「リードは多数獲得しているものの、なかなか受注につながらない...」というのは、営業なら誰しも感じたことのある課題ではないでしょうか。

特にBtoB営業マンor担当の場合、クライアントの購入検討期間が長く、リードを獲得してすぐに案件になるとは限りません。そのため、見込み顧客への長期的なアプローチが必要でしょう。
長期的なアプローチを効率的に行えるマーケティング手法の1つに「メールマーケティング」があります。
では、メールマーケティングで成果を出している企業は、どういった運用を行っているのでしょうか。

今回は、メール配信サービス「配配メール」を提供する株式会社ラクス監修のもと、メールマーケティングを利用して営業の効率化とリード数の拡大に成功した企業事例をご紹介します。

メールマーケティングで営業の効率化を実現したBtoB企業事例

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 株式会社シンフィールド マンガマーケティング事業部 事業部長 藤原洋平氏

マンガを通した企業のプロモーション支援事業を展開する「株式会社シンフィールド」は、マーケティング視点でのマンガの制作・広告事業を展開しています。

2012年には「マンガマーケティング」で商標登録を取得し、著名マンガ家とのタイアップ企画を実施するなどマンガマーケティングのトップ企業として事業を拡大してきました。

事業を拡大していく中で実際に直面した営業上の課題と解決策について、株式会社シンフィールド マンガマーケティング事業部 事業部長の藤原氏に伺いました。

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マンガマーケティングのシンフィールド

メールマーケティング開始当初の課題と施策

メールマーケティングを開始した当初は、営業職は藤原氏一人であり、多くの仕事をこなさなければいけない状態でした。では、当時、どのような課題を感じていたのでしょうか。

課題1:営業1名でも売上をあげられるよう”営業の効率化”が必要だった

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ferret:
まず最初に、メールマーケティングを始める前に感じていた課題感をお聞かせください。

藤原氏:
2年ほど前に私が入社した当時は資料ダウンロードサイトや自社ホームページからの問い合わせ、展示会やセミナーで獲得したリード数を含めて累計7,000件ほどありました。営業は私1人で行っていたので、7,000件の見込み顧客リストの中からいかに優良な見込み顧客を見つけ出すかが課題でしたね。

施策1:URLをクリックした顧客にのみ3回メールを送信、アポ率25%という高い確度の高い見込み顧客リストにのみ時間を割けるように

ferret:
優良な見込み顧客を見つけ出すために、実際どのような施策を行ったのでしょうか?

藤原氏:
週に1回「LPを制作する際のポイント」のようなハウツー系のメールマガジンを配信していたんですが、そのメール内に記載しているURLをクリックした人に対して個別にメールの送信を行うようにしました。
さらに、そのメール内のURLをクリックした人にメール送信をして…というのを3回繰り返して見込みの高い顧客を絞っていく方法をとりました。

これで50件ほどまで顧客リストが絞られるので、1人でも3日ほどでテレアポできました。
あとはマンガという商材を活かしてビジュアルに訴えかけるよう、HTMLメールに切り替えました。

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取材内容をもとにしたフローチャート(作成:ferret編集部)

藤原氏:
見込みの高い顧客だけに絞られるので、アポ率も高かったです。テレアポに対して、だいたい10〜15%の確率でアポイントメントを獲得できました。

ferret:
それはかなり高いですね!メールマガジンの配信からリスト化まではどういった間隔で行っていたんでしょうか。

藤原氏:
メールマガジンを配信した翌日にはメールマガジン内のURLをクリックした顧客リストを抽出していました。その顧客リストに対して送信するメールマガジンの内容を考え、翌週には前回よりも営業色の高いメールを送信します。それを繰り返して、3週間後には50件ほどの顧客リストが完成するという状態でした。

ferret:
当時は問い合わせにも対応していたとのことでしたが、メールマガジンで絞り込んだ顧客リストから得たアポは全体のうち何割ほどだったんでしょうか。

藤原氏:
問い合わせからのアポが6割、メールマガジンで絞り込んだ顧客リストからは4割くらいです。アポ5件のうち1件ほどは受注につながっていたので、売上にも大きく貢献していました。

事業部拡大によるメールマーケティングの課題と施策

株式会社シンフィールドでは、マンガマーケティング事業が順調に成長し、事業の拡大に合わせて営業人員も増員を行うこととなりました。それに合わせて、藤原氏はどのように運用体制を変えたのか、さらに詳しくお伺いしました。

課題2:営業人員が増加、架電する顧客数の拡大が課題に

ferret:
現在は事業の拡大に合わせて営業の人員も7名に増えているとのことでしたが、テレアポを行う見込み顧客リストは50件のままで行っているんでしょうか。

藤原氏:
いえ、50件では人員に対し架電数が足りないので運用方法を変更しました。

施策2:3回配信して行っていた絞り込みを1回に減らして架電する顧客数を拡大、アポ率10%という高い効率で営業を実施

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藤原氏:
現在は、メールマガジンを3回配信して行っていた絞り込みを1回にまで減らして架電しています。営業自身が担当しているサービスを紹介する内容のメールマガジンを作成して、そのメールマガジン内のURLをクリックした顧客に対して架電する体制です。

絞り込みはあまくしましたが、架電した顧客のうち10件に1件ほどはアポにつながっています。
新規でテレアポを行う際はだいたい50件に1件の割合でアポが取れるので、それと比較してもかなり効率よく獲得できています。

ferret:
なるほど。自分の受注にも繋がってくるので、営業の方も集中してメール作成に取り組みそうですね。営業の方からのメールマガジンに対するクリックは架電の対象となるとのことでしたが、ハウツー系のメールマガジンは対象にはならないのでしょうか。

