加した内容なので、言葉の意味を調べる上で困ることはないでしょう。

アプリ独自のインデックス表示やiPhoneの3D touchに対応するなど、iPhoneアプリならではの良さも活かした仕様です。

価格は、2,600円とiPhoneアプリとしては高価ですが、書籍版が8,190円と考えればコストパフォーマンスに優れているのではないでしょうか。

まとめ

iPhoneアプリで対応できる業務は、「執筆」から「タスク管理」まで意外と多いことがわかります。

一方で、文章の最終的なチェックや入稿作業や、写真の加工などPCを使ったほうが効率的な業務もあります。

移動中などスキマ時間に少しでも業務を進めるためにアプリを活用してみてはいかがでしょうか。