藤原氏:
はい。対象にはなりません。ハウツー系のメールマガジンは制作もマーケティングの担当者が担当しており、ユーザーにとって役立つ情報も発信することで解約を防いでいます。

ferret::
ハウツー系のメールマガジンと営業系のメールマガジンは、どの程度の割合で配信しているんでしょうか。

藤原氏:
以前はハウツー系が9割で営業系は1割ほどでした。現在ではハウツー系が7割で、営業系は3割ほどになっています。週に1回の配信なので月に3回はハウツー系で、1回が営業系という割合です。

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配信メール一覧。営業職自身が担当者として配信している。

ferret:
ハウツー系のメールマガジンと営業系のメールマガジンでは指標も異なるんでしょうか?

藤原氏:
はい。営業系のメールマガジンはURLのクリック率を指標にしています。平均的には1.5%ほどで1%を切ると、かなり低い状態ですね。ハウツー系のメールマガジンは基本的には指標は置いていませんが、解約率は見るようにしています。

成果につながるメールマーケティングの秘訣とは

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ferret:
メールマーケティングに取り組む企業の中には、成果が出る前にやめてしまう企業も多いかと思います。ここまでメールマーケティングを続けてこれた秘訣は何でしょうか。

藤原氏:
メールマーケティングを推進する人がいることと運用のルールがあること、あとは社内での成功経験があるからだと思います。使いやすいメール配信サービスを利用するのも重要ですね。

ferret:
運用のルールにはどんなものがあるのでしょうか。

藤原氏:
展示会やセミナーで獲得した名刺は毎週月曜日に名刺ボックスに入れてもらうようにしています。
その情報を総務部門がCSVファイルとして入力し、メール配信サービスの「配配メール」に取り込んでいます。毎週水曜日にメールマガジンの配信を行うので、それまでに作業を完了させている状態ですね。

営業自身がメールマガジンを作成するというルールも、自分の担当するサービスがどのような顧客に選ばれるのか考えを整理するきっかけになっています。

メールマーケティングを行う上では「週に1回、何時に配信する」のようにルール作りを行うのが一番大事だと思っています。
メールマーケティングを続けていけば、がむしゃらにテレアポを行うより、ずっと効率良く営業ができると実感していますね。

メールマーケティングを営業に活かすなら「営業マン自身が運用を行う」ことが重要

メールマーケティングを営業活動のサポート機能として利用する場合、営業マン自身が運用することで成功確率は上がるでしょう。

株式会社シンフィールドでも、営業職自身が継続してメールマーケティングに取り組むことで、7,000件のリストから50件まで見込み顧客を絞りこみ、営業の効率化を実現しました。
営業メンバーが増えたら絞り込みの条件を変更させるなど、フェーズに合わせて柔軟に運用方法を変えています。

顧客のことも自社サービスのこともよく理解している営業マン自らがメール作成から配信までを行う方が結果的に良いリードを抽出できます。

ただ、一般的に、営業職は商談や資料作成などそもそもの業務が多く、メール運用までは手が回らない状態にいる方が多いのではないでしょうか。

では、株式会社シンフィールドの営業職の方々は、なぜ忙しいなかでもメールマーケティングに取り組めたのでしょうか。
インタビューでも言及されていたメール配信サービス「配配メール」3つのポイントをご紹介します。

営業マン自身でも効率的に見込み顧客を獲得できる「配配メール」とは

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メール配信システム「配配メール」

配配メールとは、基本的なメール配信機能と効果測定機能を備えたメールマーケティングシステムです。
メールの作成に多くの時間を費やせない忙しい担当者であっても、継続してPDCAをまわせていけるよう高い操作性とサポートにこだわったサービスとなっています。

また、基本的な機能だけでなく、配配メールでは下記のようにBtoB営業のメールマーケティングに必要となる機能を備えています。

 1.専門的な知識がなくてもHTMLメールを作成できる。
 2.データの一括登録、書き出しができる。
 3.反応のあった顧客だけを絞り込んだ顧客リストを作成できる

1.専門的な知識がなくてもHTMLメールを作成できる

メールマーケティングを行う上で、メール内のURLがクリックされた割合やメールの開封率を計測するのは欠かせません。
HTMLメールではこういった数値の計測が可能になるだけでなく、画像を挿入したり、文字の色を変えたりといった表現が可能になります。

株式会社シンフィールドでも自社の商品であるマンガを効果的に見せるHTMLメールを作成しています。
配配メールではHTMLの知識がなくてもHTMLメールを作成できる「HTMLエディタ」を搭載しています。専門的な知識を学ばなくてもできるので、HTMLメールの制作に慣れていない営業職でも使いやすいでしょう。

2.データの一括登録ができる

展示会やセミナーなどで大量に獲得した名刺をメール配信サービスに1つ1つ入力していくのは手間がかかるでしょう。
配配メールでは、CSVファイルから一括でデータを読み込みが可能です。

少ない工数で登録できるので、接点を持った顧客に対しても素早くメール配信できるでしょう。

3.反応のあった顧客だけを絞り込んだ顧客リストを作成できる

配配メールではHTMLメールを作成して、メールを開封した顧客やメール内のURLをクリックした顧客に絞り込んだ顧客リストを抽出できます。また、抽出したリストに対してメールを送信することもできるので、メールへの反応を見ながらアプローチをかける顧客リストを絞り込んでいけるでしょう。

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